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CLIからプライベートコンピュートクラウドを使う
プライベートコンピュートクラウド(PCC)とは
PCCは、Appleから提供されるAI処理サービスです。
無料で使えて、プライバシーにも配慮されています。
また、ローカルのApple Intelligenceに比べてパラメータ数の大きなモデルが使われています。

PCCの制限
PCCには以下の制限があります
- 直接的なAPIアクセスは提供されていない
- AIとの対話はショートカットアプリかSiriを介して行う必要がある
- ショートカットのアクションはiOS, macOS 26以上から提供
- A17 Pro, M1以上のチップが必要
ショートカットをCLIから実行する
直接呼び出すことはできませんが、macOSには標準で/usr/bin/shortcutsコマンドが搭載されており、これを使ってショートカットをコマンドラインから実行できます。
基本的な実行方法
shortcuts list --show-identifiers
shortcuts run <ショートカットID>
入出力の取り扱い
shortcutsコマンドは標準入出力に直接対応していないため、以下の手順で対応します。
- 入力データを一時ファイルに書き込み
-
--input-pathオプションでファイルを指定 -
--output-pathオプションで出力先を指定 - 出力先からプレーンテキストを読み出す
シンプルなショートカットを作る
次のような、PCCに対してシンプルなテキストを入出力するワークフローを作ります。
「モデルを使用」アクションはmacOS 26から使うことができます。

ArgumentParserを使ったCLIツールの実装
このままシェルスクリプトを書いても良いですが、Swift ArgumentParserライブラリを使用して、より使いやすいCLIツールを作成しました。
PrivateComputeCloudツール
このツールにより、以下のような簡単なコマンドでAIとやり取りできます:
private-compute-cloud "質問内容" --shortcut-id "YOUR_SHORTCUT_ID"

これで、コマンドの途中でPCCを噛ませるなど活用の幅が広がりました。
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