`wrangler dev`を主要クラウド型のAIコーディングエージェントで実行できるか試してみた。
Cloudflare Workerとは
Cloudflare Workers は、Cloudflare のエッジネットワーク上で JavaScript/TypeScript を実行してリクエストを処理するサーバーレス実行環境です。
Node.js ではなく V8 Isolates をベースにしたランタイムのため、コールドスタートが極めて小さく、世界中の PoP に近い場所で動作する低レイテンシが特徴になります。
データの永続化や周辺サービスとの連携には、KV / R2 / D1 / Queues / Durable Objects といったマネージドサービスを利用できます。コスト面でも有利です。
開発には公式 CLI である wrangler を用います。
ローカルでデバッグする場合は wrangler dev を使用することで、ローカル環境にプレビュー用ランタイム(Miniflare ベース)を立ち上げ、fetch / Request / Response といった Web 標準 API の挙動を再現しつつ、本番環境に近い構成で検証できます。
WEB 版の AI コーディングエージェントでデバッグするには
ローカル PC にインストールしたエディタやターミナルで wrangler dev を実行する方法は一般的であり、問題はありません。
一方で、ブラウザ上で完結する「WEB 版の AI コーディングエージェント」から同様のことが実現できるのかを検証しました。
Web エージェントはブラウザのサンドボックスや権限モデルの制約を受けるため、次の点で動作しない可能性があります。
- 長時間プロセスを走らせること
- ローカルのポートを開けてサーバーが動くこと
- コマンド実行のバックエンド(本当にローカルで走るのか?)
そこで主要な 3 つの AI コーディングエージェントについて、ブラウザ上から wrangler dev を起動し、ローカルプレビューに到達できるかを実際に検証しました。
今回試した AI コーディングエージェント
-
Claude Code on Web
2025-10-21 に利用可能になった Claude Code の Web 版です。少し使い始めています。 -
Codex Web
GPT5.0 世代になってから評価が高い Codex の Web 版です。10 月以降は主にこちらを利用しています。 -
Jules
2025/8/6 に正式版となった Google の AI コーディングエージェントです。3 つの中では最もマイナーですが、Gemini 3.0 世代以降での伸びに期待しています。5 月の β 版から使用していますが、最近は Codex の出来が良く、利用頻度はやや下がっています。
結果
| エージェント |
wrangler dev のローカル起動 |
|---|---|
| Claude Code on Web | OK |
| Codex Web | OK |
| Jules | OK |
3 つすべてでwarngler devが機能するという結果になりました。
以下は Claude Code の画面です。

しかもいずれもリモートじゃなくてしっかりLocalで動いてらっしゃる。
感想
できないと思い込んでたんですが、意外な結果になりました特にJules。
いつからかできるようになったのか最初からできたのか・・・
これでCloudflare Workerの開発がWeb版のAIコーディングエージェントで完結できますね。
私も今この瞬間に知ったので、活用法を考えていきたいと思います。
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