じゃあ世に出ているプロダクトで修正されていない不具合ってあるんですか?
こんにちは。okauchiです。
4月から新年度で多くの企業さんでオンボーディング、研修の機会が増えると思います。
そこで使えそうな小ネタを1つ。
修正されない不具合もある?
どんなITプロジェクトでも経験することになるんですが、不具合ってものによっては修正されないものもあります。例えば、
・修正をしなくてもユースケースに大きな影響を与えない不具合
・原因が特定できず、ごくごく稀に発生する不具合
・修正は可能だが、修正する為の工数がかかり過ぎる不具合
・100%発生する不具合だが、発生手順がとにかく複雑でエンドユーザがまず遭遇しない不具合
不具合は出来るだけ少なく、高品質なプロダクトを世に出したいのは山々ですが、クレームにもつながっておらず、影響もほとんどない不具合はあえて修正をしないという決断をすることもあります。20年弱さまざまなITプロジェクトに関わったことがありますが、すべての不具合を修正しました!というプロジェクトは聞いたことがないぐらいです。特にリリース直前ともなれば、不具合の修正をしたことによるデグレもリスクとしてあげられるでしょう。
とはいえ、目につくところで直されていないままというのも少ない
ITプロジェクト未経験の方に「直さない不具合もあるんだよ」と伝えても、経験が伴わないと信じがたいかもしれません。だって世の中のプロダクトで不具合に立ち会う機会は多くない、人によってはほとんどない。多くのプロダクトはネットワークに繋がることが前提なので、過去バージョンでは発生していたけど、現在のバージョンでは発生しなくなっている、過去のバージョンへのダウングレードも容易ではないので、確認しようがないですからね。
具体例で示せるかな?
IT企業でオンボーディングをする時は、実際に修正していない不具合Xを見せることで、教育をすることが出来そうですね。でも、懐疑的な新入社員であったら「検出した不具合をほったらかしにしているのはウチの企業だけじゃないんですか?だってヨソの企業のプロダクトでは見たことないですよ?実例を見せてください!」と聞かれるかも。
slackほどメジャーなツールにも修正されていない不具合がある
たまたまなのですが、先日slackで不具合を見つけました。手順は以下です。
1.任意のチャンネル、DM画面から絵文字アイコンを選択する
2.絵文字入力ウィンドウから絵文字の追加を選択する
3.任意の日本語で濁点、半濁点(ふぐあい、ピカチュウなど)を含むファイル名の画像ファイルをアップロードする
→特殊な文字は使えませんエラーメッセージが表示されて絵文字登録が出来ない。
どうやら画像ファイル名の濁点、半濁点付きの文字が「文字と濁点(半濁点)」の2文字として取り扱われ、濁点が特殊文字として認識されエラーを引き起こしてしまうようです。自動入力された濁点部分を消去し手で入力するとエラーは発生しません。
※mac版のバージョン4.36.140で確認したので、最新バージョンでは発生しないかも💦
不具合は偶発的に見つかることも
この不具合を見つけたのは本当に偶然で、MagicPodさんでソフトウェアテスト関係者くらいしか使わない絵文字 第二弾が配布されていたのを見かけて、ワークスペースに追加していた時に気づいたんですよね。普段の僕は、絵文字追加をする時はローマ字読みで絵文字名を入れるので、絶対に遭遇しないケースでした。
いつかは修正されてしまうかも知れませんが、このレベルの不具合であれば回避も可能ですし、修正が後回しになるのも納得ですね。オンボーディングで前のめりにツッコミされた時に使えればなぁと自分用メモでした。
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