Salesforce ナレッジ検索性アップの工夫
はじめに
Salesforceナレッジは、FAQや手順書などを管理・公開できる強力な機能ですが、**検索しても「欲しい情報が見つからない」**という課題に悩まされることがあります。
この記事では、**ユーザーが目的のナレッジにすばやく辿りつけるようにするための「検索性向上のポイント」**を紹介します。
検索性が低いとどうなる?
・必要な情報が見つからず、ケースが増加
・担当者が毎回似た説明を手入力
・ナレッジの存在が形骸化し、誰も使わなくなる
こうした状態を避けるには、ナレッジを「使える状態」に保つ工夫が必要です。
検索性を高める5つの工夫
1.** タイトルにキーワードを含める**
ナレッジ記事の「タイトル」は検索に強く影響します。
よく検索されるワードを意識して、質問の形や具体的な用語を入れましょう。
悪い例:
トラブル対応マニュアル
良い例:
メールが送れないときの対処方法(Outlook連携)
-
タグ(データカテゴリ)を正しく設定
ナレッジにはデータカテゴリ(トピック分類)を設定できます。
カテゴリごとにナレッジを絞り込めるため、検索のフィルターとして活躍します。
例:
・トラブルシュート
・アカウント設定
・商品別FAQ(例:製品A、製品B)
カテゴリを設計する際は、実際のケース種別やユーザーの問い合わせ分類と合わせると効果的です。
-
本文中に類義語を含める
ユーザーが使う言葉は様々なので、本文に複数の言い回しや表現を含めておくことで、検索にヒットしやすくなります。
例:
「ログインできない」 →
「サインインできない」「アカウントにアクセスできない」「パスワードが通らない」なども本文中に記載しておく。
- リンクや画像で内容を補強する
検索結果から記事を開いたときに、一目で理解できる構成が重要です。
・ステップを画像つきで説明
・操作リンクを貼る(例:設定画面へのURL)
・問い合わせフォームへのリンクを記載
視覚的に理解しやすい記事は再訪問率も高まりやすくなります。
-
ナレッジの使用状況をレポートで確認する
Salesforceのレポート機能(別記事で説明します)を使えば、以下のような分析が可能です:
・どのナレッジがケースで多く使われているか
・使用されていないナレッジはどれか
・誰がどのナレッジを添付・閲覧しているか
定期的にレビューすることで、「不要な記事の削除」や「不足している情報の追加」ができ、検索結果の質が向上します。
よくある落とし穴と対策
問題 | 対策 |
---|---|
類似記事が乱立している | ナレッジのライフサイクル(作成・レビュー・廃止)を整備する |
タイトルや内容が抽象的 | ケース内容に基づいた具体的なフレーズを使う |
組織内で表記がバラバラ | よく使う単語の表記ルールを決める(例:「ログイン」or「サインイン」) |
最後に
ナレッジは作って終わりではなく、「検索されて使われる」ことに価値があります。
検索性を意識した運用で、サポートの負担軽減・対応スピードアップ・顧客満足度向上を実現しましょう。
次回は、ナレッジとレポートを活用して「よく使われる記事」や「改善すべき領域」を可視化する方法をご紹介します。
株式会社ONE WEDGE
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