Raspberry Pi Pico Wのライセンスがヤバそう。(誤報)
誤報でした
ライセンスは解釈が難しい!
取りあえずRaspberry Pi 財団の認識が一番正解そう
これを読む限り、PICO+CYW43439の組み合わせで製品を作る際は、特例として(下の追記にあるLICENS.RPなのかな)無料の商用利用ライセンスとなる という事を指している様に思える。
PICO2 Wに関しても同様に商用利用可能と明記があるので、問題なさそう。
この辺の経緯は不明だが、Raspberry Pi財団が頑張って変更させたんじゃないだろうか。
ありがとうRaspberry Pi財団。
速報に近い話です
前回
ソースを見てたらライセンス表記に興味持って、文脈を試しに日本語訳したら、ちょっとヤバそうな記載があったので記事にしました。
通常のRaspberry Pi Pico SDKのライセンス
この辺のRP2040のコア部分のソースは、以下の様なライセンス表記になっていました。
/**
* Copyright (c) 2024 Raspberry Pi Ltd.
*
* SPDX-License-Identifier: BSD-3-Clause
*/
原文の日本語訳は
解釈として参考になるサイトと言った感じで(あまり詳しくないが)
BSD-3ライセンスは商用利用可能 であり、ソース開示が必要ない と捉えることが出来ます。
その為、Raspberry Pi Pico で作成した製品や機器はライセンス表記で済むといった読み方が出来ると思います。
Raspberry Pi PICO W のライセンスについて
PICO WにはCYW43340 と言うSDIOでアクセスするWiFi/BTモジュールがあります。
このモジュールを扱うドライバcyw43-driverを使う事になります。
この、cyw43-driver 商用利用不可な可能性が非常に高いです。
この辺のソース、全域で以下の様なライセンスが含まれています。
/*
* This file is part of the cyw43-driver
*
* Copyright (C) 2019-2022 George Robotics Pty Ltd
*
* Redistribution and use in source and binary forms, with or without
* modification, are permitted provided that the following conditions are met:
*
* 1. Redistributions of source code must retain the above copyright notice,
* this list of conditions and the following disclaimer.
* 2. Redistributions in binary form must reproduce the above copyright notice,
* this list of conditions and the following disclaimer in the documentation
* and/or other materials provided with the distribution.
* 3. Any redistribution, use, or modification in source or binary form is done
* solely for personal benefit and not for any commercial purpose or for
* monetary gain.
*
* THIS SOFTWARE IS PROVIDED BY THE LICENSOR AND COPYRIGHT OWNER "AS IS" AND ANY
* EXPRESS OR IMPLIED WARRANTIES, INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, THE IMPLIED
* WARRANTIES OF MERCHANTABILITY AND FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE ARE
* DISCLAIMED. IN NO EVENT SHALL THE LICENSOR OR COPYRIGHT OWNER BE LIABLE FOR
* ANY DIRECT, INDIRECT, INCIDENTAL, SPECIAL, EXEMPLARY, OR CONSEQUENTIAL
* DAMAGES (INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, PROCUREMENT OF SUBSTITUTE GOODS OR
* SERVICES; LOSS OF USE, DATA, OR PROFITS; OR BUSINESS INTERRUPTION) HOWEVER
* CAUSED AND ON ANY THEORY OF LIABILITY, WHETHER IN CONTRACT, STRICT LIABILITY,
* OR TORT (INCLUDING NEGLIGENCE OR OTHERWISE) ARISING IN ANY WAY OUT OF THE USE
* OF THIS SOFTWARE, EVEN IF ADVISED OF THE POSSIBILITY OF SUCH DAMAGE.
*
* This software is also available for use with certain devices under different
* terms, as set out in the top level LICENSE file. For commercial licensing
* options please email contact@georgerobotics.com.au.
*/
まず、BSDの表記が一切ありません。
注目すべきは、以下の箇条文
-
Redistributions of source code must retain the above copyright notice, this list of conditions and the following disclaimer.
-
Redistributions in binary form must reproduce the above copyright notice, this list of conditions and the following disclaimer in the documentation and/or other materials provided with the distribution.
-
Any redistribution, use, or modification in source or binary form is done solely for personal benefit and not for any commercial purpose or for monetary gain.
1. ソース コードの再配布では、上記の著作権表示、この条件リスト、および以下の免責事項を保持する必要があります。
2. バイナリ形式での再配布では、上記の著作権表示、この条件リスト、および以下の免責事項を、配布に付属するドキュメントやその他の資料に再現する必要があります。
3. ソースまたはバイナリ形式での再配布、使用、または変更は、商業目的または金銭的利益のためではなく、個人的な利益のみを目的として行われます。
ほう・・・1番と2番はいつものか・・・え!!3番!え!
3. ソースまたはバイナリ形式での再配布、使用、または変更は、商業目的または金銭的利益のためではなく、個人的な利益のみを目的として行われます。
何と!!!
cyw43-driverは、非商用なライセンスでした!!!
そうなんだよな、WiFiやBTは結構難しく、その処理を実現したって話はもっと評価されるべきだよなって思って見に行ったんだよ。だから非商用ですって言う話はとても理解できる。
ライセンスの最後の文に
このソフトウェアは、最上位のライセンス ファイルに記載されているように、異なる条件の下で特定のデバイスで使用することもできます。商用ライセンス オプションについては、contact@georgerobotics.com.au に電子メールでお問い合わせください。
と言った形で、商用は別にライセンス組むから連絡ください と言った記載になっている。
WiFi向けドライバもBT向けドライバも非商用!
cyw43-driverが非商用で既にガックリしてたんですが、他にもライブラリがあったので見に行ったら、btstackも同様に、非商用で商用利用時は別途メールになっていました。
しかも作者は別の方でライセンス表記も若干違うんですが、共に商用で使う際は別ライセンスと記載がありますね。
まとめ
誤報の為、記事を打消してます。
上記ライセンスは、PICOやRaspberry Pi財団のチップとの組み合わせ以外で使用した際のライセンスになります。
PICO+CYW43439の組み合わせで製品を作る際は、特例として、RaspberryPi財団より無料の商用利用ライセンスとなる が正確な回答になります。
ご安心ください。
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追記
ソース側には記載が無かったライセンスですが、開発者のGithubに詳しいライセンスがありました。
ここに LICENSE.RPと言う、通常のLICENSEと別のライセンスがありました。
Google翻訳だけ乗せると
Copyright (C) 2019-2022 George Robotics Pty Ltd
Raspberry Pi Ltd (ライセンサー) は、本ソフトウェアをライセンサーのマイクロコントローラー チップ (RP2040) またはライセンサーが製造したその他の半導体デバイスのみで使用する非独占的ライセンスをお客様に付与します。このライセンスの条件では、その他の使用は許可されません。
ソースおよびバイナリ形式での再配布および使用は、変更の有無にかかわらず、次の条件が満たされている場合に許可されます:
1. ソフトウェアは、RP2040 またはライセンサーが製造したその他の半導体デバイスと組み合わせてのみ使用および再配布できます。
2. ソース コードの再配布には、上記の著作権表示、この条件リスト、および次の免責事項が保持される必要があります。
3. バイナリ形式での再配布では、上記の著作権表示、この条件リスト、および以下の免責事項を、配布に付属するドキュメントおよび/またはその他の資料に記載する必要があります。
このソフトウェアは、ライセンサーおよび著作権所有者によって「現状のまま」提供され、明示的または黙示的な保証(商品性および特定目的への適合性に関する黙示的な保証を含みますが、これらに限定されません)は一切放棄されます。いかなる場合も、ライセンサーまたは著作権所有者は、契約、厳格責任、不法行為(過失またはその他を含む)を問わず、本ソフトウェアの使用から何らかの形で生じた直接的、間接的、偶発的、特別、懲罰的、または結果的な損害(代替品またはサービスの調達、使用、データ、利益の喪失、または事業中断を含むがこれらに限定されない)について、たとえそのような損害の可能性について知らされていたとしても、いかなる責任理論に基づいても、一切の責任を負わないものとします。このソフトウェアは、著作権所有者から異なる条件で入手することもできます(./LICENSE を参照)。
PICO+CYW43439の組み合わせで製品を作る際は、特例として、RaspberryPi財団より無料の商用利用ライセンスとなる が正確な回答になります。
ライセンス難しい。
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