Salesforce ナレッジとケースの連携
はじめに
Salesforceでは「ナレッジオブジェクト(Knowledge)」を使ってFAQやマニュアルを一元管理できますが、実際の問い合わせ対応(ケース)とナレッジを連携させることで、より効率的なサポートが可能になります。
本記事では、「ナレッジ」と「ケース」がどのように連携できるのか、活用例や設定ポイントを紹介します。
ケースとナレッジを連携する目的
レッジとケースを連携させることで、以下のようなメリットがあります。
・ケース対応中に ナレッジを素早く検索・参照できる
・適切な記事を ケースに添付して履歴として残すことができる
・ナレッジの内容が ユーザーに公開されていれば、自己解決の促進にもつながる
・よくある質問や対応パターンをナレッジに落とし込み、属人化の防止につながる
ナレッジ検索の使い方
Salesforceの「ケース」レコード画面では、標準で**ナレッジ検索コンポーネント(Lightning)**を利用できます。
特徴
・ケースの内容(件名や説明)に応じて、関連性の高いナレッジ記事を自動表示
・手動でキーワード検索も可能
・見つけた記事をワンクリックでケースに添付できる
(例:ケース画面上のナレッジ検索)
ケースにナレッジを添付する
レッジ検索で適切な記事が見つかったら、以下の手順でケースと連携可能です。
1.ナレッジ検索パネルから該当記事を探す
2.「記事をケースに添付」ボタンをクリック
3.ケースの「関連リスト」に記事が追加される
添付した記事はどうなる?
・ケースの「関連ナレッジ記事」リストに表示され、どの記事を使ったか履歴として確認可能
・レポートで「どのナレッジがどのケースで使われたか」の分析も可能
・サポート担当者の対応品質を可視化する指標にもなる
活用事例
ケース内容 | ナレッジ活用例 |
---|---|
「パスワードを忘れた」 | パスワードリセット手順の記事を検索・添付 |
「商品が届かない」 | 配送遅延時のFAQを添付 |
「使い方が分からない」 | 製品別マニュアルへのリンクを提供 |
担当者は繰り返し同じ質問に回答する負担が減り、対応が標準化・高速化されます。
ケース終了後にナレッジ化する
サポート対応を終えたあと、「この内容は他のユーザーにも有用」と判断した場合は、新しいナレッジ記事として投稿することもおすすめです。
・ケースの対応内容を参考にドラフト記事を作成
・承認プロセスを通して公開
・社内向け or 顧客向けにカテゴリ別で分類
これにより、ナレッジの循環と継続的な蓄積が実現します。
設定のポイント(Lightning環境)
・ケースページレイアウトに「ナレッジ検索」コンポーネントを追加
・プロファイル/権限セットで「ナレッジの表示・添付」権限を付与
・ナレッジとケースの「関連リスト」を有効化して表示
必要に応じて、フローや承認プロセスと組み合わせて自動化も可能です。
最後に
ナレッジとケースの連携は、サポート対応の効率化・ナレッジの再利用・品質向上に直結する強力な仕組みです。
一度運用の土台を整えてしまえば、日々の対応でナレッジが自然に蓄積されていきます。
次回は、「ナレッジの検索性を上げる工夫」や「レポートでの活用方法」など、もう一歩進んだ運用術を紹介予定です。
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