モニタを替えたらWindowsのクリップボードの色がくすむ
最近モニタをDELLのG3223Qにしたんだけど、それ以来Windowsのスクリーンショットツールで撮ったスクリーンショットの色がおかしくて困っている。
サマリ: 何が起きているのか
実はくすんだ方の色が正解である。
モニタとWindowsの両方をsRGBに設定しているつもりだが、実際には sRGBよりも色域が広い謎のモード になっていて、かつ、Windowsがそれを認識できている。このため、お絵かきソフト上ではその謎のモードで描いていて、スクリーンショットを取る際にsRGBへの丸めが起こって色が変わってしまっている。
前提: SDR環境
HDRは前書いた https://zenn.dev/okuoku/scraps/ca346768627367 ようにscRGBベースで統一されている(今回は未テスト)。今回はSDR環境で確認している。
そもそもプロファイルを埋めるべき
それはそう。。どんな構成であっても、WCSなりColorSyncなりをサポートしたソフト上で編集してsRGBに落としてからtwitterに貼れば問題ない。(ので投稿自体はスクリーンショットではなくこの方法で行っている。)
"フォト" アプリでWindows側の色調整を確認する
↑ のスクリーンショットで使っているアプリは "切り取り & スケッチ" と "Firefox" で、どちらも色管理に対応していない。Windows標準のアプリでは "フォト" アプリが色管理に対応しているので、これでプロファイルを切り替えながら確認してみる。
Windows側のデバイスプロファイルをsRGBに設定すると、左右で同じ画像になる。
Windows側のデバイスプロファイルをNative(?)に設定すると、最初のtwitterのpostのように"フォト"の方の色がくすむのがわかる。
DisplayP3画像でのテスト
アプリ自体の対応状況は、GoogleがDisplayP3用のサンプル画像を提供( https://developers-jp.googleblog.com/2019/06/wide-color-photos-are-coming-to-android.html )しているので、それで見るのが早い。
この画像は"フォト" と "切り取り & スケッチ" ではAndroidの有無が異なっている。"切り取り & スケッチ" ではカラープロファイルを無視してPNGに格納された8bit画像をそのままディスプレイに描いているが、"フォト" では100%を超えた色域をちゃんと省いていると考えられる。
sRGB環境での Windows上のWebブラウザだと、FirefoxはAndroidが現れ(= カラープロファイル非対応)、EdgeやChromeではAndroidが現われない(= カラープロファイル対応)という結果になる。
Firefoxのペーストもおかしい
Chromium系のブラウザだと正常にペーストできることがわかった。というわけでワークアラウンドとしてはFirefoxでtwitterしない...くらいか。
というかTwitterはどうでも良くて、それよりもはるかに多く使うGoogle Slidesへの画像ペーストとかどうすんだよという問題がある。でも一概にFirefoxの実装も間違っているとは言い難いよなぁ。。Chromiumの方はクリップボードをsRGBに固定できていない挙動なわけで。。