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圏論 原著第2版の練習問題を解いてみる(2章-2)

2025/01/30に公開

圏論 原著第2版の練習問題を解いてみます。

2章-2

半順序集合を圏とみなすとき、対象はその集合の要素であり、射はその順序関係 a \leq b で決まる。つまり対象間には高々1つの射しか存在しない。

任意の射がモノ射であることの証明

f: a \to b に対して、2つの射 g, h: c \to a があるとする。

f がモノ射であるならば、

f \circ g = f \circ h \implies g = h

が成り立つ。

半順序集合の場合、g, h: c \to a が存在するためには c \leq a である必要がある。
もし c \leq a ならば、c \to a の射は1つしか存在しない。
したがって、g = h が成り立つ。

よって、f はモノ射である。
これは任意の射 f: a \to b に対して成り立つ。

任意の射がエピ射であることの証明

f: a \to b に対して、2つの射 g, h: b \to c があるとする。

f がエピ射であるならば、

g \circ f = h \circ f \implies g = h

が成り立つ。

先ほどと同様に、g, h: b \to c が存在するためには b \leq c である必要がある。
もし b \leq c ならば、b \to c の射は1つしか存在しない。
したがって、g = h が成り立つ。

よって、f はエピ射である。
これは任意の射 f: a \to b に対して成り立つ。

結論

以上より、半順序集合を圏とみなすとき、任意の射はモノ射かつエピ射である。

参考文献

Category Theory (Oxford Logic Guides)
圏論 原著第2版

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