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Proxmox VE7.xでwindows11VMを作成する

2022/03/27に公開

概要

windows11をproxmox VE(以下pve)でVM作成する手順を書いた。
pve6.x系でも多分VM作成出来るが、VM作成時にwindowsのバージョンが11/2022が出てくるのが7.x系からなので、7でやるのが見た目がきれいだと思う。

環境

Proxmox VE : 7.1

windows11のインストール要件

https://www.microsoft.com/ja-jp/windows/windows-11-specifications?r=1

VM作成する上で関係する点をざっくり言うと以下を満たす必要がある。
CPU : 2コア(IntelならCoffee Lake以降, AMDならZen+以降)
メモリ : 4GB
ストレージ : 64GB
システムファームウェア : UEFI, セキュアブート
TPM : TPM2.0

pveはpve7.0からvTPMに対応しているので、あまり意識する必要はない。
pve6.x系だとTPMのエミュレーターをインストールしたりする必要があるっぽい。
https://kwatanabe.hatenablog.jp/entry/2021/10/09/182039

ちなみにwindows server2022はUEFIはインストール要件ではないので、別にBIOSでも可。

インストール準備

windows11のisoダウンロード

以下からisoをダウンロードする
https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows11

Windows11ディスクイメージ(ISO)をダウンロードする。
エディション : Windows11(multi-edition ISO)
言語 : 日本語

virtIOドライバーのisoダウンロード

windowsのドライバーが入ったisoをダウンロードする。
https://fedorapeople.org/groups/virt/virtio-win/direct-downloads/stable-virtio/virtio-win.iso

isoをpveホストにアップロード

ダウンロードした2つのisoをpveホストにアップロードする。

VM作成とwindowsインストール

VM作成

右上のVMを作成をクリックする。

名前 : 好きな名前

isoイメージ : Windows11のイメージ
ゲストOS種別 : Microsoft Windows
バージョン : 11/2022

グラフィックカード : 規定
マシン : q35
SCSIコントローラー : VirtIO SCSI
Qemuエージェント : 有効
BIOS : OVMF(UEFI)
EFI Storage : 使用したいストレージ(VMのメインディスクと同じが望ましい)
TPM Storage : 使用したいストレージ(VMのメインディスクと同じが望ましい)
バージョン : 2.0(これはTPMのバージョンのこと)
Pre-Enroll keys : 有効

バス/デバイス : SCSI
ストレージ : 使用したいストレージ
ディスクサイズ : 64GB
残りはデフォルト

CPUは2コアにする

メモリ : 4096
Ballooning Device : 無効(個人的に無効にしてる)

使いたいネットワークを選択する。
モデル : VirtIO

サマリを確認して、完了をクリックする。
作成後に起動にチェックは入れない。

VMのハードウェアの追加で、CD/DVDドライブを選択する。

VirtIOドライバーのisoを選択する。

windowsインストール

VMを起動する。

ここで罠なのがBIOSと違って、放置しておいたらネットワークブートになってしまい一生windowsセットアップにならないので、コンソール画面でproxmoxのロゴが出たタイミングからenterキー連打しておくと、windowsセットアップ画面に進む。
もしタイミングを逃したらVMシャットダウンして再起動させる必要がある。
ロックファイルが原因でシャットダウンできない場合は、以下を参考にしてください。
https://zenn.dev/northeggman/articles/d7b29c4e2cd7c7#cli%E3%81%A7%E3%81%AEvm%E3%81%AE%E8%B5%B7%E5%8B%95%E3%83%BB%E5%81%9C%E6%AD%A2

今すぐインストールをクリックする。

プロダクトキーがありませんを選択する(キー持っているなら入力してもいい)。

使いたいエディションを選択する。

エディションを選んだタイミングでwindows11のシステム要件を満たしていなければ、インストール出来ないという表示が出てくる。
システム要件を満たしていればライセンス規約が表示されるので、同意して次へを選択する。

カスタムを選択する。

ドライバーの読み込みをクリックする。
(ハードディスクのドライバーがインストールされていないので、現時点でディスクが見えないのは正常)

参照を選択する。

・ハードディスクのドライバー
Dドライブ(virtio-win-0.1.215) > vioscsi > w11 > amd64
ちなみに自分はamd64を選んでいるが環境によってはARM64を選ぶ必要があるので、それは自分で確認すること。

次へを選択する。

ハードディスクが認識する。

・ネットワークのドライバー
同じようにドライバーの読み込みから以下を選択する。
Dドライブ(virtio-win-0.1.215) > NetKVM> w11 > amd64

次へを選択する。

・メモリバルーンのドライバー
同じようにドライバーの読み込みから以下を選択する。
普通は入れなくて良いと思う。
Dドライブ(virtio-win-0.1.215) > Balloon> w11 > amd64

すべてのドライバーをインストールしたら、次へを選択する。

windowsのインストールが始まる。

再起動が終わると、windowsの初期設定が始まる。
国地域 : 日本

キーボードレイアウト : Microsoft IME(そもそも変更できない)

2つ目のキーボードレイアウトはスキップする。

ネットワークドライバーを追加していると、ここでインターネットと通信して確認しているよう。
自動で再起動される。

デバイス名 : 好きな名前

オフラインアカウントを使いたいので、個人用に設定する

サインインオプションを選択する。

オフラインアカウントを選択する。

microsoftアカウントを使用するか再度聞いてくるので、スキップを選択する。

ローカルユーザー : 好きな名前
caluser01

パスワード : 好きなパスワード

セキュリティの質問は好きなやつを答える

プライバシー設定は好きなようにする

しばらくするとデスクトップが表示される。

qemuエージェントインストール

コンピュータの管理 > デバイスマネージャー
PCIシンプル通信コントローラーのドライバーがインストールされていない。これがQEMUエージェントになる。

PCIシンプル通信コントローラーを右クリックし、ドライバーの更新を選択。

コンピュータを参照してドライバーソフトウェアを検索を選択。
(インターネットから自動検索しても見つからない)

参照を選択する。

フォルダの参照でDドライブ(virtio-win-0.1.215) > vioserial > w11 > amd64 を選択する。

次へを選択する。

ドライバーのインストールが完了する。

エクスプローラーを開き、Dドライブ(virtio-win-0.1.215) > guest-agent
今どきはほとんど64ビットOSなので、qemu-ga-x86_64.msiを実行。

特にインストールウィザードとかが出るわけでもなく、インストールが終わる。
インストール終了後、pve上でIPアドレスの確認ができるようになる。

所感

エンターキー連打するのに気付かなくて何度もVM再起動することになったのが一番大変だった。
windows11は全体的には好きで、エクスプローラーの右クリックの簡素化は慣れたら便利な気がしてる。
windows10ではスタートメニューのピン留めはめっちゃ活用しているので、今回はスタートメニューが何もいじれないので悲しい。

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