卓上リフロー MHP30 を使ってQFPを実装
はじめに
当記事は使用感やテクニックを記載しています。どなたでも出来るテクニックではありません。
MHP30を買った!
MHP30を買いました!購入先はAmazonですが、色んな所で色んな値段(と到着日)で出ています。
試しに買ってみたのですが、スマフォの様なしっかりとした製品状態なので驚きました。
作業に必要な資材
さて、MHP30の他に必要な資材があります。
● ペースト半田(注射器タイプ)
● ペーストフラックス(注射器タイプ)
●フラックスリムーバ
QFPを実装する
MHP30はリフロー面積が非常に小さい。500円を正方形にした程度の実装しか出来ないです。
そんな事を言われても、これが非常に便利な場面があります。
それは、試作現場です。
とりあえず一つのチップの動作確認(とドライバーの作製)まで行わないといけない!
全部乗っけると大変だから1部分だけ行いたい!
必要な作業を最小限に行いたい!
そんな感じで、試し基板に1個QFPが載るんですよな場面に持ってこいでした。
さて、こんな感じの基板がありますね。右下に一個だけQFPがあります。小さいですね。
この基板は、上手く動けばブラシレスモータ―ドライバになります。
ペースト半田を塗る
半田ペーストをべちゃッと塗ります。
本来は、メタルマスクを乗せて綺麗に半田を塗るのですが、雑でも行けるんです(理論上は)
塗り過ぎても、後段でどの道減りますので、ここではいったんべちゃっと塗ります。
塗った後は、MHP30を暖めます。200度ぐらい(半田の溶ける温度)まで上げていきます。
温度を上げていく
温度が上がってくると、ペースト半田の中のフラックスが蒸発して来ます。
臭いがするので換気を行ってください。
200度ぐらいになると、半田が溶けてきます。
最初はパッドに半田を盛る感じで、そのまま半田を溶かします
ここが肝です。正直一般的なリフローの方法ではないです。が、安直な方法で簡易に実装するにはこの手も有りなんで、ここでは一旦半田を端子に流し込む事に集中します。
冷まして、フラックスリムーバで余計な半田を取る
ペースト半田を多く盛ってしまうと、ボール状の半田が細かく大量に発生します。
その為、ここで一旦フラックスリムーバを使って余った半田を取り除きます。
綿棒で擦ると綺麗に取れます。
フラックスを再び塗る
先のペースト半田の様に、フラックスもべちゃって塗ります。
MHP30を再び温度を上げて240度ぐらい
フラックスを縫ってあるので、温度を上げていくと再び半田が溶け出します。
これが肝です。
本来は再リフローと言った工程は無く、1回目のリフローで実装する為に半田量を調整しないといけませんでした。
が、安直な実装では、リフローを二回行うことで、メタルマスク不要の実装
(一回目にパッドに乗った半田の量で実装)
を行います。
フラックスで柔らかくなった半田の上に部品を乗せ、少し上から押してあげると半田が端子からはみ出したりします。
はみ出た半田がショートした状態だったりしますが、次の手半田で整える事が出来るので、先にチップの下に潜り込んだ半田を追い出す感じで押し込みます。
手半田で手直し
半田ごてでQFPの時と同じように、手直しをします。
まぁ簡単、スッとコテをなぞるだけでショートした部分は取れます。
フラックスリムーバでフラックスを取る
先ほどべちゃってフラックスを乗せてしまったので、ここで綺麗に取り除きます。
結構大変ですが、綺麗にしていきましょう。
完成だよ!
やったね!!
まぁ他の方法も大いにあると思います。
もっと丁寧に実装すればより良いですが、試作で手一杯な際にこの手はアリかもしてません。
これでまた、実装屋にお願いする機会が先延ばしされてしまいました。
試作の評価なら、この方法で意外と解決しそうですね。
ではでは!!
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