子どものためのデザイン、子ども向けのデザイン
本当に子ども向けの装置を作ることもあれば、"子どもらしく"というオーダーもある。ポイントは、以下の2点は異なるもので、かつ、同時に存在できるという点。
子どもの機械的・機能的制約に合わせたデザイン 。いわゆるユニバーサルデザインの流れの中で、この点があまり強調されることは無くなってきた。大きく目立つボタン、情報量を減らすなど。
子どもの感性に合わせたデザイン 。子どもが好むものには一定の傾向があり、興味を持続させたり不安感を除くために採用する。擬人化のようなファンタジー要素や、身近なモチーフの使用など。
大人にこれらを教育するにはどうすれば良いのかはちょっとアイデアがない。ちゃんと纏めたらたぶん面白いとは思うんだけど。。前者は我々は大学で授業受けてるしフィールドワークもしてるわけだけど、後者はもうどうしようもなくない。。?
後者は割と子どもに直接的にインタビューして案を選ばせるという手法が取られることが多い印象がある。前者については、レギュレーションが割と充実している:
- 常用漢字、いわゆる教育漢字のようなクラス分け
- JIS L 4129 のような国家標準
- ST のような業界のレギュレーション(電池蓋はネジ止めする、取り外し可能な部品の最小サイズ規定等)
... が、いわゆるニューメディア、要するにWebとかアプリについてはまだまだ発展途上という印象を受ける。例えば、Youtube Kidsが子ども向けに通常のYoutubeアプリとは激烈に異なるUXを提供しているのに比べて、Amazon Prime Videoの子ども向けUXは通常のAmazon Videoと大差ない(カラースキームが明るくなったり、漢字が減ったりしている)。
ルビ、ふりがな
ゼルダの伝説は基本的にCERO B、つまり中学生以上を対象にしたゲームだが、全ての漢字にルビを振る総ルビを採用している。(on/off可のタイトルも有る)
〜夢を見る島の場合、原作のゲームボーイ版は全てがひらがなだったので感性デザインの面もあるかもしれない。また、ポケモンのようにルビ以外の方法で対応しているケースもある(ひらがな、漢字の2種のゲーム内メッセージを全編で提供し、使用される語彙も異なる )。
対照的に、SwitchのOS UIには原則的にルビは無い。
ルビは子どものためのデザインと見做されることもあるが、大人にも需要がある。
学習用デザインの移入
ルビは漢文の訓読に使用するアノテーションに発祥すると言われている。それが現在では "女" に "ひと" と振るようなある種の表現手法としても使われている。
このように学習向けのデザインが一般のデザインに発展するケースがある。
- プログラミング言語BASICは元々教育用に開発されたが、Visual Basicのような学習用とは言い難い言語に発展していった
- マブチモーターの最初の重要な顧客は模型やおもちゃであった。現在は自動車向けの販売が7割を越える。
- ...
同様に、子ども向けのデザインを研究することでさらに新しいデザインに発展できるものがあるのではないかという気がしている。
子ども向けの変形
自身の作風と、求められている楽曲の間の乖離こそが最大の問題である。
- 普段の作風とは全く違う書き方で書く
- 普段の作風を変形させるだけでどちらにも対応できる
- 普段の作風以外書く気がない
... 全然関係ないけど 毛利蔵人 のプロフィールを知らなかった。
初め別宮貞雄に手紙を書いて作曲の教えを乞うも、別宮の提示した月謝を払えず断念し、次いで桐朋学園大学教授三善晃に月謝を払えぬことを予め詫びた上で教えを願い、三善からの紹介で桐朋学園大学図書館に勤めながら、1971年から翌年にかけて5、6回、三善晃の許で、習作の講評を受けつつオーケストレーションを学んだ