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乾電池駆動のスマホおもちゃを作れるかの会

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ふりかえりエントリ用の節だったけど長くなりそうなので分岐

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スマホおもちゃの企画

いわゆるスマートフォンの機能性を何か取り出して乾電池駆動のデバイスにまとめたい。 ...ゲームはまぁゲームボーイで良いだろということで、

  • 128x128を越えるカラー液晶画面表示
  • カメラ撮影
  • 簡易AR
  • QRコード読み取り
  • BLEによるスマホとの接続
  • GNSS(= GPS)による地図表示とナビゲーション
  • 追加可能なアプリケーション(DLC)
  • (乾電池駆動 -- おもちゃらしい特徴)

ができると、かなりスマホっぽいのではないだろうか。 ...ちなみに単純に現状の企画を満足させられる半導体だけ積みあげてもコストは$30 〜 $50、つまり最終的な売価は2万円〜とかになっちゃうので、現実にやるなら何かを削るべきだろう。

"液晶トイ"の動向と仕様の根拠

"液晶トイ"はおもちゃのジャンルの一で、要するにソフトウェア入れ替えが基本的にできない、単体の液晶ゲーム機を指す。男児女児どちら向けにも一定数出ているが、売り上げtopに挙がる程度の売り上げを確保しているものは女児向けに多い傾向がある。

新しい傾向として"プログラミングトイ"があるが、まだジャンルとして新興で大きな流れにはなっていないように見える。また、そもそも、プログラミングトイには画面は必須ではない。(例えば、Sonyの toio はコントローラにのみ画面があり、本体(コアキューブ)に画面がない)

128x128を越えるカラー液晶画面表示 は、液晶トイを構成する上で必要最低限のものだろう。例外的に "たまごっち" は IP物としてモノクロのバリアントが今でも存在する が、それ以外は殆どが128x128以上のカラー液晶を最低1つ備えている。アーケードゲーム機やスマホとの連携用にQRコードを表示するために使われることもある。

カメラ撮影 はおもちゃとして人気の機能で、この機能単体としても相当数のおもちゃデジカメ(HappiCAMU 等)が市場投入されている。液晶トイではこの面でもキャラクターIPを生かす方向に実装されていることが多い。スマホと違って、この機能は固定フォーカスで良い。

簡易AR は、顔認識やカラー抽出の機能が主に提供される。例えば プリたまGo では、かくれんぼゲームが実装されている。 すみっコみっけDX や たまごっちPix(日本未発売) では、環境色によるアイテム提供を行っている。これらのAR機能はあくまでAR"風"機能だが、チップセットでできることを企画に落とし込んでゲームに仕立てている。

QRコード読み取り は、雑誌ふろくや実ロケーションによるアイテムアンロックに使用される。

BLEによるスマホとの接続 は、Furby Connect(日本未発売)や たまごっち みーつ で採用されている。が、たまごっち みーつ のアプリは来年始めにサポート終了予定で、次世代機(たまごっちSmart)では通信機能は赤外線のみに戻った。

GNSSによる地図表示とナビゲーション は、現時点では先行例が無い(はず)。歩数計との組合せは てくてくエンジェル -- 開発経緯が興味深い やポケットピカチュウ等過去に大量に存在したが現状は下火に見える。QZSSは屋外であれば相当に正確な位置情報を提供できるので、新しい企画の可能性があるんではないだろうか。

追加可能なアプリケーション は、あまり活用されていない要素で、 たまごっちの脆弱性による任意コード実行 やら たまごっち公式による "たまスマカード" 等がある。アイカツモバイルでは ファームウェアアップデートの形で 、microSDからアプリケーションの追加を実施している。

乾電池駆動 は今やあまり根拠が無い。取り外し可能な乾電池やニッケル水素充電池を使用するにあたって、電池室をネジ止めにするなど玩具特有の安全基準をクリアする必要もある。ニッケル水素電池はたしかに安全だが、異常時にガスが発生するため防水機器に採用できない。

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GeneralPlus(SunPlus)

多くの液晶トイはGeneralPlusのSoCで実装されている。このGeneralPlusはPC向けチップセットで名を馳せたSiSからスピンアウトしたSunPlusが母体で、 台湾IC設計業における競争戦略と主要企業の盛衰 では敗者気味に書かれてしまっているがそれなりの成功を収めているように見える。(というかMediaTekのような大成功を各社やっているわけではないのは当然...)

例えば、 たまごっち みーつ (の海外版である Tamagotchi On のfccidエントリ) には 分解写真 があり、GeneralPlusのSoCが2つ -- MainSoCと無線ボード -- 搭載されているのが確認できる。

たまごっち Pixで採用されているGPL32610B は、 96MHzのARM7TDMI、8MiB DRAMやカメラI/F等様々な周辺を内蔵している。

https://twitter.com/MstrBlinky/status/1410964986806034433

... が無線は無い。

アメリカや中国本土のICベンダと異なり、 GeneralPlus 自体はあまり積極的に評価キットを外販していない。台湾(や、日本)のベンダの傾向としてサポート体制の充実を重視する傾向にある。通常のセット同様、一般におもちゃメーカーは液晶トイを完全に内製することはなく、 トイテック のようなOEM先からデザインの提供を受けることになる。