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OpenAI Dev Digest まとめ(Responses API ツール, RFT, ChatGPT Codex など)

に公開

OpenAI のプラットフォームチームでは、プラットフォームをアクティブにご利用いただいている開発者の方々に「OpenAI Dev Digest」というニュースレター(英語)を定期的に配信しています。

2025 年 5 月もかなり多くのリリースがありました。ニュースレターでお送りした内容を補足しつつ、日本語でご紹介します。

Responses API ツール追加と機能拡張

Responses API に新しく三つの組み込みツールが追加されました(米国時間 5/21 発表)。

Responses API の初期リリース時点では Web 検索ファイル検索(ベクトルストア)コンピュータ操作という三つの組み込みツールを提供していました(詳しくはこちらの記事を参照)。

今回、これらに加えて リモート MCP サーバー画像生成Code Interpreter の三つが追加され、計六つの組み込みツールを利用できるようになりました。

https://openai.com/index/new-tools-and-features-in-the-responses-api/

以下の Playground を使ったデモ動画をぜひご覧ください。

https://x.com/OpenAIDevs/status/1925214121706086523

画像生成ツールは、ストリーミング、マルチターンでの編集にも対応しています。詳しくはドキュメントをご確認ください。

Code Interpreter は Assistants API(beta)ではすでに利用可能だったもので、この度のリリースで Responses API でもサポートされるようになりました。これにより Assistants API で Code Interpreter を利用していたアプリケーションもスムーズに移行ができるようになっています。

さらに、バックグラウンドモード、(前回ご紹介した)リーズニングサマリー暗号化されたリーズニングアイテム(Encrypted reasoning items) という機能も追加されています。

強化ファインチューニング(RFT)が o4-mini で利用可能に

昨年 12 月からアルファアクセスを提供してきた 強化ファインチューニング(Reinforcement Fine-tuning)が、正式版の機能としてリリースされました(米国時間 5/8 発表)。

この機能は o シリーズのリーズニングモデルでのみ利用可能で、この記事投稿時点では o4-mini モデルでのみサポートされています。

https://x.com/OpenAIDevs/status/1920531856426143825

アルファユーザーのユースケース例、その Grader ソースコードなどの詳細については、こちらのページに実際の様々な事例が掲載されていますので、ぜひ参考にしてみてください。

Codex CLI のアップデート

先月リリースされた Codex CLI の機能アップデートが発表されました(米国時間 5/16 発表)。

Codex CLI にご自身の ChatGPT のアカウントでサインインして API 組織との接続ができるようになりました。また、codex-mini という o4-mini をファインチューニングしたモデルを公開しました。このモデルは、低レイテンシーでの Q&A やコード編集の用途に最適化されています。

詳しくは以下の動画もご覧ください。

https://x.com/OpenAIDevs/status/1923467278701498418

Sign in with ChatGPT アーリーアクセスへの応募

もし Codex CLI が利用している「Sign in with ChatGPT」機能を自社のサービスに組み込むことにご興味があれば、ぜひ以下のフォームから申し込んでみてください。正式リリース前にいち早くこの機能にアクセスすることができるかもしれません。

https://openai.com/form/sign-in-with-chatgpt/

ChatGPT Codex

ChatGPT 内で利用可能なソフトウェアエンジニアリング用のエージェントである Codex をリリースしました(米国時間 5/16 発表)。

https://openai.com/index/introducing-codex/

Codex は ChatGPT のサービス内から、GitHub リポジトリに接続して、指示に基づいた多数のタスクをリモートで並列実行することができます。この記事投稿時点では、ChatGPT Pro, Team, Enterprise の全てのユーザーが利用可能です。

https://www.youtube.com/watch?v=hhdpnbfH6NU

OpenAI のエンジニア達がどのように利用しているかを説明する動画もいくつか公開していますので、ぜひご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=wSAkqlzSZyw
https://www.youtube.com/watch?v=yHzfc1Ih7jw
https://www.youtube.com/watch?v=9nT_t9pZHg8

Structured Outputs のスキーマ準拠の拡張

Structured Outputs が強化され、より厳格なスキーマ準拠が可能となりました(米国時間 5/20 発表)。

https://x.com/OpenAIDevs/status/1924915341052019166

具体的には以下のような制御ができるようになっています:

  • strict モードでの function calling 並列実行
  • 文字列:正規表現・メールアドレス・日時・IP アドレスなどの形式
  • 数値:範囲・選択肢の指定
  • 配列:要素数の指定

より細かい仕様は、こちらのドキュメントをご確認ください。

プロンプトキャッシングに関するドキュメント

プロンプトキャッシングのドキュメントが更新されました(米国時間 5/23 発表)。

https://x.com/jeffintime/status/1925990133817286952

重要なポイントは以下の三点です:

  • 対象は 1,024 トークン以上のプロンプト、そのプレフィックスのみ
  • 静的な部分を前半に、動的な部分は最後に配置
  • 用途によって user パラメーターの利用がヒット率を高める場合も

詳しくはドキュメントをご覧ください。

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