Vivliostyleを使って製本して技術書典9へ参加した話
9/12 ~ 9/22 の間開催されていた技術書典9にまんてらスタジオで参加させて頂き、新刊の「まんてらスタジオ Google Apps Script Cookbook」の主催をさせて頂きました。
今更ですがその時の執筆の話を書いてみようと思います。(終わった直後は燃え尽きてしまって記事書く余裕がなかった…)
これまでの製本方法
前回は版下を作るのにRe:VIEWを使用しました。(↓前回の記事)
しかしいくつかの問題を抱えていました。
- 自分のLaTeXとRe:VIEWの知識が浅く、テンプレート以上のデザイン変更などが困難
- Re:VIEWのビルドエラーが慣れてないとわかりにくい
- Dockerを使えないとローカルでビルドすることが出来ず、プレビューの為に Github の方を確認しないといけず不便
特に LaTeX を使いこなせずデザインに制限がかかってしまうのは大きな問題でした。
なので今回は Vivlio Style を使うことにしました。
Vivliostyleとは?
VivliostyleはCSS組版で本を作るツールです。
目次ページの自動生成やページ番号、ヘッダーやフッターを使ってhtmlとcssを使って設定することができます。
またpdfを生成してそれを入稿することもできます。
htmlとcssは多少心得があるのでLaTeXと戦うよりましなので、今回は試しにVivliostyleを使うことにしました。
執筆に利用したツール
今回初めてVivliostyleを使う上に合同誌を書くと決めて2か月もなくゆっくり検証などを行う余裕がないので、実際に物理本を入稿したことがある方の方法を参考にしたいと考えていました。
そんな時 74th さんの執筆で利用しているビルドツールをみつけてこちらを使わせていただきました。
多少自分たちが使いやすいように手を加えましたが(ビルド用のDockerfileを追加したり、cssいじったり、ビルド周りのコードを全て js にしたり)、ほとんどそのまま使用させていただきました。
Githubの扱いについて
前回 同様 Github を使って執筆しました。
前回とは違いGithubのアクションをDiscordへ通知するようにしています。
詳しい方法は まんてらスタジオ Google Apps Script Cookbook の「GAS を使って GitLab と Discord を連携して開発効率を上げる!」とほとんど同じやり方で構築しています。(ダイマ!!!)
入稿について
今回は日光企画さんを使わせていただきました。
印刷所から運営事務局まで直接搬入でき楽なのと、技術書典で始めて物理本を作成するので慣れているところがよかったからです。
案の定、一回目の入稿はサイズが間違えていました。
macのプレビューアプリからPDFを書き出す際に「PDFとして書き出す…」を選んでたのですがそれがダメで、「書き出す…」からPDFを書き出さないといけないみたいです。
二回目の入稿の時は原稿サイズは問題なかったのですが、なぜかフォント埋込が正しくできてなかったみたいです……ただ、なんとなく使ってなさそうなものだったのでその場で店員さんとみて文字化けやレイアウト崩れがないかチェックして入稿しました…
これに関しては今後の課題とします。
今後について
なんだかんだありましたが無事入稿でき、技術書典で頒布することができました。
今回は参加する人全員がエンジニアだったので、Dockerをつかってビルド環境を用意しました。
しかし、前回 同様これだと非エンジニアの方が執筆するのは困難です。
今後も引き続き対応していこうと思います。
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