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GNSSの比較

2025/03/07に公開

初めに

諸事情ありGNSS周辺知識を深めたのでこちらにその結果をまとめる。

GPSとGNSS

GPSとはGlobal Positioning Systemの略称で、アメリカが運営している衛星管理システムを指す。
もとは軍事用に開発された。

GNSSとはGlobal Navigation Satellite Systemの略で、GPSを含む衛星測位システムの総称を指す。
GPSには以下などが存在する。

名称
GPS アメリカ
みちびき 日本
GLONASS ロシア
Galileo EU

内容

GNSSの種類とその仕組みについて以下にまとめた。

単独測位

スマートフォンのGNSSなどで使用されているシンプルな方法。
4つ以上の衛星から、発信時刻、衛星位置情報を含む電波を発信し、それらの情報とそれぞれの電波が端末に到達した時間を用いて端末の位置情報を計算する。

GNSSの仕組み

メリット

  • GNSSに対応した機器さえあれば位置情報を計算可能

デメリット

  • 単独測位では対流層、電離層の影響により電波が遅延するため、約10mの誤差が発生

GNSSの欠点

RTK-GNSS

RTK-GNSSは、単独測位のデメリットである精度を改善したもの。
固定基地局を指定した座標に設置し、その基地局のGNSSから計算された座標からのずれにより補正情報を作成し、補正情報を用いて端末の位置情報のずれを補正する。

RTK-GNSSの仕組み

メリット

  • 誤差は数cm程度と非常に精度が高い

デメリット

  • 固定基地局の設置が必要
  • 固定基地局/端末間の通信が必要

Network型RTK-GNSS

RTK-GNSSの一種。
国土地理院が設置した電子基準局の座標を用いたNetwork型RTK配信業者のサービスを使用して補正を行う。

Network型RTKの仕組み

メリット

  • RTK-GNSS同様誤差は数cm程度と非常に精度が高い
  • 固定基地局は不要

デメリット

  • 端末がインターネット接続可能な必要がある
  • 配信業者への支払いあり

PPP

複雑な計算を行うことで誤差を打ち消すことで、精度を上げる方法。
詳細は私には理解できなかったが以下の記事で理解できそうだったので自分自身へのメモとして記載する

参考

メリット

  • 誤差は数cm程度と非常に精度が高い
  • 固定基地局は不要
  • インターネット接続が不要

デメリット

  • 位置情報が収束するまで時間がかかる(30分程度)

まとめ

内容をまとめると以下のようになる。
それぞれが一長一短で、ユースケースに合わせた方法を選択する必要があるように思えた。

方式 精度 基地局 インターネット接続 収束時間 備考
単独測位 約10m 不要 不要
RTK-GNSS 数cm 不要 固定基地局/端末間の通信の検討が必要
ネットワーク型RTK-GNSS 数cm 不要 配信業者への支払いあり
PPP 数cm 不要 不要

とりあえずここまで。

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