Snowflake One Platformの世界観を目の当たりにしてきた! 【Summit 25|Platform Keynote】
はじめに
Snowflake Summit 2025の2日目に開催された「Platform Keynote」の模様を、会場の熱気とともにレポートします!
Platform Keynote では、Snowflake の共同創業者であり President of Product(製品担当社長)でもある Benoit Dageville(ベノア)、そして Executive Vice President of Product(製品担当副社長)である Christian Kleinerman(クリスチャン)をはじめとする幹部陣、そして Snowflake の製品を実際に開発しているマネージャー、アドボケイター、Snowflake を使い倒しているカスタマーが多く登壇しました。
セッションでは、データとアプリケーションにどのように AI を導入し、素早く価値を最大化していくかが語られました。また、例年以上にデータ・アプリ・AI に関する多種多様で衝撃的な Snowflake のアップデートの数々が発表、リリースされています!
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会場に入場
2日目も大盛況
通路を抜けて会場に入る瞬間って、ワクワクしますよね。
Keynote開始
恒例のカウントダウンから、オーケストラの生演奏でKeynoteがスタート!
(演奏も音響もとてもいい!!)
プロンプトをイメージしたテキストで奏でられる演奏
(ここ覚えておいて)
指揮者はなんとSnowflake共同創業者のBenoit Dageville氏!
AI DATA CLOUD という世界観
ここでもやはり、キーワードは「AI DATA CLOUD」です。
AI の進化がデータの世界に3つの革命をもたらしています。
- 非構造化データの処理能力の向上
- 自然言語によるデータ活用の普及
- スケーラブルに AI を業務へ適用する基盤の必要性
しかし、AI 活用にはさまざまな課題があり、
- 投資のコスト
- データガバナンスの体制
- インフラの複雑化
といった疑問が企業にとって障壁となるとしています。
この課題に対して、Snowflake の「AI DATA CLOUD」が登場します。
AI DATA CLOUD は「Easy / Connected / Trusted」という3つの価値観に基づいた解決策を提供します。
- Easy:完全マネージドな環境で、AI 活用を高速・容易に実現
- Connected:部門やアプリを超えたデータと AI の統合
- Trusted:ガバナンスの効いた環境で LLM や AI を安全に実行可能
これらの価値観が Snowflake の差別化要因であり、AI・アプリ・データのすべてを統合的に扱える AI DATA CLOUD の実現に向けて進化を続けていると述べ、製品担当副社長(EVP of Product)である Christian へとバトンが渡されました。Christian は、AI DATA CLOUD はもちろんテクノロジープラットフォームであると表現しつつも、それだけではなく、Snowflake を使っているユーザー全体のエコシステムであり、ここにいる全員が簡単に、シームレスに、互いに連携する機会を持っているとしました。
Keynoteの主なメッセージと新機能
Christian から、製品アップデートを発表していきたいはやる気持ちを抑えながらも、Platform Keynote の構成について解説がありました。今年は、ユーザーの課題やほしい!に対応する新機能の発表をしていきました。それでは、それぞれ確認していきましょう!
1. I WANT TO HAVE A FUTURE-PROOF DATA ARCHITECTURE.
1つ目のメッセージは
"I WANT TO HAVE A FUTURE-PROOF DATA ARCHITECTURE."
「将来を見据えたデータアーキテクチャを実現したい。」
SnowflakeはSingle Unified Platform(単一統合プラットフォーム)で、以下を実現
- FLEXIBLE DATA ARCHITECHTURE
Data Warehouse, Data Lakehose, Data Meshなどに対応 - ALL TYPES OF DATA
構造化・非構造化データの統合管理 - COMPREHENSIVE COMPUTE
Warehouse/Containers, CPU/GPU, SQL/Python/Java/Scalaに対応 - LEADING MODELS IN SNOWFLAKE
ChatGPT(OpenAI)やClaude(Anthropic)のモデルを利用可能 - BRING APPLICTIONS TO THE DATA
データを持ち出さずに、Snowflakeの中でAIやアプリを利用 - OPEN AND INTEROPERABLE
ベンダーロックインの無いApache Iceberg, Apache Polarisに対応
様々な機能・フォーマット・コンピュートリソース・言語・モデルへの対応、相互運用性による多種多様な製品との連携によって、将来に渡って活用し続けられるようになりました。
2. I WANT TO HAVE TO GET BETTER ECONOMICS.
2つ目のメッセージは
"I WANT TO HAVE TO GET BETTER ECONOMICS."
「経済状態をより良くしたい。」
Marriott社のJuliaを迎えて、機能紹介
- ADAPTIVE COMPUTE
"ウェアハウスサイズ" を自動スケーリングするウェアハウス
詳細はこちらから。
- SIMPLIFIED INGEST PRICING
Snowpipeの課金体系をファイル単位からデータ量単位にシンプル化し、最大50%コスト削減
ウェアハウスサイズを自動スケーリングするADAPTIVE COMPUTEや、Snowpipeの新しい課金体系、コスト管理機能によって、コスト効率を容易に高められるようになりました。
3. I WANT TO GOVERN ALL DATA.
3つ目のメッセージは
"I WANT TO GOVERN ALL DATA."
「すべてのデータを管理したい。」
- Snowflake Horizon Catalog
外部のデータベース、BIツール、ETL処理(リネージュ)のメタデータを取り込める!!
Snowflake Horizon CatalogでSnowflakeの中と外を含めて、データのセキュリティやガバナンス、メタデータ管理を行えるようになりました。
4. I WANT TO INTEGRATE ALL TYPES OF DATA.
4つ目のメッセージは
"I WANT TO INTEGRATE ALL TYPES OF DATA."
「あらゆる種類のデータを統合したい。」
新機能
- Snowflake Openflow
SlackやSharePointなど多様なソースからのデータ統合を簡素化し、トランザクションデータを継続的に取り込めるCDC(Change Data Capture)やストリームデータ、非構造データの取り込み、AIによる処理も可能
このKeynoteでOracleデータベースにも対応することを発表!!(今後のアップデートも期待大!)
- dbt Labsとの連携
Snowflake内でdbtプロジェクトをネイティブ実行できる!
Snowflake Openflowを活用したCDCやストームデータ、非構造データなどあらゆるデータの取り込みに加えて、dbtでSQLをベースにしたデータ加工ができるようになりました。
5. I WANT TO DELIVER MORE BUSINESS IMPACT.
5つ目のメッセージは
"I WANT TO DELIVER MORE BUSINESS IMPACT."
「ビジネスインパクトを高めたい。」
メッセージ
- ZERO-ETL DATA SHARING
コピー不要でデータ共有 - CROSS-CLOUD COLLABORATION
fiserv.社とPayPal社によるデータ共有の事例紹介
新機能
- Snowflake PostgreSQL
前日にCrunchy Dataの買収が公表されましたが早速サービス名が発表されました!!
各社、OLTPとOLAPの統合が進んでいますが、Snowflakeからどんな形でPostgreSQLが使えるか楽しみですね!
詳細は以下のページ参照
データ共有による他社データを活用したデータ分析や、Snowflake PostgreSQLを利用したトランザクションデータのリアルタイム分析で、ビジネスインパクトを高めることができるようになりました。
6. I WANT TO GET FASTER INSIGHTS.
6つ目のメッセージは
"I WANT TO GET FASTER INSIGHTS."
「より迅速にインサイトを得たい。」
新機能
- GEN2 Warehouse
高速化された次世代ウェアハウス - Snowconvert AI
AIを活用したマイグレーション支援 - Data Science Agent
MLパイプライン構築を支援するAIアシスタント
Gen2 Warehouseでクエリの高速化、SnowConvert AIで移行プロジェクトの時間とコストを削減、Data Science Agentで手早く機械学習パイプラインを構築できるようになりました。
7. I WANT TO LEVERAGE AI WITH OUR DATA.
7つ目のメッセージは
"I WANT TO LEVERAGE AI WITH OUR DATA."
「データにAIを活用したい。」
(画像は取り忘れ、、)
Canva社Moeを迎えて、機能紹介。
新機能
- Cortex AI SQL
自然言語でSQLクエリを実行可能に - Semantic Views
AIやBIに文脈を提供するメタデータレイヤー
メッセージ
- AI Ready Data
構造化・非構造化データをAI活用可能な状態に整備
これまで、データにAIを活用するために苦労していた部分をもっとシンプルになりました。これによって、ますますデータへのAI活用が進んでいくことでしょう!
8. I WANT TO ACCELERATE BUSINESS GROWTH WITH AI AGENTS.
8つ目のメッセージは
"I WANT TO ACCELERATE BUSINESS GROWTH WITH AI AGENTS."
「AIエージェントでビジネス成長を加速させたい。」
新機能
- Cortex Agents
AIエージェントによる業務プロセスの自動化 - Snowflake Intelligence
Snowsightに統合されたビジネスユーザー向けのAIアシスタント
これらのエージェント機能を活用することで、自然言語だけで構造化データの分析や非構造化データからのインサイトの獲得、そしてその組み合わせによるアクションの提案までを、誰もがより自由に行えるようになると言えます!
総括
"I WANT TO"「したい」を"I CAN"「できる」に
Before
After
INLINE COPILOT CMD/CTRL + i
最後は、去年のDarkModeの発表のように、ユーザ待望の便利機能として、Christian本人が新機能のINLINE COPILOTをライブデモ!
Snowsightのワークシートで、Christianが、CMD / Ctrl+i を押すと、ワークシート内に、Coopilotのプロンプトが!
そして自然言語で書いたプロンプトでクエリを生成!(冒頭のプロンプトはこの伏線みたいですね!)
※ 早速、Snowsightから使えるようになっていたので、自ら試してみるとこんな感じでした! AWS東京リージョンではサクッと使えなかったので、AWS US WEST2リージョンから実行しています。
- WorkSpaceから、Ctrl+i でCopilotを呼び出して、プロンプトを書いて、実行!
2.生成されたクエリをAccept(Shift+Enter)して、クエリ実行!
最後は
"thank you everyone, enjoy snowflake summit"
"Thanks for your kind words about Snowflake Summit! I'm here to help you explore data using Snowflake SQL - would you like to analyze someth..."
とメッセージを残して、降壇。
おわりに
色々な新機能発表があり、会場は大いに盛り上がりました!!
Snowflakeのコンセプトである、EASY, CONNECTED, TRUSTED を継承しつつも、Modern Data Stackで取り扱われるData Ingest機能(Openflow)やdbt、カタログ機能(Horizon Catalog)などが充実して、「Snowflakeがデータ活用の全てを解決してくれる」そんなワクワクな未来を感じさせるKeynoteでした!
再掲ですが、Snowflake Summit 25で発表された新機能を知りたい方は、以下のリンクから確認できます!
Snowflake Summit 25で発表された各機能の紹介ブログも続々追加されています!
仲間募集
NTTデータ コンサルティング事業本部 では、以下の職種を募集しています。
Snowflake、生成AIを活用したデータ基盤構築/活用支援(Snowflake Data Superheroesとの協働)
Databricks、生成AIを活用したデータ基盤構築/活用支援(Databricks Championとの協働)
プロジェクトマネージャー(データ分析プラットフォームソリューションの企画~開発~導入/生成AI活用)
クラウドを活用したデータ分析プラットフォームの開発(ITアーキテクト/PM/クラウドエンジニア)
ソリューション紹介
Trusted Data Foundationについて
~データ資産を分析活用するための環境をオールインワンで提供するソリューション~
可視化、機械学習、DeepLearningなどデータ資産を分析活用するための環境がオールインワンで用意されており、これまでとは別次元の量と質のデータを用いてアジリティ高くDX推進を実現できます。
NTTデータとSnowflakeについて
NTTデータとSnowflakeについて
NTTデータでは、Snowflake Inc.とソリューションパートナー契約を締結し、クラウド・データプラットフォーム「Snowflake」の導入・構築、および活用支援を開始しています。
NTTデータではこれまでも、独自ノウハウに基づき、ビッグデータ・AIなど領域に係る市場競争力のあるさまざまなソリューションパートナーとともにエコシステムを形成し、お客さまのビジネス変革を導いてきました。
Snowflakeは、これら先端テクノロジーとのエコシステムの形成に強みがあり、NTTデータはこれらを組み合わせることでお客さまに最適なインテグレーションをご提供いたします。
NTTデータとDatabricksについて
NTTデータは、お客様企業のデジタル変革・DXの成功に向けて、「databricks」のソリューションの提供に加え、情報活用戦略の立案から、AI技術の活用も含めたアナリティクス、分析基盤構築・運用、分析業務のアウトソースまで、ワンストップの支援を提供いたします。
NTTデータとInformaticaについて
NTTデータとInformaticaについて
データ連携や処理方式を専門領域として10年以上取り組んできたプロ集団であるNTTデータは、データマネジメント領域でグローバルでの高い評価を得ているInformatica社とパートナーシップを結び、サービス強化を推進しています。

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