Salesforceの基礎 取引先オブジェクトについて
取引先オブジェクトとは
Salesforceでは「オブジェクト」とは、情報を格納・管理するためのコンテナのようなものです。Excelで言えば「シート」、データベースで言えば「テーブル」にあたります。オブジェクトの中には「項目(フィールド)」があり、個々のデータを記録していきます。
Salesforceには標準で用意されている「標準オブジェクト」と、自由に作成できる「カスタムオブジェクト」があります。今回の記事では、標準オブジェクトのひとつである「取引先」オブジェクトについて解説します。
取引先項目について

取引先オブジェクト(Account)は、法人顧客や個人顧客などの「取引先」を表すオブジェクトです。企業との取引だけでなく、個人の買い物客もこのオブジェクトで管理されます。
個人取引先を使用している場合
→ 個人顧客は「個人取引先レコードタイプ」で表されます。
個人取引先を使用していない場合
→ 個人顧客は「標準取引先」と「取引先責任者(Contact)」の組み合わせで表されます。
法人顧客の場合は、常に「標準取引先」と「取引先責任者」の両方を使って管理されます。
項目の例として、いくつか以下で説明いたします。
※項目は一部の例になります
住所項目
取引先オブジェクトには、主に以下の住所情報が含まれます。
・郵送先住所
・請求先住所
・自宅住所(個人顧客向け)
これらの住所情報は、帳票出力や営業活動などさまざまな場面で活用されます。
電話番号項目
取引先オブジェクトには、電話連絡を取るための基本情報として「電話番号(Phone)」項目が用意されています。この項目は、営業活動や顧客対応など、コミュニケーションの出発点として非常に重要です。
・電話番号は1つの取引先レコードに対して1つの代表番号を登録できます。
・必要に応じて「携帯電話番号」「FAX番号」などのカスタム項目を追加することも可能です。
・通常、取引先責任者(Contact)にも個別の電話番号が登録されており、担当者ごとの連絡も可能です。
例:
・03-1234-5678(法人代表番号)
・090-xxxx-yyyy(個人顧客の携帯番号)
取引先名項目
「取引先名(Name)」は、取引先オブジェクトの最も基本的かつ重要な項目であり、レコードの一意性を担保する名前情報です。
・法人顧客の場合は企業名を登録します(例:○○株式会社)。
・個人取引先を使用している場合は、氏名がそのまま「取引先名」として表示されます(例:山田 太郎)。
・Salesforce上では、この項目がリストビューや関連リストに表示されるラベルとしても使われます。
この項目を正確に管理することで、営業活動やレポートの信頼性が向上します。
個人取引先の有効化と注意点
個人取引先(Person Account)を使うことで、個人顧客を1つのレコードで簡潔に管理できますが、Salesforceではデフォルトでは無効になっています。使用するには、Salesforceのシステム管理者に依頼して有効化してもらう必要があります。
・有効化の流れ(概要):
Salesforceのシステム管理者へケースを起票
・前提条件(例:レコードタイプの設定など)を確認
・有効化後に個人取引先用レコードタイプを設定
ただし、一度有効化すると 無効には戻せません。また、カスタム処理や既存のレポート、連携処理への影響もあるため、慎重な検討が必要です。
最後に
ここからはオブジェクトの説明と
レコードの作成方法等の記事が多くなります。
業務作業でいえば、初心者から少し中級者よりになりますが
Salesforceの基礎にもなりますので、記事でイメージを付けてもらえると幸いです。
株式会社ONE WEDGE
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