【AIで100アプリ作る方法】第2回:社内で安全にAIを使うガイドライン完全版
はじめに
こんにちは!株式会社 OCT-PATHで CTO をしている黛 政隆(X はこちら)です。
前回は AI の基礎について学びました。今回は、社内で AI を安全に使うためのガイドラインについて詳しく解説します。
「AI を使いたいけど、情報漏洩が心配...」
「会社で禁止されているけど、なぜダメなの?」
そんな疑問にお答えしながら、安全に AI を活用する方法をお伝えします!
なぜ企業は AI 利用に慎重なのか?
主な懸念事項
これらのリスクは実在しますが、正しい使い方を知れば、安全に AI を活用できます!
絶対に守るべき 5つの基本ルール
1. 機密情報は入力しない
OK な例:
「プレゼンテーションの構成を教えて」
NG な例:
「山田太郎さん(03-1234-5678)への提案書を作って」
2. 社内承認を得てから利用する
多くの企業では、AI 利用に関するルールがあります。
確認すべきポイント:
- IT 部門の利用ガイドライン
- 情報セキュリティポリシー
- 利用可能な AI サービスのリスト
- 申請手続きの有無
3. 出力結果を鵜呑みにしない
AI の回答は必ずしも正確ではありません。
チェックポイント:
- 事実関係は正しいか?
- 会社の方針と合っているか?
- 法的に問題ないか?
4. 著作権に配慮する
AI が生成したコンテンツにも注意が必要です。
5. 利用履歴を記録する
トラブル時の対応のため、利用履歴を残しましょう。
記録すべき内容:
- 利用日時
- 使用した AI サービス
- 入力した内容(機密情報を除く)
- 利用目的
部門別:安全な AI 活用例
営業部門
✅ 安全な使い方:
- 一般的な提案書のテンプレート作成
- プレゼン資料の構成案作成
- 業界トレンドの調査
❌ 避けるべき使い方:
- 顧客リストの分析
- 具体的な取引条件の相談
人事部門
✅ 安全な使い方:
- 研修資料の作成補助
- 一般的な社内規定の文言チェック
- 採用面接の質問例作成
❌ 避けるべき使い方:
- 従業員の個人情報を含む相談
- 給与データの分析
経理部門
✅ 安全な使い方:
- Excel 関数の使い方相談
- 一般的な会計用語の説明
- 業務フローの改善案
❌ 避けるべき使い方:
- 実際の財務データの入力
- 取引先情報を含む処理
段階的な AI 導入アプローチ
Phase 1:個人の業務効率化(低リスク)
- 文章の推敲
- アイデア出し
- 一般的な調べもの
Phase 2:チーム内での活用(中リスク)
- 議事録の要約(個人情報を除く)
- プロジェクト計画の作成
- 業務マニュアルの下書き
Phase 3:全社展開(要ガバナンス)
- 専用の AI ツール導入
- セキュアな環境構築
- 全社的なガイドライン策定
セキュアな AI サービスの選び方
チェックリスト
-
データの取り扱い
- 入力データは学習に使われない?
- データの保存期間は?
- サーバーの所在地は?
-
セキュリティ認証
- ISO27001 取得
- SOC2 準拠
- プライバシーマーク
-
企業向けプラン
- 法人契約が可能
- SLA(サービス品質保証)
- サポート体制
まとめ:安全と効率の両立を
AI は正しく使えば、業務を劇的に効率化できる強力なツールです。
重要なのは、リスクを理解し、ルールを守りながら活用すること。
今回紹介したガイドラインを参考に、まずは低リスクな使い方から始めてみてください。慣れてきたら、徐々に活用範囲を広げていきましょう。
次回は「API キーとは?無料で始められる AI サービス」について解説します。個人でも安全に使える AI サービスを紹介しますので、お楽しみに!
安全に、賢く、AI を味方につけましょう!
Happy Secure AI Life!!🔐
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