Open4

開発環境と本番環境のDockerfileとcompose.yaml

oo

本番環境ではcomposeを使用せずにdockerfileのみを使用した方がいいらしい

本番環境でのDocker Composeの使用における欠点

複雑な設定

本番環境でのDocker Composeの設定は、以下の理由で複雑になることがあります。

1 .サービス依存関係の管理:

本番環境では、複数のサービス(Webアプリケーション、データベース、キャッシュ、メッセージキューなど)が相互に依存して動作します。これらの依存関係をDocker Composeファイルに正確に定義する必要があります。
例えば、サービス間のネットワーク設定や環境変数の調整、サービスの起動順序などを考慮する必要があります。

2. セキュリティ設定:

本番環境ではセキュリティが重要です。各サービスのセキュリティ設定(例えば、TLS/SSLの設定、ファイアウォールルール、認証情報の管理など)をDocker Composeファイルで適切に定義する必要があります。
秘密情報(パスワードやAPIキーなど)を安全に管理するためには、Docker Secretsや環境変数を使用する必要があります。

3. リソース管理:

本番環境では、サービスごとにCPUやメモリのリソース制限を設定する必要があります。これにより、特定のサービスが過剰にリソースを消費することを防ぎます。
リソース制限を適切に設定しないと、他のサービスに影響を与える可能性があります。

スケーリングの問題

本番環境でのスケーリングに関して、Docker Composeには以下の制限があります。

自動スケーリングの欠如:

Docker Compose自体には自動スケーリング機能がありません。負荷の増減に応じてサービスのインスタンス数を自動的に調整するには、手動で設定を変更し、docker-compose up --scaleコマンドを実行する必要があります。

ロードバランシングの限界:

Docker Composeには組み込みのロードバランサーがないため、複数のコンテナインスタンス間でトラフィックを分散するには、別途ロードバランサー(例えば、NGINXやHAProxy)を設定する必要があります。

大規模なクラスター管理:

大規模な環境では、複数のホストにわたるコンテナの管理が必要です。Docker Composeはシングルホスト向けのツールであり、複数のホスト間でのコンテナのスケジューリングや管理にはKubernetesやSwarmなどのオーケストレーションツールが必要です。

oo

開発環境

ディレクトリ構造

my-nextjs-app/
├── docker/
│   ├── development/
│   │   ├── Dockerfile
│   │   └── docker-compose.yml
│   └── production/
│       └── Dockerfile
├── src/
├── .env.development
├── .env.production
├── package.json
├── package-lock.json
└── README.md

Dockerfile

docker/development/Dockerfile
# Dockerfileではアプリケーションの実行環境を定義する

# Dockerfile for Development
FROM node:20.11.1

# 作業ディレクトリの設定
WORKDIR /app

# パッケージファイルをコピー
COPY package.json package-lock.json ./

# 依存関係のインストール
RUN npm install

# アプリケーションのソースコードをコピー
COPY . .

# コンテナ内でアプリケーションがリッスンするポート
# コンテナがポート 3000 を外部に公開することを指定
EXPOSE 3000

# アプリケーションのデフォルトの起動コマンド(composeで上書きされる)
CMD ["npm", "run", "dev"]

compose.yaml

docker/development/compose.yaml
# 開発環境全体を定義する

services:
  app:
    build:
      # コンテナを起動する設定
      context: ../.. # プロジェクトのルートディレクトリに移動
      # 開発用のDockerfileを使用する
      dockerfile: docker/development/Dockerfile
    ports:
      # 左側の値がhttp://localhost:XXXXの数値
      # ローカルのポートが12000、コンテナのポートが3000
      - "12000:3000"
    volumes:
      # 「現在のディレクトリ」と「コンテナ内の/app/ディレクトリ」が同期される
      # コンテナはエディタとリアルタイムで同期している
      # ルートディレクトリを指す
      - ../../:/app
      # ホストのnode_modulesをコンテナの/app/node_modulesと同期
      # (git cloneした他の人がプロジェクトをダウンロードした場合に、ホストのnode_modulesとコンテナのnode_modulesが異なるため)
      - node_modules:/app/node_modules
    # 開発用の環境変数を読み込む
    env_file:
      - .env.development

    environment:
      #typescriptでのホットリロード設定
      - WATCHPACK_POLLING=true

      # コンテナ起動時に実行するコマンド
      # "sh -c"ではシェルを介すが、こちらはシェルを介さないので本番環境との差異が少なくなる
      # DockerfileのCMDを上書きする
    command: ["npm", "run", "dev"]

# これを設定しないと、コンテナ起動中にnpm installしても反映されない。
volumes:
  node_modules:
oo

開発環境の実行

  1. docker/development/に移動
cd path/to/my-nextjs-app/docker/development
  1. DockerComposeで環境を立ち上げ
docker-compose up --build
  1. アプリケーションの動作確認
http://localhost:12000
oo

本番環境のファイル

本番環境の実行

  1. ルートディレクトリで!
docker build -t <任意のイメージ名> -f docker/production/Dockerfile .