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インストールされている全てのVisual Studio構成をPowerShellで一括エクスポートする方法

2024/10/16に公開

本稿はエクスポートした設定を、逆に一括インストールするにはこちらを参照ください。

解法

Visual Studioの構成をPowerShellスクリプトを使用して一括エクスポートする方法を紹介します。以下のスクリプトを使用することで、システム上のすべてのVisual Studioインストールの構成を自動的にエクスポートできます。

# Visual Studioの全インストールの構成をエクスポートするスクリプト

# エラーが発生した場合に即座に停止するように設定
$ErrorActionPreference = "Stop"

# Visual Studio Installerのパスを変数として定義
$vsInstallerDir = "${env:ProgramFiles(x86)}\Microsoft Visual Studio\Installer"
$vswhereExe = Join-Path $vsInstallerDir "vswhere.exe"
$vsInstallerExe = Join-Path $vsInstallerDir "vs_installer.exe"

# vswhere.exeを使用して、インストールされているすべてのVisual Studioインスタンスの情報を取得
# -prerelease オプションを使用してプレリリースバージョンも含める
$vsInstallations = & $vswhereExe -format json -prerelease | ConvertFrom-Json

# エクスポート先のディレクトリを作成(存在しない場合)
$configDir = Join-Path -Path $PSScriptRoot -ChildPath "vsconfig"
if ((Test-Path -Path $configDir) -eq $false) {
    # 出力を抑制するために > $null を使用
    New-Item -Path $configDir -ItemType Directory > $null
}

# 各Visual Studioインストールに対して構成をエクスポート
foreach ($installation in $vsInstallations) {
    $productId = $installation.productId
    $channelId = $installation.channelId
    $exportPath = Join-Path -Path $configDir -ChildPath "$channelId.vsconfig"

    Write-Host "Exporting configuration for ProductId: $productId ChannelId: $channelId..."

    # Start-Processを使用して構成のエクスポートを実行
    # 重要: Start-Processを使用する理由
    # vs_installer.exeの実行後、スクリプトが自動的に終了せず、Enterキーの入力を待つ問題を解決するため
    $process = Start-Process -FilePath $vsInstallerExe -ArgumentList "export", "--productId", $productId, "--channelId", $channelId, "--config", $exportPath, "--quiet" -NoNewWindow -PassThru -Wait

    # プロセスの終了コードをチェックしてエラーを報告
    if ($process.ExitCode -ne 0) {
        Write-Error "Failed to export configuration for $channelId. Exit code: $($process.ExitCode)"
    }
}

# エクスポートプロセスの完了を通知
Write-Host "Export process completed." -ForegroundColor Cyan

解説

このスクリプトは以下の重要な手順で動作します:

  1. インストール情報の取得: vswhere.exeを使用して、システム上のすべてのVisual Studioインストール(プレリリースバージョンを含む)の情報を取得します。

  2. 構成のエクスポート: 各Visual Studioインストールに対して以下の操作を行います。

    • Start-Processを使用してvs_installer.exeを実行し、構成をエクスポートします。
    • エラーが発生した場合はメッセージを表示します。

特筆すべき点として、Start-Processコマンドレットを使用していますが、これはvs_installer.exeの実行後にスクリプトが自動的に終了せず、Enterキーの入力を待つ問題を解決するためです。

補足情報

  • エクスポートされた構成ファイルは、スクリプトと同じディレクトリのvsconfigフォルダ内に保存されます。
  • 各構成ファイルはchannelId.vsconfigという名前で保存されます。

このスクリプトを使用することで、Visual Studioの構成を簡単にバックアップしたり、別のマシンに移行したりすることができます。また、コメントが含まれているため、スクリプトの各部分の目的が明確に理解できます。

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