アプリ屋がWindows Subsystem for Linuxで開発環境を作ってみた
お詫び
Qiitaの元記事にて、区切り線を「---」で書いている場所があり、これがZennの記法に干渉して一部うまく表示できない記事がある事を認識しています。
全ての記事を精査しきれていないため、お手数ですがお見かけの際は教えていただけると大変喜びます。
もくじ
- WindowsのIDEで開発したものをそのまま使える環境を作る
- 開発用で使えるWebサーバーを作る
- テスト・デバッグで使えるAPIサーバーを構築する
- MySQLを入れてMysql Workbenchをもっと快適にする
- Dockerを入れて環境を壊しやすくする
事前準備
インストールについては他にいっぱいやり方が書いてあるのでそちらを参照のこと。
ここでは便宜的にwinrootというユーザーとする。
また、インストール後はapt updateを実施している。
WindowsのIDEで開発したものをそのまま使える環境を作る
ちょっとしたものを作るぐらいならエディタでいいけど、凝ったものを作り出すと主にデバッグ・トレース面でキツいのでなるべくIDEを使いたいというところから。
IDEのソースフォルダをgitに上げて対象サーバーでpullとかも考えたんですが、IDEで開発してエディタでデバッグ修正して、とやると管理が非常に面倒な事になるので、これはやりたくなかった。
直接ファイルを渡してみる
まずはWindowsのエクスプローラーでもcmdでもいいが、winrootを検索してみよう。
すると以下がヒット。
C:\Users(Your name)\AppData\Local\Packages\CanonicalGroupLimited.UbuntuonWindows_(なんかいろいろ)\LocalState\rootfs\
この辺りはバージョンとかが影響するのかな?
細かい事はよくわかってないですが、どうやらここがルートカレントっぽい。
試しにエクスプローラーからファイルを作ってlsしてみる。
が、出てこない…。
では、逆にUbuntu側でtouchしてみる。
出た!
なんでだ?と思ったんですが、Windowsで新規作成したファイルをUbuntuがさわると大変な事になるらしいので、対策としてそうなっているんだろう、というところで納得。
細かい話がよく分からなかったので、今はそう理解しているが人に説明できない…。
暫定対応
/mnt/(ドライブ)/...にシンボリックリンク張るのが楽かなと。
SCPで渡したり2窓を開いてgitを叩かなくても良くなったのはある意味ありがたい。
あとは運用の問題だけど、間違ってもエディタを開いて編集とかやらない。やってもIDE側のソースを優先する。
結局本質的な問題は解決出来ていないけど、窓を減らせたのは大きい。
開発用で使えるWebサーバーを作る
これは簡単。
apache2をインストールして/etc/init.d/apache2 startとするとhttp://localhost:80で接続できる。
sudo apt install -t apache2
sudo /etc/init.d/apache2 start
検証
sshでつなげるかやってみた。
まずはUbuntuをservice ssh startで接続できるようにする。
で、他の端末から従来通りsshコマンドで……入れない。
起動時にキーが見つからないと言われたのでこの辺りが関係ありそうだ。
パス認証ではcmdベースでは入れたっぽい。lsもpwdも使えないけどdirが使えたので変な笑いが出た。
Windows-Windowsなのでリモートデスクトップをすればcmdを使う以上に色々出来るけど、窓を減らすためにもう一工夫が必要と思われる。
出来そうな気はするけど、そこまで頑張らなくてもいいや、と思ったので今回は断念。
テスト・デバッグで使えるAPIサーバーを構築する
APIサーバーと言えばSinatraのイメージが強い。が、RubyとかchefはまぁいいとしてRuby on Railsに抵抗値がすさまじく高い私としてはなるべく避けたい、という思いがあった。
そこで、Json-server(nodejs)を使ってみたところ、とても簡単に入った。
sudo apt install -y npm
sudo npm install -y json-server
私がこれをやった時は先にnodejsを入れてしまったので、このままだとnodeが見つからないと怒られるかもしれない。
そんな時は、/usr/binのnodejsへシンボリックリンクを張って対応する。
MySQLを入れてMysql Workbenchをもっと快適にする
これも簡単
sudo apt install -y mysql-server
sudo /etc/init.d/mysql start
mysqlのrootユーザー/パスワードをサクッと入れればOK。慣れない人は一瞬ビビる。
あとはSQLを持っていくなりすれば環境が作れる。
Dockerを入れて環境を壊しやすくする
最初に結論を書くが、Dockerは入るけどデーモンが動かないので本当にやりたい事は出来なかった。
詳細は参考欄を参照のこと。
とりあえずVargrantとかVirtualBoxとかはあるので困りはしないけど残念感もある。
ちょっとメモ
MySQLとかはインストールにめちゃくちゃ時間が掛かったので、環境構築は余裕がある時か、可能なら夜に回して帰るとかした方がいいです。
git
入ってた。2.7.4。アップデートしよう。
python
入ってた。2.7.12。アップデートしよう。
cron
去年ぐらいに<a href="https://qiita.com/nomurasan/items/dba72d1ec1d194b74a33">Windowsでcronみたいな事をやらせる</a>って記事を書いたんですが、Windows Subsystem for Linuxだとそんな事しなくても普通にcronが使えます。
[2021/12/07追記] 考察:WSLにcronは必要か?
まず結論を言うと要らないと思ってます。
WSLにはWindowsタスクスケジューラがあります。ここからコマンドを実行できるので、やりたいコマンドをまとめたshellファイルをおいて、cronではなくタスクスケジューラから呼べば同じことができます。
WSLで実行する場合、
- Windowsを起動(タスクスケジューラでもいる)
- WSLを起動(いらない)
- crondを起動(いらない)
- crondの自動起動の設定(いらない)
- 実行するコマンドの設定(いる)
の手順が必要なので、実行までの手順が多くなります。
なので、WSLにcronを入れるよりは、タスクスケジューラを実行して処理したいコマンドはcronを実行する時と同様に設定してあげれば良いです。
[WSL]いちいち更新コマンドを打ちたくない個人の方向け自動化提案
参考
敬称略
テスト用REST-APIサーバーをコマンド一発で!「json-server」(cup!OF)
Sinatra入門(@kimioka0)
BashOnUbuntuOnWindowsでMySQLを起動させる。(@akahirout2641)
WSL(Bash on Windows)でDockerを使用する(@yoichiwo7)
すごく勉強になったので紹介。
WebAPIについての説明(@busyoumono99)
記事書いてから知った…。
【ubuntu-make】 Ubuntuでいろいろな開発環境をらくらく構築(@ygkn)
開発環境の構築ではないが、あると便利なもの。
作業がグッと楽になる screen を使おう!(bacchi.me)
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