Salesforce SLA設定とは
SLAとは?
今回の記事はオブジェクトではありませんが、今までにオブジェクトに関する事で
大切な設定や活用方法をいったん記事にします。
※標準オブジェクトについてはまだまだ説明していきます
SLA(Service Level Agreement/サービスレベル合意)とは、サービス提供者と利用者の間で合意される「対応品質・スピードの基準」を意味します。たとえば「問い合わせには24時間以内に初回応答する」「72時間以内に解決する」などの数値目標が定められます。
企業のサポート部門では、SLAの設定と遵守が顧客満足度の維持・向上において非常に重要な要素です。
SalesforceにおけるSLA設定の概要
Salesforceでは、SLAの管理機能として「エンタイトルメント(Entitlement)」と「マイルストン(Milestone)」が用意されています。これにより、案件(ケース)ごとに個別のサービスレベルを設定・追跡できます。
エンタイトルメントとは?
エンタイトルメントは、顧客や契約に応じたサポートレベルを定義するためのオブジェクトです。
・「ゴールドプラン」「スタンダードプラン」など契約内容に応じて設定可能
・ケースごとに適用され、適切なサービスレベルを自動適用
・契約期間や残り対応件数なども追跡可能
これにより、誰にどのSLAを適用するかを明確に管理できます。
マイルストンとは?
マイルストンは、SLAの中で特に重要な「対応期限」や「目標時間」を定義する仕組みです。
代表的なマイルストンの例:
マイルストン名 | 対応時間 | 条件 |
---|---|---|
初回応答時間 | 24時間以内 | ケース作成から |
解決までの時間 | 72時間以内 | 優先度「高」のケースが対象 |
エスカレーション | 12時間以内 | 重大インシデントの場合のみ対応 |
対応時間を超えるとアラートが発動し、チームリーダーに通知されるように設定できます。
SLA設定のポイント
SLAを効果的に運用するには、以下のような設定が重要です:
・サポートプランごとにエンタイトルメントを作成
・マイルストンで明確な時間基準を設定
・タイマーの停止条件(例:顧客の応答待ち)なども細かく制御可能
・履歴をレポートやダッシュボードで可視化
これらにより、SLAの遵守率や逸脱状況をリアルタイムで把握できます。
実際の活用例
・ゴールドプランユーザーには24時間以内の応答義務
・スタンダードユーザーには48時間以内の解決目標
・期限を超えたケースは自動的にアラート送信・エスカレーション
SLA設定は、サービスの透明性と一貫性を担保し、顧客対応の質を安定させるための土台になります。
最後に
SalesforceのSLA設定(エンタイトルメント+マイルストン)は、サポート業務における目標管理の中核です。適切な設定を行うことで、対応品質のバラつきを抑え、顧客信頼の構築につながります。
次回は、このSLAを「ケース」と連携して実際にどう活用するかについて、より具体的に紹介します。
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