SESで楽な仕事、退屈な仕事は思うつぼだ
<本記事のターゲット層>
- SESの立場が大変だと感じている人
- SESが人売りに感じてしまっている人
- SESで働く意義が分からない人
- SESで働く将来が不安な人
- 仕事が辛くてたまらない人
ぜひ、こちらの記事もお読みください。
1. はじめに
これは私の体験談が含まれており、必ずしも同じ思想を持っている人ばかりではないということを前提にお聞きください。
今回、皆さんにお伝えしたいことは、
(1) 楽な仕事など世の中にそうそうない
(2) 大変だからこそ価値があり、そこに対して対価が支払われている
(3) 楽であればあるほど、定型的であればあるほど価値が低く、支払われる対価は低い
ということです。
問題は(3)になります。これは自動化やシステム化しやすく、若手やパートなどに仕事を取られやすい領域でもあります。給与を上げるためには、そして年齢が上がっても仕事を続けるためには、より難易度が高く、大変なことができるようになっていかなければいけない。ということです。
2. なぜつらいことをしなければいけないのか
まず、イメージを持ってほしいことがあります。
それは、
(1) スキルアップをすればするほど、挑戦すればするほど、つらいことが一つずつ減っていくということ
(2) ゲームのレベルアップと違い、現実のスキルアップは[0.00001]ぐらいずつ上がるイメージであり、結果、体感するのは3年かかる
ということです。
それはスキルアップには知識も必要ですが、知識を得るだけでは達成することができないからです。センス、感性、経験といった感覚的なものが磨かれて初めてスキルアップを達成すると言えます。
若いときほど、知らなければいけないことは多いですし、挑戦しなければいけないことも多いです。しかし、何もしないままでいると年を経るごとに、よりつらい状態に陥ります。
なぜかというと、一般的には年を取るほど、より大変なことができることを期待されるからです。だから自分のペースでよいので、スキルアップは続けなければいけません。
3. 楽をしてはいけないのか?
注意しなければいけないのは、「楽をしてはいけない」わけではありません。
「めんどくさい」「つらい」「やる気がでない」「だるい」
こうした感情が生まれる背景には、業務が非効率である場合があります。これらの感情をきっかけに、仕事をやりやすく、効率的にすることが業務効率化であり、働き方改革とも言えます。
そうしたことに挑戦することそのものも、会社貢献という実績になり、スキルアップにつながります。
4. 楽な現場の注意点
世の中には、効率化のために「個性」をつぶし、個人の努力を許さず、機械的に作業をさせるというマネジメント手法があります。
こうした現場においては仕事は定型的で、自由がなく、融通が利かず、環境が変化しにくいようにできています。経験を積むのはこうした環境を構築する側だけでよく、ノウハウも環境を構築した側だけに溜まります。
このような現場であれば仕事はさぞ楽なことでしょう。しかし、その代償として経験が溜まらず、考える力が身につかず、スキルアップに繋がりにくくなります。
もっとも恐ろしいのは、こうした環境になれたまま、例えば50代になったらどうでしょうか。
若手でもできることであれば、単価が安い若手に人材が入れ替わる可能性が高いです。もちろん、単価だけでいえばオフショア開発のほうが安いのはたしかですけど。
しかし、選んでもらえる人材でいるためにはスキルが高いほうが良いのは間違いありません。
5. まとめ
この仕事は常に勉強をしなければいけないため、つらいと感じている人がそこそこいると思います。しかし、だからこそ価値があり、他の業種より高い水準の給与になっていることも事実です。
これからもこの業界で仕事をしたいならば、「自分のペース」で無理なくスキルアップを続けることが大事です。この業界で仕事をするメリットは、プログラミングの基礎は応用が利きやすいということがあげられます。
IT人材は他の人材よりも枯渇している状態にあります。副業の観点でもIT人材であれば有利な時代であると言えます。大変であるからこそ、収入を上げるチャンスが大きいのです。
とにかく、10年後、20年後の将来を見据えたとき、楽な現場ばかり回るということはそうした現場を作り上げた側にとって都合がよく、そうした現場に参加する側にとっては将来に繋がりません。スキルアップに繋がらないため、よりレベルの高い現場に挑戦しずらくなり、単価も上がりにくくなることでしょう。きっと仕事も単調でつまらなくなり、顧客からのあたりの強さで「SESはよくない業界」と感じてしまうかもしれません。
その結果、40代、50代の年齢になったとき、現場が見つかりにくくなり、別の業界に転職を余儀なくされることも考えられます。そうした状況を逆手に取り、地方に異動させて利益を得る会社もあります。人材は搾取しやすい人材であるということでもあるからです。
とにかく伝えたいことは、開発の仕事はそんなに単調でつまらない現場ばかりではなく、挑戦しがいがあり、顧客が優しいところだってあります。しかし、自分が選んでもらえる側にならないとそうした現場にはつきにくいということです。そのためにはスキルアップも必要ですが、自分がいかに役に立てて、課題解決の力になれるかをアピールする力も必要になります。
そして、そのためには大変なことを自ら進んで挑戦し、あるいは、顧客から言われたことを否定から話すのではなく、「実行するにはどうしたらいいか」という観点で前向きに挑戦する姿勢が大事です。
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