【新人エンジニア向け】AWSのお問い合わせガイドラインから学ぶ良い質問のポイント
はじめに
良い質問をすることって難しいですよね。
私は新人の頃、先輩社員に何をどう質問すれば良い回答をしてもらえるのかわからず、結果的に質問自体がおっくうになってしまった経験があります。
本記事では同じ経験をしてしまう人を減らすために、AWSサポートの技術的なお問い合わせに関するガイドラインから良い質問をするためのポイントを記します。
AWSサポートの技術的なお問い合わせに関するガイドラインとは?
こちら
AWS サポートでは、お客様の課題の解決を効率的かつ迅速に行いたいと常に考えています。本ページでは、お客様が技術的なご質問をサポートケースに起票いただく際に、早期解決に役立つポイントをまとめました。例文も掲載していますのでぜひご参照ください。
AWSユーザーがAWSサポートへ技術的な質問を行うときのポイント、具体例が掲載されています。
ポイントは多数掲載されていますが、新人エンジニアが先輩社員に質問するときに心がけると良いポイントを抜粋します。
緊急度を設定する
緊急度の設定について
・適切な緊急度の設定は問題の円滑な解決にとって重要です。
緊急度を設定します。
ガイドライン上はビジネスへの影響度に重きを置いていますが、新人エンジニアとしては回答が得られるまでの間、他のタスクを進行できる状態であるかを伝えると良いでしょう。
解決したい課題を明確にする
最終的に実現したいことと現在の状況を詳しくご共有ください
例:
×「Error: Invalid parameters なんとか」って、どういう意味ですか?
×「Error: Invalid parameters. Exceed capacity limit」は、どういう時に出ますか?
○*** を実現するために、CLIで「xcmd ??? -o –k –v:33」と投入したら、「Error: Invalid parameters. Exceeding capacity limit」とメッセージが出て、失敗しました。どうしたら良いでしょうか。コマンド投入時刻は日本時間の本日 15:52、Request ID は *** です。
ご質問内容が省略されている場合、内容の確認にお時間を必要としますので、省略せずにご記載をお願いいたします。
コマンドの間違い、コマンド投入者の権限不足、AWS 基盤の一時的障害など、さまざまな可能性をお調べします。
「最終的に実現したいこと」に近づくための別の方法をご案内することがあります。
ガイドライン上はCLIの例となっていますが、記載されているポイントはコーディングやその他業務にも通じることだと思います。
・何をしたかったのか
・できなかったこと
・できなかったときの操作など詳細な状況
を伝えると良いでしょう。
経験上、質問が長くならないように質問内容を省略するより大胆に該当部分のソースコードをベタ貼りした方が解決までの時間が早いです。
状況を正確に共有する
ログ類や画面キャプチャの共有をご検討ください
初期の起票段階でログ類やキャプチャを添付いただくことで、サポートエンジニアから共有をお願いする連絡が不要となり、その分、解決までの時間が短くなる可能性があります。
スタックトレースやアプリケーションログはもちろんですが、画面に関する質問をするときはあらかじめ画面キャプチャを連携すると良いでしょう。
動きやデザインを文字や口頭で正確に伝えることは難しいです。正確に伝えるために実際の画面キャプチャやgifを連携すると良い質問に近づきます。
経緯を共有する
すでに試した対応策があればご教示ください
例:
×いろいろやっていますが、うまくいきません。
○下記のURLの手順は試しましたが、最後のステップで*** というエラーがでます。
https://docs.aws.amazon.com/***/***
先輩社員が調査をするとき、既に実施済みの調査や試してみた対応がある場合は失敗したと判断した箇所も含めて連携しましょう。
実は解決まであと一歩だったといった状況かもしれません。
課題が解決した際のお願い
終わりよければすべてよし
・サポートエンジニアからの回答を得て、お客様の課題が解決した場合、サポートケースをそのままにされることなく、解決した旨をケースにご記載いただき、クローズいただくようお願いいたします。
・お客様ご自身で課題を解決した場合であっても、同様に、解決された状況をサポートケース上にご記載いただき、クローズすることを推奨いたします。
先輩社員からの回答を試した結果、解決できた場合はその旨を伝えましょう。
回答が来る前に解決できた場合もその旨を伝えましょう。
また、本題からずれますが課題と解決方法を社内wikiやQiitaにアウトプットすると良いかもしれません。
その他
文脈依存性のない記述にご協力ください
・お客様組織内の独自の用語等は使わずにご質問ください。
こちらは新人と先輩社員という関係性であればあまり意識する必要はないかもしれませんが、
個人的には複数の解釈が取れる略称、一般的ではない社内用語は質問以外の会話でもできる限り使用しないように心がけています。
まとめ
良い質問をするためのポイント
・回答が得られるまでの間、他のタスクを進行できる状態であるかどうか
・何をしたかったのか
・できなかったこと
・できなかったときの操作など詳細な状況
・ログ、画面キャプチャ
・自分で解決するために試してみたこと
を伝えることを意識する
質問をした後
状況にかかわらず解決したときは解決報告をする
アウトプットもできればなお良い
〆
何をするにも基準があると非常に助かりますね。
この記事を参考にして少しでも質問のハードルが下がれば幸いです。
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