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【Python】openpyxlライブラリについて詳しく解説

2024/07/20に公開

1. はじめに

openpyxlは、PythonでExcelファイル(.xlsx形式)を読み書きするためのライブラリです。Excelファイルをプログラムで操作する際に非常に便利なツールで、多くの機能を備えています。本記事では、openpyxlのコンポーネント、フォルダ構成、__init__.pyの中身、およびメソッドと属性について詳しく解説します。

2. openpyxlのインストール

openpyxlを使用するには、まずライブラリをインストールする必要があります。以下のコマンドを使用してインストールします:

pip install openpyxl

3. openpyxlのコンポーネント

コンポーネントとは?

コンポーネントとは、ライブラリやソフトウェアが提供する機能や部品のことです。openpyxlには、Excelファイルを操作するための主要なコンポーネントがあります。これらのコンポーネントは、各自の役割を持ち、Excelファイルの読み書きや編集を容易にします。

コンポーネントの詳細

コンポーネント 説明
Workbook(ワークブック) Excelファイル全体を表します
Worksheet(ワークシート) Excelファイル内の個々のシートを表します
Cell(セル) ワークシート内のデータポイントを表します
Styles(スタイル) セルのフォーマットを変更するための設定
Charts(チャート) Excelシートに追加できるグラフ
Data Validation(データ検証) セルに入力できる値を制限するための設定

コンポーネントとパッケージ・モジュールの違い

  • パッケージ:複数のモジュールをまとめたディレクトリで、__init__.pyファイルを含むもの。
  • モジュール:Pythonファイル(.py)であり、特定の機能を提供するスクリプト。
  • コンポーネント:ライブラリ内で提供される機能やクラス、メソッドのこと。

例えば、openpyxlはパッケージであり、その中には多くのモジュールが含まれています。各モジュールには、WorkbookやWorksheetなどのコンポーネント(クラス)が含まれています。

4. openpyxlのフォルダ構成

openpyxlライブラリのフォルダ構成は以下のようになっています:

openpyxl/
├── __init__.py  # パッケージの初期化ファイル
├── cell/         # セル操作関連のモジュール
│   ├── cell.py
│   ├── text.py
│   └── other_files.py
├── chart/        # チャート関連のモジュール
│   ├── chart.py
│   ├── bar_chart.py
│   └── pie_chart.py
├── comments/     # コメント関連のモジュール
│   ├── comment.py
│   └── other_files.py
├── descriptors/  # ディスクリプタ関連のモジュール
├── drawing/      # 描画関連のモジュール
├── formats/      # フォーマット関連のモジュール
├── formulas/     # 数式関連のモジュール
├── lxml/         # XML関連のモジュール
├── packaging/    # パッケージング関連のモジュール
├── pivot/        # ピボットテーブル関連のモジュール
├── reader/       # 読み取り関連のモジュール
├── styles/       # スタイル関連のモジュール
├── utils/        # ユーティリティ関連のモジュール
├── workbook/     # ワークブック関連のモジュール
│   ├── workbook.py
│   └── other_files.py
├── worksheet/    # ワークシート関連のモジュール
│   ├── worksheet.py
│   └── other_files.py
├── writer/       # 書き込み関連のモジュール
└── xml/          # XML関連のモジュール

このフォルダ構成は、openpyxlをインストールした後、Pythonのパッケージディレクトリで確認することができます。通常、以下のパスにインストールされます:

<python環境>/Lib/site-packages/openpyxl/

5. openpyxlの__init__.pyの中身

__init__.pyは、パッケージディレクトリに含まれるファイルであり、このファイルがあることでそのディレクトリがパッケージとして認識されます。openpyxl__init__.pyファイルには、パッケージ全体で共通の初期化コードが記述されています。

openpyxlの__init__.pyの内容

以下に、openpyxl__init__.pyファイルの一部を示します:

# openpyxl/__init__.py

from openpyxl.workbook import Workbook
from openpyxl.reader.excel import load_workbook

# パッケージのバージョン情報
__version__ = '3.0.9'

このファイルにより、openpyxlパッケージをインポートする際に、Workbookおよびload_workbookが利用可能になります。

6. openpyxlのメソッドと属性

openpyxlライブラリのメソッドや属性は、各モジュールに含まれています。たとえば、Workbookクラスのメソッドと属性はworkbookモジュールに含まれています。

6.1 メソッドの例

以下に、Workbookクラスのメソッドの例を示します:

from openpyxl import Workbook

# Workbookオブジェクトの作成
wb = Workbook()

# 新しいシートを作成
ws = wb.create_sheet(title="NewSheet")

# シートにデータを書き込む
ws['A1'] = 'Hello'
ws['A2'] = 'World'

# Excelファイルに保存
wb.save('example.xlsx')

このコード例では、Workbookクラスのcreate_sheetメソッドや、saveメソッドが使用されています。これらのメソッドは、それぞれのモジュールに含まれており、インポートすることで利用可能になります。

メソッドの呼び出し元と呼び出し先

  • from openpyxl import Workbookopenpyxlパッケージの__init__.pyファイルに記述されているため、Workbookクラスはopenpyxl.workbook.workbookモジュールからインポートされます。

    フォルダ構成:

    openpyxl/
    ├── workbook/
    │   ├── __init__.py
    │   └── workbook.py
    
  • wb.create_sheet(title="NewSheet"):Workbookクラスのメソッドであり、openpyxl.workbook.workbookモジュール内に定義されています。

    フォルダ構成:

    openpyxl/
    ├── workbook/
    │   ├── __init__.py
    │   └── workbook.py
    

呼び出された先のモジュール(openpyxl.workbook.workbook)では、次のようなコードが書かれています:

# openpyxl/workbook/workbook.py

class Workbook:
    def __init__(self):
        self._sheets = []
        self.active = 0

    def create_sheet(self, title=None):
        sheet = Worksheet(self, title)
        self._sheets.append(sheet)
        return sheet

    def save(self, filename):
        # ファイルに保存するロジック
        pass

このコードにより、Workbookクラスがインスタンス化され、そのメソッド(create_sheetsaveなど)が呼び出されます。

まとめ

本記事では、openpyxlライブラリの基本構成、フォルダ構成、__init__.pyの中身、およびメソッドと属性について詳しく解説しました。これらの知識を活用して、Excelファイルの操作を効率的に行いましょう。

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