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圏論 原著第2版の練習問題を解いてみる(2章-1)

2025/01/28に公開

圏論 原著第2版の練習問題を解いてみます。

2章-1

集合間の写像が全射ならばエピ射であることの証明

f: A \to B が全射であるとする。

ここで、任意の g, h: B \to C に対して、g \circ f = h \circ f が成り立つとする。

g \circ f = h \circ f は、任意の b \in B に対して、g(b) = h(b) が成り立つことである。

f が全射であることから、任意の b \in B に対して、f(a) = b となる a \in A が存在する。

この a を用いて、g(b) = h(b) を示す。

g(b) = g(f(a)) = h(f(a)) = h(b)

これは、任意の b \in B に対して成り立つため、g = h が成り立つ。

よって、f はエピ射である。

集合間の写像がエピ射ならば全射であることの証明

f: A \to B が全射ではないとする。

このとき、ある b \in B に対して、f(a) = b となる a \in A が存在しないとする。

ここで B 上の写像 g, h: B \to \{0, 1\} を考える。

g(b) = 1, h(b) = 0 (その他のb' \in Bに対してはg(b') = h(b')が成り立つ)

とすると、g \circ f = h \circ f が成り立つが、g \neq h となり、f はエピ射であることと矛盾する。

よって、f は全射である必要がある。

以上より、集合間の写像がエピ射であることと全射であることは必要十分条件である。

\text{Sets} における同型射はエピ射かつモノ射であることの証明

\text{Sets} における同型射は、全単射である。

よって、\text{Sets} における同型射はエピ射かつモノ射である。

参考文献

Category Theory (Oxford Logic Guides)
圏論 原著第2版

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