😍

Salesforceの基礎 商談オブジェクトについて

に公開

商談オブジェクトとは

Salesforceにおける「商談(Opportunity)」オブジェクトは、取引先との売上見込みや案件情報を管理するための標準オブジェクトです。営業活動の中で「いつ、どんな商品・サービスを、どのくらいの金額で販売するか」といった情報を記録します。

このオブジェクトは、営業プロセスの進捗を可視化し、売上予測やレポート作成に大きく役立ちます。


商談オブジェクトの関係

商談は以下のオブジェクトと強く関連しています:

・取引先(Account):商談が紐づく顧客情報

・取引先責任者(Contact):商談に関わる担当者

・商品(Product):商談で販売する商品やサービス

・価格表(Pricebook):商品価格の定義

・商談品目(OpportunityLineItem):商談で選択された個々の商品の詳細


商談名項目

「商談名(Opportunity Name)」は、案件を識別するための基本情報です。

・営業担当者が自由に入力可能

・「取引先名+商品名+日付」などの命名ルールが一般的

・レポートやリストビューに表示される重要なラベル

例:
・○○株式会社 - サブスクリプション導入 - 2025年5月
・山田太郎様 - 家庭用プラン - 2025年上期


商談金額項目

「金額(Amount)」項目は、その商談で見込まれる売上金額を表します。

・商品を選択した場合は、自動的に計算されます(価格表が有効な場合)

・手動で金額を入力することも可能

・レポートや売上予測の集計に利用されるため、正確な入力が求められます


商談ステージ項目

「ステージ(Stage)」項目は、商談が現在どの営業フェーズにあるかを示します。

・フェーズは会社ごとにカスタマイズ可能

・一般的には「アプローチ」「提案」「見積提出」「交渉」「受注」「失注」など

・ステージによって**確度(確率)**が変動し、売上予測の算出に使われます

例:

ステージ 確度
初回接触 10%
提案・見積 40%
契約交渉中 70%
成約 100%
失注 0%

完了予定日(Close Date)項目

「完了予定日」は、その商談が成立(または失注)する予定日を記録する項目です。

・ステージ管理とあわせて、進捗のスケジュール感を把握できます

・売上予測で「いつ・いくら売れるか」の時系列分析に使われます

・実績と比較することで営業計画の精度向上にもつながります


商談の活用とベストプラクティス

売上予測の自動化
 正確なステージ・金額・完了予定日を入力することで、四半期や月次の予測が可能に。

進捗管理の標準化
 各営業担当の案件進捗を統一された項目で把握でき、チームマネジメントが効率化。

レポート・ダッシュボードの活用
 商談オブジェクトを基に、「今月の受注予定」「失注分析」「商品別売上」などの可視化が容易に。

Chatterや活動履歴との連携
 商談に対する社内のコメント共有、面談記録、ToDoなどの活動ログも一元管理。


個人取引先との違いと設計方針

関連オブジェクト 説明
取引先(Account) 商談の親となる顧客情報
取引先責任者(Contact) 商談に関与する担当者情報
商品(Product) 商談で扱う製品やサービス
価格表(Pricebook) 商品の価格セット
商談品目(OpportunityLineItem) 商談に紐づいた個々の商品明細

最後に

Salesforceで営業活動をデジタル化・標準化するうえで、商談オブジェクトの活用は必須です。単なる「売上管理」ではなく、営業戦略の可視化と予測精度の向上につながります。

次回以降は、商談作成時の実践的な操作や、商談ステージ管理の設計方法なども記事で紹介していく予定です。ぜひ、業務に活かしてみてください!


株式会社ONE WEDGE

【Serverlessで世の中をもっと楽しく】
ONE WEDGEはServerlessシステム開発を中核技術としてWeb系システム開発、AWS/GCPを利用した業務システム・サービス開発、PWAを用いたモバイル開発、Alexaスキル開発など、元気と技術力を武器にお客様に真摯に向き合う価値創造企業です。
https://onewedge.co.jp/

Discussion