Open4

省コミュニケーション戦略

okuokuokuoku

省コミュニケーションライセンス / プラットフォーム

対話的なコミュニケーションに価値を置かず、自律(autonomous)的な発展を意図的に仕組むことの重要性 ...はたぶん言うまでもない。。

なので、たぶん良いデザインには省コミュニケーション要素があるんじゃないかという気がする。例えばAmazonのサポートを肯定的に完了するにはメール/チャットを続ける必要は無くボタン一つで完了できる。

人間は元来コミュニケーションを求めるものだけど、欲求とビジネス要求は一般に一致しない。

okuokuokuoku

時雨堂の販売モデル

https://gist.github.com/voluntas/d5945a252150f3cc5c2ce2aaa612369c

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/gist.github.com/voluntas/d5945a252150f3cc5c2ce2aaa612369c

いわゆる営業の側面がほとんどない。国内のプレーヤーがあまり多くなく、かつ、ユーザがかなり限定的という特色に依るところはあるかもしれない。該当する製品はWebRTCのSFUで、TwilioやNTTcomがサービスとして提供しているものの、時雨堂自体はサーバ製品のみを提供していて( https://sora.shiguredo.jp/faq )サービスとしての再販はさくらインターネットのImageFlux Livestreaming( https://www.sakura.ad.jp/services/imageflux/livestreaming/ )が別に行っている。

okuokuokuoku

EDG

この時雨堂のモデルに近いものとして直ぐ思いうかんだのはC++コンパイラフロントエンド製品であるEDG( https://www.edg.com/c )で、いくつかの特徴が時雨堂の製品に近い。

(EDGはVisualStudioのIntellisenseのフロントエンドとして採用される等商用のC++フロントエンド製品としてはほぼ唯一の存在となっている。MSはVisualStudioのためのC++フロントエンドを自社開発しているので、VisualStudioは2つの独立したC++フロントエンドを運用していることになる。EDG自体は コンパイラではなく 、ソースコード文字列から中間表現を出力する。)

In brief, our sales strategy is to let our products sell themselves.

つまり、

  1. 顧客自身が製品を必要として自ら買いに来る 。潜在顧客について積極的にアプローチする必要がない。(EDGについては日本の代理店として ADaC が存在するが、日本語の製品ページは一切存在しない。)
  2. 最終製品/サービスでない 。 製品の利用のために、顧客に高いリテラシを要求している。
  3. 明快なライセンスモデル 。EDGは期間ライセンスの買い切りであり、顧客がそれを元に制作したコンパイラについて個別に料金を取らない。
  4. ごく小規模な会社 。EDGは数人の会社でありそもそも営業部門がない。
  5. ニッチな商品 。Intellisenseのユーザは何万人も居るかもしれないが、実際の顧客はIntellisenseを作る人自身であり何千人も居ないだろう。

もちろん時雨堂と重ならない部分もある。例えば時雨堂のSFUについては 長い説明 をWebに置いているが、EDGはそもそも自社製品の説明を殆ど書いていない。

(このモデルが永久に成立するかというのは難しいポイントがある。例えばEDGには JavaFortran もあるが、Webサイトのリンクはいつのまにか消滅している。また、創業者は2018年に引退している。)

ポイントは、EDGはおそらく自然に(90年代から)コミュニケーションの少い戦略を進んでいったのに比べ、時雨堂は戦略的にコミュニケーションを配分しているという点と考えられる。

okuokuokuoku

Skeb

省コミュニケーション戦略をもっと攻撃的に使った事例としてはSkeb( https://skeb.jp/ )がある。

Skebは月商2億円に届くほどの国内のコミッションサービス(クリエイターに依頼を掛けるプラットフォーム)で大手に位置付けられるが、発注側・受注側双方の コミュニケーションを劇的に制約 し、かつ、発注側の権利にも相当に制約することで受注側(クリエイタ)の残留を図っている。

https://touhougarakuta.com/interview/skeb-interview/

大きな違いはSkebが「二次利用を想定していない」点にあります。たとえば競合サービスの「ココナラ」さんや「SKIMA」さんは、本の表紙を描いてほしい、お店の広告に使うイラストがほしいなど二次利用を想定しています。

(そもそも競合なのか。。?ほぼ同じレギュレーションを採用している pixiv のリクエスト なら競合かもしれないが。。)

https://note.com/namerou13579/n/n8c8ae9445b8a

自分の最愛のキャラクターしか出ない、有料確定チケット絵師ガチャである。そりゃ回すわ。

コミュニケーション部分をオミットしてもユーザは依頼が出来る事自体に価値を見出すし、しかし、 さり気無くブーストしつつお礼を言う などコミュニケーションもやっぱり要求している。

Skebはクリエイターが気軽に気持ちよくイラストを描けることを最も大切にしており、他のサービスに比べてクリエイターが有利になるように設計されています。
質問・見積もり・打ち合わせ・リテイク・リクエストに関する一切の連絡が禁止されており、イラスト発注サイトとして使ってしまうと大変困惑するかもしれません。

コミュニケーションレスで一発勝負の共通ルールによって、クリエイターが「描く」ことだけに集中できる環境を目指しています。

コミュニケーションをなくしリクエストと成果物(と金銭)だけのやりとりにすることで、利用者の負担を減らすことができる。