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チームで「仕様とデザインの認識齟齬」をいかに無くすかのトライ

2023/10/31に公開

株式会社オープンエイト、PMグループの辻です。
2021年よりプロダクトマネージャーとして働いています。

オープンエイトとは?

現在、Video BRAINという動画制作サービスを主力サービスとして、提供しているSaaS企業です。
私は、ここ1年半くらい、Video BRAINとは別の新規サービス開発に取り組んでいます。
その中で、チーム全員で、共通のゴールを目指して、作るもののイメージを合わせてプロジェクトを進めることの難しさを感じる日々です。
今回は、その中でも「作るもののイメージを合わせる」に対して、チームとしてどんなトライをしてきたか、を書きたいと思います。

トライ1:ドキュメントの集約

いろんな種類のドキュメントがいろんなフォーマットでバラバラ

まだプロジェクトが始まったばかりの頃は、

  • ワイヤー:PPTX
  • 要件定義:Confluence
  • デザイン:Figma

でドキュメント管理していました。
この時期は、どんなドキュメント管理がこのチームに合っているのか分からず、今、振り返ると、だいぶわかりにくい状態だったと思います。

当社では、2週間を1スプリントとしたScrum開発の体制をとっています。
1スプリントが終わるごとに、KPTでチーム振り返りを行っています。
その中で、仕様・デザインのドキュメントについても、色々なフィードバックがありました。

  • Confluenceは、文字ばっかりで読みにくい
  • 見るべきドキュメントが多すぎて、見落としが多くなる
  • デザインデータができた後に、変更された仕様の周知が漏れがち

と、見る側に負担が大きく、とても「作るもののイメージを合わせる」ができていた、とは言い難い状況でした。

Figmaに集約してスッキリ

上記の振り返りによりすべてのドキュメントをFigmaに寄せるようにしていきました。

  • ワイヤー&要件定義:Figjam
  • デザイン:Figma

Figjamを使うことで、画面フローもPPTXより、見やすく表現できます。
また、機能要件はFigjamの機能の「付箋」に記載し、ワイヤー上に矢印で指し示すことで、文字ばかりで読みにくい、という課題も解決できました。

ただ、これでもまだ、Figjam・Figma上にそれぞれドキュメントがある課題が解消できませんでした。ワイヤーのFigjamに記載していた要件が見落とされてしまう、ようなケースが発生してました。

これを解決するために、デザイナーがFigmaでデザインを作成した後は、要件定義の付箋メモをすべて、Figmaに移動しました。それ以降に発生した仕様変更があれば、すべてFigma上に付箋を追加していくことにしました。

ワイヤーとデザインを作成しているツールが異なると、上記のようなことをするのは非常に手間です。しかし、FigjamとFigmaは互換性があるので、付箋を一気にコピペできるため、運用負荷が非常に低いため、この運用を定着させることができました。

トライ2:仕様の伝達漏れをいかに防ぐか

個別のやり取りで決まった仕様変更の周知漏れ

いざ実装が始まると、やはり実装していく中で考慮漏れであったり、より良い案が出てきたり、困難な部分の要件を調整したい、というのはよくあると思います。
そういう際に、個別でSlackでやり取りしていたり、Meetで話していたり、そういう中で要件を決めることが多いです。そこで決まった話については、PdMがFigmaに要件を更新して、Slackで全体通知するようにしていました。
ただ、調整が複数入った場合など、通知するのを忘れてしまったり、他の優先タスクを進めたり、仕様変更の周知を即時で対応できていないことが重なりました。

Slackに仕様変更の周知がスムーズにされる工夫

このことがKPTにおいても、Problemとして上がってきました。
チームで話し合い、もう少し誰でも仕様変更の通知をできる仕組みを作ってみよう、という話になりました。

  1. Slack上に、「仕様変更専用のチャンネル」を用意
  2. 「仕様にしよう」というスタンプを用意
  3. 仕様のやり取りをしているSlackの会話で決まったものに対して「仕様にしよう」スタンプを押すと「仕様変更専用のチャンネル」に流れる仕組みを構築

という形で、これまでよりカジュアルに仕様変更を誰でもすぐに展開できるようにしました。
具体的な設定方法については、以下を参考にしてください。
https://slack.com/intl/ja-jp/help/articles/360000482666-Slack-用リアク字チャンネラー

今後も、チーム内で課題を振り返り、トライを話し合い、コミュニケーションをなめらかにしていきたいと思います。それが、最終的にお客様に価値を素早く提供できると信じて。

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