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安価にCANアナライザを構築する方法

2024/07/23に公開

安価なCANアナライザが欲しい

皆さん、CANのアナライザ、困りません?

CANアナライザは、CANの通信を確認したり書き込んだりすることが出来るアダプタです。

CANのパケットキャプチャーの様な物です。

プロ向け高価な物だとサニー技研さんのMicroPeckerX CAN FDアナライザがあります。
https://sunnygiken.jp/product/micropecker/mp-a1/

こちらは国産であり応援したい気持ちがありますが、幾分二桁万円するアナライザです。

そこまで高級な物でなく、例えば勉強用、調査用、試験用、お客様にお渡し用・・・

そう言う場面で、安価なCANアナライザがあると便利ですので、試してみて頂ければなと思います

因みに、安価なCANアナライザとしてMicrochipのCANアナライザがあったんですが、惜しくも廃盤になってしまいました。

なので、もし持っている方が居ましたら、大事に使ってあげてください。物は良いのですが、終売との事でね、惜しくもね。

DSDTECH USB-CAN バスアダプター  ¥3,449 税込

https://amzn.asia/d/09PG3jgQ

Amazonで買える1万円以下のCANアナライザです。

幾つかAmazonにCANアナライザがありますが、USBタイプの物はドライバやソフトの組み合わせが必要ですので、買って届いても動かせないと言った場面がありました。

色んな種類ありますが、一旦こちらで動作を確認する事が出来たので、何個か買い足してお客様に配ったりしています。

公式サイトは

https://www.deshide.com/product-details.html?pid=384242&_t=1671089557

ただ、ソフトウェアのバージョンが古くこのまま利用するのはお勧めいたしません。

ソフトウェアのインストール

DSDTECH USB-CAN バスアダプター は、Cangooと言うソフトで動かすことが出来ます。

Cangooの最新版は以下の公式サイトからダウンロードできます

https://canable.io/getting-started.html

中段にある Cangaroo (Beta, CANable 2.0 support) for Windows (1/22/2023 ccdcb64) で試すことが出来ます。

念の為、Cangaroo (Legacy) for Windowsでも試せたので、どちらでも良いと思います。

解答すると、exeが入ってますので、そちらをクリックするとソフトが起動します。

実はこのままではドライバーの関係で操作が出来ないので、一旦ソフトが起動する所で押さえておきます。

ドライバーのインストール

https://canable.io/getting-started.html#drivers

ドライバーをインストールします。

zip of the driver と書かれたURLからzipファイルをダウンロードします。

開くと、cantact.inf があります。こちらを右クリックでメニューにあるインストールを使ってドライバをインストールします。

※そんな機能あったんだ、知らなかった汗

その後、再度アダプタをUSBに接続すると、以下の様に表示されます。

canbleLight USB to CAN adapterと表示されてれば成功です。

Cangarooの使い方

さて、先ほどダウンロードしたソフトに戻ります。

ドライバを入れたので、ソフトでも認識できると思いますので、試してきたいと思います。

左上にあるMeasurementよりStart Measurementをクリックします。

ドライバが無事に認識されてると、上記図のようにInterfacesの欄にcanble0が表示されてると思います。
因みに、アダプタを2個つなげた際は、canble1が登場します。疎通チェックする際には便利です。

canble0をクリックすると、以下の表示がでます。

Bitrateは、CANバスの通信速度に合わせます。単位はbpsです。

1M(1000000)が最大で標準は500Kbpsです。

ゼロが多く、良く間違えますが、しっかり値を合わせないとCANは通信出来ないので気を付けましょう。

SamplePointに関しては特に変更は不要と思います。気になる方はCANの仕様について調べてみてください。

※!! CAN FDを試したかった方、すみません、このモデルはFDに対応して無かった!!

まぁFD使う場面無いし、CAN2.0で良いかなぁ・・・

設定の上、右下にあるOKをクリックします。

これで、CANアナライザが動作しはじめます。

念の為、Measurementを確認すると、Startが選択出来ない代わりにStopが選択できるようになってます。

この状態が動作中の状態です。

CangarooでCANデータの受信

後日記載予定

CangarooでCANデータの送信

CANバスへの送信は、右下のブロックで操作していきます。

アドレスを設定し、DLC(送信するパケットサイズ)を決め、その数分のデータを1~8の箱の中に16進数を書いていきます。

設定出来たら、SENDをクリックすると、1発だけパケットが送信されます。

SEND Repeartをクリックすると、その隣の周期で繰り返しパケットを送信していきます。

また、アドレスを拡張アドレスにする際は、Extended IDにチェックを入れて拡張アドレスを入れると送信されます。

安価だからって注意が必要

さて、以上で安価なCANアダプタの話は終了ですが、ここで注意が必要です。

この安価なCANアダプタ・・・ベンダーIDがOpenMokoだったり、オープンソースではあるがライセンスが良く分からなかったり、何とも言えない機器ですので、その辺の扱いは少し気にしたほうが良いかもしれません。

一応、調べた範疇では白寄りのグレー(趣味で利用する範疇)かなと思います。

そんな感じで、安価なCANアダプタの使い方を紹介しました!!

それでは!

北神雄太

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