Google Cloud Partner Top Engineer 2026 Fellow までにやったこと
はじめに
この記事は「ビギナーズ Advent Calendar 2025」の8日目の記事です。
NTTデータの近藤です。
2025 年 11 月 19 日に Google Cloud Partner Top Engineer 2026 が発表されました。
Google Cloud Partner Top Engineer (以降 PTE) は、Google Cloud のパートナー企業所属のエンジニアを Google Cloud のビジネス貢献において表彰する日本独自のプログラムです。
そして、2025 年の表彰では Partner Top Engineer の中でも特に評価の高い人が選出される Google Cloud Partner Top Engineer 2026 Fellow に選出していただきました。
本記事では今後 Fellow を目指す方向けにやってきたことについてまとめます。
クライテリアや各審査基準で求められることの詳細については昨年 Fellow を受賞された方が非常にわかりやすくまとめているので、そちらをご覧ください。
PTE Fellow のためにやったこと
総評
公式アナウンス にある通り Fellow は全 PTE の上位 10 名程度が選出されるという狭き門であるため、"各審査基準で満遍なく高評価を得ること" が求められていると推察できます。Google Cloud 案件にアサインされている、という環境要因がありつつも、自分だけで稼げるポイントはちゃんと取るということが重要だと考えています。私は一昨年 PTE を受賞してから「Google Cloud 案件をやりたい!」という希望が通りやすくなったと感じています。そのため、今年 PTE を受賞された方はこれから Google Cloud 案件に携われる機会が多くなると思いますので、来年 Fellow を目指すのも夢ではないと思います。そして、資格取得やブログ投稿のように業務的な環境要因が絡まない取り組みは自分だけの力で実施することができます。こうした観点のアピールポイントを業務と並行してどれだけ稼げるのかが PTE Fellow のために必要であると考えています。
また、エントリーシートには定量的にどういうビジネス拡大につながったかを記載することも重要です。「Google Cloud に関する勉強会を開催した」だけではどれくらいのリーチにつながったのか見えません。そのため、「60 人が参加した勉強会を開催し、そのうち 40 名は勉強会参加後に CDL を取得」というようにやったこととそれによって Google Cloud ビジネスにどう影響を与えたかをセットで書きましょう。
以下、審査基準ごとにやったことをまとめています。
審査ポイント① 資格数
Google Cloud 認定資格 (プロフェッショナル認定資格)の所有数
ベータ版を除くプロフェッショナルの全認定資格取得者は加点対象
審査ポイントに上記記述があるので、Fellow を目指すのであれば全プロフェッショナル認定資格を取得し、全認定資格取得者に与えられる加点も得られると良いのではないかと考えています。
今年は更新対象となるプロフェッショナル認定資格がありませんでしたので、全認定資格取得でアピールできました。(なお来年...)
総評で言及した通り、この審査ポイントは自分でどうにかできる内容なので Fellow を目指すのであれば計画的に全認定資格を取得するようにしましょう。
例年通りであれば、来年の PTE は来年 9 月までの活動内容が評価されるので、来年 9 月末までに取り切るようなスケジュールが良いと思います。
これから資格受験を検討される方は以下のような Google Cloud 認定資格の受験対策記事がたくさんあるので、まずはどんな資格があるのか、どう対策すれば良いのか、を調べてから着手すると良いです。
審査ポイント② 普及への貢献
書籍、ブログなど各種メディアへのテクニカルな記事投稿の質と量 (PV 数など)
コミュニティ・勉強会などを通して発表した内容と回数、リーチした人数、資格取得に向けた貢献
書籍やコミュニティ、勉強会での活動は周りを巻き込む必要があるのでハードルが高いですが、ブログ投稿は自分のペースでできるのでここでポイントを稼ぐならブログ投稿が良いと思っています。
私は活動期間内に 14 本のブログを執筆しました。そのうち 1 つは 20,000 PV に迫るほどバズっているので、いろんなタイプの記事を投稿して PV を稼ぐと良いです。
当たり前ですが、早めにブログ投稿した方がエントリーシート提出時の PV が多くなるので、早めにブログをたくさん執筆するのがおすすめです。
審査基準には丁寧に "質と量" と記載されているので、いいアイデアが思い浮かばない人でも数で勝負すると良いです。量に関して、昨年 PTE Fellow を受賞された方が 30 本近く執筆していたので、それくらい必要なのか?と思っていましたが、その約半数でも Fellow 受賞には値したようです。(多いに越したことはないので、今年は 30 本以上執筆します)
また、ブログ投稿以外でも社外に顔を出そうと、Jagu'e'r の勉強会で登壇したり、Google Cloud Next Tokyo で弊社ブースのミニセッションで登壇したりと 6 件ほど対外発信しました。
審査ポイント③ 案件やソリューション開発への貢献
Google Cloud のソリューション開発
Google Cloud 大規模案件や公開事例への貢献
Specialization / Expertise の取得
ここが運の要素が一番強い部分です。
現在 Google Cloud 案件に参画していないが、PTE になりたい人は周りに「PTE を目指したいから Google Cloud を使った業務がしたい」と言いふらしましょう。
一方、現在 Google Cloud 案件に参画している人はその時点で PTE になるための要素はほとんどそろっているので、自分が業務でやっていることをすべて吐き出すつもりで書きましょう。
大変ありがたいことに私の場合は、活動期間内はずっと Google Cloud を使っている案件に参画させていただいたので、その内容を記載しました。
そのうち、Specialization / Expertise 対象の案件であったため、そこでもアピールできました。
詳しい評価ポイントは Google さん内部しか分からないですが、個人的に以下の観点で記載すると高評価につながるのかなと思っています。
- Google Cloud 利用料がどれだけ増加したか (どれだけ案件規模を拡大しているかの指標となりそう)
- アーキテクチャや性能を見直すことでどれくらいのコストを削減できたか(上と矛盾してしまいますが、例えばプロダクトごとの不要なコストを削減できている場合、ベストプラクティスに沿った設計・構築ができているとアピールできそう)
- 難しい要件をどのように解決したか (Google Cloud に対する自分の専門性をアピールできそう)
- 新しい Google Cloud プロダクトを活用した事例を創出できたか
審査ポイント④ Google Cloud ビジネスに対する情熱
Google Cloud ビジネス拡大に向けた今後の取り組み
上記取り組みがもたらすインパクト
ここはいかに Google Cloud に対する情熱を記載できるかがポイントかなと思います。
この審査ポイントはこれまで記載したものと異なり、エントリーシートを記載するまでの活動内容にかかわらないものです。
スケールの大きいことを記載すれば高評価につながる可能性が高いですが、これも定量的に、かつ実現可能性があるか、が問われるとも考えているので、書き方には工夫が必要です。
この審査ポイント以外にも共通しますが、文字数無制限なので書きたいことは出し惜しみせずに全部吐き出すのが良いと思います。
加点要素 Gen AI Technical Expert Badge 獲得
昨年に続いて、今年も加点要素がありました。
加点要素というからにはかなり骨のあるものでしたが、この加点対象は自分だけで完結できる活動ですのでやらない選択肢はありません。
私は今年も期限ギリギリに着手し、かなり悪戦苦闘したので、来年も同様の加点要素があれば早めに着手しましょう。(UI がテキストの画像と異なっていて戸惑う部分があり最後のチャレンジで満点を取るのは諦めました)
加点対象の Technical Expert Badge は 3 つあり、「Customer Engagement Suite with Google AI Technical Expert Badge」をやりました。新しい学びもあったので、時間があるときに他の 2 つもやろうと思っています。
さいごに
以上、簡単ではありますが、PTE Fellow になるまでにやったことをまとめました。
昨年は PTE の Rookie of the Year を受賞いたしましたが、Fellow との W 受賞はならず、かなり悔しい思いをしました。
そのため、今年は Fellow になるため昨年以上の成果を残すぞ!と冒頭で述べた環境要因以外のところで 2 倍以上の成果を出すことを意識しました。
結果として、このように PTE Fellow として選出していただきましたが、業務の傍ら活動するのは思いのほか大変でありこれまでの道のりはかなり険しいものだったと今振り返ると思います。(2 年連続で Fellow 受賞されている方には頭が上がりません)
また、今年の PTE Fellow は Google Cloud Ambassador (今後詳細が公表される予定) にも任命されるということで、Ambassador として模範的な PTE Fellow として今後 1 年も Google Cloud ビジネスのさらなる貢献のために精進していきたいと思います。
最後までお読みくださりありがとうございました。
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