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【n8nでなんでも自動化】WhatsAppでAIセールスボット構築!製品問い合わせを24時間自動化

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はじめに

どうもこんにちは、のりまっくすです!

このNoteでは、僕が愛用している「n8n(エヌエイトエヌ)」というローコードのワークフロー自動化ツールを使って、どんなことができるのかをシリーズで紹介しています。

「何が嬉しいのか?」「どんな業務に使えるのか?」という視点を大切に、実用的なテンプレートや自作ノウハウを分かりやすくお届けしていきます。

少しでも「これ、使えるかも」と思ったら、ぜひフォローしてチェックしてみてください!


n8nってなに?

n8n(エヌエイトエヌ) は、プログラミングができなくても使える「ノーコード/ローコードの自動化ツール」です。
Google SheetsやSlack、Notion、ChatGPTなど、さまざまなサービスと連携しながら、業務やアイデアを自分の手でどんどん仕組み化できるのが魅力です。

無料で始められて、クラウドでも自分のPCでも使えるので、「まず試してみたい」という方にもぴったりです。


今回紹介するワークフロー

本記事では以下のワークフローについて解説したいと思います。


✅ こんな人におすすめ

  • 商品問い合わせ対応に追われ、業務効率化を図りたい営業やカスタマーサポート担当者
  • 営業時間外も顧客対応をしたいECサイト運営者や通販事業者
  • カスタマーサポートの人員リソースに限界を感じている中小企業
  • 営業担当者間の製品知識のばらつきを解消したいビジネスオーナー
  • 顧客対応の標準化・効率化を図りたいセールスチーム

🚀 このワークフローでできること

  • 商品カタログPDFをAIが理解できる知識ベースに自動変換
  • WhatsApp経由の顧客からの質問に24時間リアルタイム自動応答
  • 一般的なFAQボットより高度な「文脈理解型」の回答を提供
  • 複雑な製品仕様や比較情報も正確に回答(カタログベースの知識活用)
  • 顧客ごとの会話履歴を記憶し、自然な対話体験を実現
  • 製品情報更新時はカタログPDFを差し替えるだけで最新情報に自動更新

🧩 ワークフロー全体の流れ

パート1: 製品カタログのデータ構築

  • PDFカタログを自動ダウンロードし、AIで処理可能なテキストに変換
  • HTTPリクエストノードでPDF取得後、Extract from Fileノードでテキスト抽出
  • 運用時は製品カタログが更新される際に実行(常時稼働不要)

パート2: AI知識ベースの構築

  • 抽出したカタログテキストを意味検索可能なベクトルデータに変換
  • Recursive Character Text Splitterで適切なサイズにテキスト分割
  • OpenAI Embeddingsノードでテキストをベクトル化し、検索に最適化
  • Vector Storeノードで知識ベースを構築してAIが素早く参照できるようにする

パート3: WhatsAppメッセージの受信と振り分け

  • WhatsApp Triggerノードで顧客からのメッセージをリアルタイムに受信
  • Switchノードで「テキストメッセージ」と「非対応メッセージ」を判別
  • メッセージタイプに応じて適切な処理フローに振り分け

パート4: 非テキストメッセージへの自動対応

  • 画像・音声など非テキスト形式の場合、自動応答メッセージを送信
  • 「テキストメッセージでお問い合わせください」といった案内を提供
  • AI処理リソースを無駄に消費せず、ユーザーを正しい利用方法へ誘導

パート5: AIによる商品情報検索と回答生成

  • Window Buffer Memory (現在は Simple Memory) ノードで顧客ごとの会話履歴を管理
  • Vector Store Toolでカタログ知識ベースをAIエージェントに接続
  • OpenAIのgpt-4oモデルが質問を分析し、ベクトル検索で関連情報を取得
  • 会話文脈と製品情報を組み合わせた自然な回答を生成

パート6: WhatsAppへの応答送信

  • AIが生成した回答をWhatsAppメッセージとして顧客に返信
  • 個別ユーザーのチャットへ適切に返信するよう宛先を設定
  • シームレスな対話体験を提供

🛠 導入に必要な設定・API

WhatsApp Business Platform

  • ビジネスアカウント作成とWebhook設定が必要
  • n8nサーバーの外部公開設定(Webhook受信に必要)
  • WhatsAppノード接続用の認証情報設定

OpenAI API

  • API Keyの取得(管理画面から発行)
  • 以下のモデル利用権限が必要:
    • gpt-4o(会話応答生成用)
    • text-embedding-3-small(ベクトル変換用)
  • 課金設定と利用上限の確認

商品データ準備

  • 最新の製品カタログPDFを公開URLで準備
  • または、n8nサーバー内に保存してローカルパスで指定

💡 ノード活用のポイント・Tips

ベクトルストア最適化

  • 処理するPDFが大きい場合は、chunkSize(分割サイズ)の調整が重要
  • 小〜中規模用途(数万件程度)ではインメモリベクトルストアで十分高速
  • 大規模運用ではQdrantPinecone等の外部ベクトルDBへの移行も検討

AI会話履歴管理のコツ

  • Window Buffer Memory (現在は Simple Memory) ノードのメモリサイズパラメータは会話の長さに合わせて調整
  • 顧客IDをセッションキーとして使用すると、複数ユーザーの会話を混同せず管理できる
  • 長期的な会話履歴が必要な場合はデータベースへの保存も検討

運用効率化のポイント

  • カタログ更新部分(パート1と2)は通常はOFFにしておき、情報更新時のみ実行
  • WhatsAppトリガーは本番運用時に必ず「有効化」して外部からアクセス可能に
  • 非テキストメッセージへの応答文はユーザーフレンドリーな内容にカスタマイズ
  • エラー処理を追加して、AI応答生成失敗時も顧客へのフォールバックメッセージを用意

AI応答品質の向上

  • システムプロンプトをカスタマイズして、ブランドボイスや対応ポリシーを反映
  • 製品比較や価格についてどう回答するかなど、AIの振る舞いルールを設定
  • Switchノードによる振り分けでAI処理リソースの無駄遣いを防止(節約効果あり)
  • gpt-4oは高品質だが、コスト削減が必要ならgpt-3.5-turboでも代用可能

📌 まとめ

このWhatsAppチャットボットワークフローは、複雑なAI技術と顧客対応の自動化を驚くほど簡単に実現できる画期的なツールです。専門的な知識がなくても、製品カタログをAI知識ベースとして活用し、24時間体制で高品質な顧客サポートを提供できます。

最も魅力的なのは、一度設定すれば自動運用が可能で、カタログ更新時も簡単にナレッジベースを更新できる点です。手作業では難しい即時対応や時間外対応もAIが自動で処理してくれるため、顧客満足度を向上させながら業務効率化と人的リソースの最適化を同時に実現できます。

煩雑な導入作業なくn8nでノーコード実装できるので、ぜひこの機会に試してみてください。あなたのビジネスの顧客対応を次のレベルに引き上げる強力なソリューションになるでしょう!


最後に

いかがでしたか?このWhatsAppチャットボットを使えば、問い合わせ対応の自動化だけでなく、顧客に対してより質の高いサポートを提供できますね。カタログPDFをベースにした知識活用は、特に複雑な製品ラインナップを扱う企業に大きな価値をもたらします。

今回はWhatsAppを使ったボット構築を紹介しましたが、同様の仕組みはLINEやSlackなど他のメッセージングプラットフォームでも応用できます。 皆さんの業務課題に合わせたワークフローについても、今後どんどん紹介していきますので、ぜひフォローしてくださいね!

n8nやAIの業務活用についてご質問があれば、いつでもコメントやDMでお気軽にお声がけください。皆さんの応援が励みになります!

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