Open9
LaTeX の数式で “opentail g” を使いたい

“opentail g” とはなにか?
ラテンアルファベットの "g" の異体字のひとつ。これとは別に “looptail g” というものがある。以下の画像を参照のこと。

『[改訂第6版]LaTeX2e 美文書作成入門』では
第5.22節「ISO/JIS の数式組版規則」(p. 99) で触れられている。
なお両者の g について、使い分けることになにか根拠があるわけではないとされている。

Computer Modern フォントの場合
g のデザインはもともと opentail g となっており、何かする必要はない。これは、Computer Modern を基にしている Latin Modern 書体についても同様。

txfonts
や pxfonts
パッケージでは
既定では “looptail g” が使われる。ただし、\varg
命令で “opentail g” が出せるほか、プリアンブルで
\usepackage[varg]{txfonts}
として、オプション引数に varg
を指定してパッケージを読み込むことで、数式中の looptail g は opentail g へと変換される。

これら以外のパッケージでは
上記に示した Computer Modern フォント、または txfonts
や pxfonts
パッケージで読み込まれたフォントを拝借する格好で “opentail g” を使うことになる。
{\usefont{OML}{cmm}{m}{it}g}
{\usefont{U}{txmia}{m}{it}1}
{\usefont{U}{pxmia}{m}{it}1}

追加の情報
- 従来の
txfonts
パッケージの代替としてnewtx
パッケージが、pxfonts
の代替としてnewpx
が、それぞれ登場した。 -
ScholaX
、notomath
パッケージが、既定の “looptail g” とは別に “opentail g” のグリフを収録している。- グリフそのものは一緒?

newtx
パッケージ
- 従来の
txfonts
と同様に、\usepackage
命令のオプション引数にvarg
が渡せる。 - 新しい
newtx
パッケージでは、数式部分に Times(のクローン)のみならず、別の数多くのフォントを割り当てることができるようになっている- これらフォントには上記の
varg
オプションが適用されない。
- これらフォントには上記の