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2021年のPHS

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約19年使ってきたPHSをやめる記念のメモ。サービス終了しちゃうからね。

端末遍歴

購入 機種 コメント
2002 KX-HV200 初のモデム・電話兼用非カード型AirH"端末だったと思う。
2004? AH-J3002V cHTMLブラウザ内蔵
2006 初代W-ZERO3 でかい。電源ボタンが壊れたので買い替え。
2009? nico. メール・電話専用機
2010Dec02 HYBRID W-ZERO3 3Gとのデュアル端末

... そして今に至る。つまりPHS人生の半分近くをHYBRID W-ZERO3で過ごしたことになる。会社徒歩10分とかに住んでるのでテスト機材以外に他の端末を持ってないってのも有るけど。。

他がフラグシップ端末なのに途中で nico. が挟まっているのは就職活動のため。コレを握りしめてmixiの面接に行ったら アンケートが携帯電話回答方式 で、それによって一発で落とされたのは思い出深い。。(当時は新卒の就職の状況があんまり良くなく、2桁の会社を受けて内定をくれた会社は今の会社の他にIIJとCRI・ミドルウェアだけだった。)

他の端末は基本的に持ち歩いていない。なので、iアプリとか公式サイトのような、いわゆる携帯電話の文化には殆ど触れることなく育ってしまった。

HYBRID W-ZERO3 自体は10年の使用に耐え、W-SIMやUSBポートの蓋が千切れちゃった以外は問題なく使えていた。特に、毎日MicroUSBポートに充電器を抜き差ししていたのによく保ったなと。。バッテリーは一度買い替え。

サポート切れ端末の現実

HYBRID W-ZERO3はWindows Mobile 6.5端末で、このサポートは既に終了している。このため、Windows Mobile デバイスセンターのような必須のツールやSDKがMSのサイトから削除されてしまっており、 新規にインストールすることはできない

... というか、MSDNからさえSDKがDLできないのは何のためにサブスクリプション買ってるのか。。手元に.msiを残してるので別にどうでも良いけど。。

https://twitter.com/okuoku/status/1348594902238564352

2021年のPHSから見える景色

HYBRID W-ZERO3 Maniac(PDF) が往時の様子をよく伝えている。

http://www.minami-nagareyama.org/editor/HYBRID-W-ZERO3-maniac.pdf

ただ、現在、つまり2021年のPHSから見える景色は往時のものとは多少異なっている。

例えばアプリストアは単にエラーを表示する。(一時期は"終了しました"メッセージが出ていたと思うんだけど。。)

公式メニュー

W-ZERO3は、いわゆるキャリアの公式サイトをIEで閲覧させる稀有なデバイスだが、その公式メニューは全体的に壊れている。

アプリTop30にはibisBrowserが入賞しているが、ibisBrowserは2020年で既にサービス終了しているため、このランキングはそもそも更新されていないと見られる。

オススメアプリとしても言及がある。

公式サイトの一部は、終了のお知らせを貼っている。

ケムコ帝国はインドラの光のJava版等旧作の移植や新作をかなり積極的に提供していた。この公式サイトに攻略情報なども掲載されていたので、ユーザは見ることができなくなる。

EDIT: i-mode版がまだあり、そのPC版 http://faq.kemco-mobile.com/faq_pc/faq.html やWillcomサイト http://willcom.kemco-mobile.com/real/index.php がまだアクセスできる。

アプリ

Windows Mobile 6.5はWindowsCE5ベースのOSであり、開発モード等に特に入れることなくネイティブアプリを開発・実行できる。

もっとも、現在ではこれらのアプリも配布終了のようで、インストールするためには手元に.cabを用意しておく必要がある。

手元にはJavaアプリが無い。MIDP 2.0/CLDC 1.1 + MascotCapsule v3という携帯Javaとしては標準的な仕様だった。他のキャリア各社と異なり、Willcomでは自社Java環境の公式エミュレータを提供しなかった。

(携帯電話のJavaアプリは G-MODE アーカイブス https://gmodecorp.com/gmodearchives/ として最近復刻の流れがある。他にもPS Vita向にアプリアーカイブス http://sinplelove.jp/blog-entry-5013.html として提供される等していた。)

Opera mini

Opera miniは以前は(開発用に)PC版なども提供されていた。Java版やWindows Mobile版はまだ https://www.opera.com/ja/mobile/download/versions から入手できる。

GMailは依然表示できる。

Twitterは最近表示できなくなった(PWAでないモバイル版が無くなったので)。

オンラインサインアップ

接続情報のない本体を起動すると、オンラインサインアップを促される。

現在オンラインサインアップを完了するとY!mobileとして登録される。(Rocket Mobileは手動で登録したもの)

この状況だとW-ZERO3標準の3G/PHS切り替えツールは機能しなくなるため、手動で接続を選択する必要がある。

オンラインサインアップアプリは、専用のアクセスポイントに接続しメールアドレスの設定等を行えるアプリケーションで、WebViewで構築されているように見える。初回以降はメール設定等が行えるようになる。

2021年でもPDAの言及は健在 で、キャリアメールをPOPできる貴重な存在である。

(ちなみにPDAの単語はNewtonを表現するためにアップルが作ったとされる)

ウェザーニュース タッチ

iOS風のUIを自前で実装している。

このアプリは公式ホーム画面アプリから起動させることもできる。また、公式ホーム画面への情報配信は現在も続いている(唯一現存するプッシュ配信サービス)。

通信中に特定の操作を行うとクラッシュする不具合がある。

現在ActiveSyncはMSから配布されていないので、既にインストールされたPCを持っていない限りクラッシュレポートを送信する手段は無い。

W+ Info等

ウェザーニュースがやっているようなpush情報配信はウィルコム自体も提供していた。それがW+ Infoで、既にサービス終了している。

画面で言及されているニュースは、公式サイトとして共同通信ニュース等が運用されていることを指しているとみられる。

Google Map Mobile

内蔵GPSだけでなくBluetooth経由の外付けGPSに対応したりと、他のモバイル端末向けのGoogle Mapよりも高度な機能性を備えている。航空写真レイヤは表示できるが、いわゆるストリートビューや3Dモデルには非対応。 ログイン不要

山手線の最新の駅である高輪ゲートウェイも当然表示できる。

↑の航空写真レイヤを表示した状態でもメモリ消費量は8MiB程度と非常に省メモリで動作する。もともとWindowsCE5では1プロセスのヒープは32MiBに制約されているため仕方ない面もあるが。。

スケーリングの果てに

W-ZERO3自体は10年以上前の機材だが、その当時から今のスマホに相当するような開発環境はひととおり提供されていたし、定額の自由に使えるインターネット環境をモバイルで利用することができた。

エミュレータとオブジェクト指向言語(ネイティブ、.netやJava)のある自由な開発環境が当時から存在したことを挙げるまでもなく、現在の携帯電話エコシステムの多くの側面は20年ちかく前から存在していた。

例えば、コロプラの名称は コロニーな生活 に由来し、元々はPHS上のHTMLページが位置情報を受信できることを利用したゲームであった。現在では当たり前の存在である位置情報ゲームだがその源流にはパケット定額や位置情報の解放等PHS特有の謎施策がある。

今のスマートフォンはスケールアップを果たしたものの、なかなか"新しい当たり前"を作りだすことができないで居ると思う。個人情報収集 / 広告配信 / 集金システムという面では進化を続けているが、ユーザーとしては、Webブラウザで済むような機能の追加ではなく、乾電池で動くとか他人の端末をちょっと借りられるとか何か質的な変化が欲しいところ。(そういう意味では5Gの低遅延は割と良い方向性なのではないかと思う。)

Discussion

素晴らしい記事をありがとうございました。2009年からAndroidに浮気してしまいましたが、それまでのPHS人生を思い返して懐かしい気持ちになりました。

自分の遍歴を思い出してみたところ、okuokuさんと全く被ってなくて逆に面白かったです。

購入 機種
2002年 KX-HV210
2004年 AH-K3001V
2005年 WX310K
2006年 W-ZERO3 [es]
2007年 Advanced W-ZERO3 [es]
2008年 WILLCOM 03
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