Salesforceの基礎 ナレッジオブジェクトについて
ナレッジオブジェクトとは?
Salesforceの「ナレッジ(Knowledge)」オブジェクトは、よくある質問(FAQ)や手順マニュアル、トラブルシューティングなど、ナレッジ情報を蓄積・共有するための標準オブジェクトです。カスタマーサポート、営業、内部向けヘルプなど、さまざまな部門で活用され、情報の再利用や業務の効率化に貢献します。
社内外への「よくある質問」「対応手順」などをWeb記事のように管理できます。
ナレッジの活用シーン
ナレッジは以下のようなシーンで利用されます:
・顧客からの問い合わせに対するFAQ掲載
・ヘルプデスクの対応マニュアル
・トラブル時の解決手順ガイド
・社内教育用の記事コンテンツ
Lightning Knowledgeが有効な組織では、ナレッジは「記事(Article)」として1つのオブジェクトで管理され、カテゴリ・言語・公開先など多様な設定が可能です。
ナレッジオブジェクトの主な項目
項目名 | 内容 |
---|---|
タイトル(Title) | 記事の見出しにあたる部分 |
URL名 | Web上で記事を参照する際のURLスラッグ |
サマリー(概要) | 記事の要約・リード文として使用される |
本文(Rich Text) | 実際のナレッジコンテンツ(段落・画像・リスト等を含む) |
公開ステータス | 下書き/公開済/アーカイブ済 などの状態 |
公開範囲 | 社内のみ/パートナー/全ユーザー など閲覧権限 |
添付ファイル | PDFや画像などの補足資料 |
ナレッジはバージョン管理も可能で、記事の更新履歴を追跡できます。
公開先と権限管理
ナレッジ記事は、ユーザーのプロファイルやレコードタイプによって表示制限が可能です。
・「社内ユーザーのみ」
・「パートナーコミュニティ向け」
・「ゲストユーザーにも公開」
たとえば、あるFAQは社内限定、別のトラブルシュートは外部顧客にも公開、といった使い分けが可能です。
検索とカテゴリ
ナレッジにはカテゴリを設定することで、ユーザーが目的の情報を探しやすくなります。
・製品別
・対応フェーズ別(導入・運用・トラブル)
・機能分類別(設定・ユーザー権限・APIなど)
Salesforce内検索やポータル検索でも自動対象になるため、FAQやマニュアルを一元化しやすくなります。
他のオブジェクトとの連携
オブジェクト | 連携方法・利用例 |
---|---|
ケース(Case) | 対応履歴にナレッジ記事を関連付け可能(エージェント支援) |
Lightning Flow | 対話型フロー中にナレッジ記事を呼び出し可能 |
ポータルサイト | 顧客向けに記事を自動公開/アクセス制御も可能 |
ナレッジは「対応品質の統一」や「自己解決の促進」にも大きく貢献します。
最後に
Salesforceナレッジは、蓄積された情報を有効活用して業務を効率化・標準化する強力な仕組みです。単なるFAQツールではなく、情報資産として組織全体の対応力向上につながる重要な存在です。
記事作成ルールを整える、承認プロセスを設けるなど、チームでの活用方針もあわせて整備していくと、より価値あるナレッジベースが構築できます。
株式会社ONE WEDGE
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