Origin 実務的作図・表記について
本稿は Origin での実務向け作図と表記の要点を, LaTeX 記法, デジタイザ, 関数グラフ, エラーバー, 散布図行列, 三角図, バッチ作図, グラフ統合, カラーマップ/クラシックカラーの設定まで横断的に整理したものである. HTML の一次情報を確認し, 要点を抜き出している.
Origin における LaTeX 表記
表のコメントに入れるとき
表のコメント欄では \q() で囲む. 例: \q(\varphi_{\mu, \sigma^{2}}(X)).
図のテキストに入れるとき
テキスト編集中に右クリックし, 「挿入: シンボルマップ」を選択する. 記号やギリシャ文字をダイアログから挿入できる.
ワークブック操作の小技
ワークブックの名前変更は, タイトルバーを右クリックして「プロパティ」を開く. 「ロングネーム」を編集して OK を押す.
関数グラフの作成
データ列が無くても関数からグラフを作成できる. メニュー: 「ファイル」→「新規作成: 関数グラフ」. 種類を選択し, パラメータ/範囲を設定して生成する.
エラーバーの設定
すでにエラーデータ列がある場合, 当該列を右クリック→「列 XY 属性の設定: Y エラーバー」を選び, 列属性を設定する. 以降, 作図時に自動でエラーバーを参照できる.
デジタイザ: 紙グラフを編集可能データに
スキャン画像から数値を抽出し, Origin グラフに変換できる. ツールは「ツール」→「デジタイザ」→「クリップボードからインポート」を用いる. 画像の回転やスケール調整を行い, 基準線で軸合わせ後にポイントをデジタイズする. 1 枚の紙面から複数グラフをインポートできるのは Origin 2015 以降である. 参考: ライトストーン 技術情報 Vol.4「複数グラフのデジタイズ機能」.
散布図行列 (Scatter Matrix)
複数変数の 2 変数組合せ散布図を行列表現し, 相関の有無や正負を視覚的に評価する. ヒストグラムの併設やグループ化による色インデックス表示, 上下対角の非表示/表示切替などの編集が可能である. 参考: ライトストーン「散布図行列」, 併読: OriginLab チュートリアル: Scatter Matrix.
三角図 (Ternary Plot)
合計値が一定の 3 成分データを三角形にプロットする. 散布図, 線 + シンボル, 折れ線に対応し, XYZ からの作図や非正規化データからの作図にも対応する. 用途は化学組成比, 産業構成比, 相図などである. 参考: ライトストーン「三角図 (三点グラフ)」.
バッチ作図: 同一フォーマットで量産
編集済みテンプレートを別データで一括複製する. 手順: グラフウィンドウのタイトルバー右クリック→「複製 (バッチ作図)」→ダイアログでデータ範囲や再スケール等を設定→ OK. 複数レイヤや 3D/等高線にも適用できる. 参考: ライトストーン「バッチ作図 (複製)」.
作成済みグラフの統合/重ね合わせ
複数グラフを 1 つに統合し, 縦積みや重ね合わせ表示にする. 手順: 「グラフ操作」→「グラフウィンドウの統合」→自動プレビューで並びと余白, レイヤリンク, スケールモード等を調整. 重ね合わせ時は行数/列数を 1×1 とし, レイヤ順序を入れ替える. 参考: ライトストーン「グラフの統合と重ね合わせ | 動画」.
フィッティング (線形/多項式)
線形回帰/多項式回帰は重み付き最小二乗法, 残差分析, 再計算, 分析テーマ, 係数/標準誤差/R²/調整 R²/ANOVA/相関・共分散行列などの出力に対応する. 図上でのクイックフィットガジェットも利用できる. 参考: ライトストーン「線形/多項式フィット」, 併読: Origin Help: Linear/Polynomial Regression.
カラーマップ/クラシックカラーの要点
「作図の詳細」ダイアログの「カラーマップ」タブでレベル, 塗り色, 再スケールモード, 欠損値の扱いなどを編集する. 「グループ」タブでは色リスト/パレットのロード, 追加/挿入/削除, 名前を付けた保存が可能である. クラシックカラーの再現にも有用である. 参考: Origin Help: 「カラーマップ」タブ, Origin Help: 「グループ」タブ.
異なるbookからグラフを移動させる方法
探したが見つからない.
ワークシートを移動させるしかない.

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