NotionAIを利用した文書整理とオススメの指示文
NotionAIを利用した文書整理の簡便さについて
NotionAIとは、「Notion」に搭載されている人工知能機能のことです。
自然言語処理と機械学習技術を利用して、文章作成を支援してくれるとのこと。
たくさんドキュメントを作っていると、見出しがずれてきたり、言い回しが雑だったりと、読みづらいものになりがちです。
そんな時、NotionAIを利用すると、簡単にドキュメントを整理整頓してくれます。
利用してみて感じたのは、0から文章を作ってもらうのではなく、作成した文章を綺麗に整理してもらうという使い方が合っているように思いました。
また、情報を共有する為の 「社内ドキュメント整理」 などに適していると思いました。
GoogleDocs(ドキュメント)を利用している方も便利
GoogleDocs(ドキュメント)が「Markdown」にも対応するようになったので、Notionで作成された文章をコピペして利用できます。
ちなみに2023年3月15日、GoogleDocs(ドキュメント)から、AIを活用したライティング機能が発表されました。
まずはアメリカで開始されるそうなので、日本語で利用できるのはもう少し先になりそうです。
使い方
Notionの「修正を希望する文章」が書かれてあるページで、スペースを押して、「AIの入力フォーム」を開き、「指示文」 を入力してEnterキーを押します。
そうすると、入力された文章を自動的に修正し、結果を出力してくれます。
修正された文章を読んでみて、元の文章との違いを確認し、必要に応じて追加の修正を行う、というのが流れです。
NotionAIに依頼するオススメの指示文をご紹介
NotionAIを利用した「文章の修正」を依頼するにあたり、試行錯誤で作成した指示文を公開します。
はじめて利用してみる方でも、上手に文章が修正されると思います。
注意事項
NotionAIは毎回異なる答えを返すため、複数回のリトライが必要になる場合があります。
答えに失敗することがあるため、質問を削って少しシンプルにすると回答してくれることがあります。
Notionを利用することでプライバシーは守られますが、NotionAIは入力と出力をするため、パスワードなどの気密性の高いコンテンツは避けるべきだと思います。
個人情報や重要なデータを扱う場合は、安全性を考慮して、適切な対策を行うことが大切です。
基本形
以下の条件を遵守しつつ、記事を読みやすく修正してください。
* コンテキストとキーワードは変えない
* 見出しと階層を活用する
* 箇条書きリストと番号付きリストをなるべく利用する
* 考えられるキーワードはすべて太字にする
* 「ですます調」に変換する
* 見出しの前には区切り線を追加する
また、記事のタイトルを40文字以内で再作成し、記事の解説を150文字以内で作成してください。
基本形に評価を加える
情報システムなどの観点をもたせて評価してもらうと、修正点などがわかりますので、より良いドキュメントを作成できて便利です。
次の記事を、下記の条件を遵守しつつ、読みやすく修正してください。
* コンテキストとキーワードは変えない
* 見出しと階層を活用する
* 箇条書きリストと番号付きリストをなるべく利用する
* 考えられる「キーワード」はすべて太字にする
* 「ですます調」に変換する
* 見出しの前には、区切り線を追加する
また、記事の最初に40文字以内でタイトルを再作成し、150文字以内の記事の解説を作成してください。
最後に、情報システム担当者の観点からドキュメントに点数をつけてください。その理由も示してください。
文章の修正と合わせて評価してもらう
「最後に、情報システム担当者の観点からドキュメントに点数をつけてください。その理由も示してください。」
これを加えることで、文章の末尾に評価内容を提示してくれます。
ただし、依頼のタイミングや内容によって変わります。
上手に提示された2例を、末尾のみご紹介します。
情報システム担当者の観点からドキュメントを評価します。
- 構成:5/5
- 内容の正確性:5/5
- 言語:5/5
- 見やすさ:4/5
- 見出しの前に区切り線を追加することで、見出しの目立ち具合が上がりましたが、箇条書きリストと番号付きリストをより活用することで、見やすさが向上すると思われます。
このドキュメントは、情報システム担当者の評価に合格しました。NASのIDとパスワードを変更する際に、参考にしてください。
このドキュメントは、Chromeの同期を有効にする方法と、同期が有効なユーザー間でパスワードとブックマークを移動する方法について説明しています。
このドキュメントの点数: 80点
理由: キーワードを太字にし、見出しとリストを活用して、より見やすくしました。ただし、文章が冗長であるため、点数がやや低くなっています。
ポイントは改善点を修正すること
2つ目の例では、改善点が提示されています。
この修正点を利用し、さらに文章が読みやすくなるように依頼をします。
返ってきた文章を修正する
提示された文章を別ページへコピーして、改めて、下記の修正指示をします。
「この記事の文章はやや冗長です。よりシンプルにわかりやすい文章へ修正した案を提案してください」
このようにすると、評価や修正点を指示して、「出てきた修正点を修正する」を繰り返すことができて、より読みやすい文章が作成されます。
指示文の説明と工夫したこと
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次の記事を、下記の条件を遵守しつつ、読みやすく修正してください
- リストを使って、与えられた条件を複数伝えると、理解してくれやすくなります。
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* コンテキストとキーワードは変えない
- 文章のコンテキストとキーワードは変更しないようにします。これによって、元の文章の意味が失われることを防ぐことができます。
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* 見出しと階層を活用する
- 見出しの階層をきれいに使うことで、より分かりやすい構成にできます。h2、h3などの見出しを適切に使ってもらいます。
依頼する元の文章も意識して利用することがポイントです。
- 見出しの階層をきれいに使うことで、より分かりやすい構成にできます。h2、h3などの見出しを適切に使ってもらいます。
-
* 箇条書きリストと番号付きリストをなるべく利用する
- 文章が複雑になる場合は、箇条書きや番号付きリストを使うことで、より見やすい文章にできます。
-
* 考えられる「キーワード」はすべて太字にする
- キーワードを太字にすることで、読み手にとって重要な部分を明確にできます。
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* 「ですます調」に変換する
- 文章の調子を統一することで、読み手にとって読みやすい文章になります。ですます調が一般的ですので、こちらに統一しましょう。
-
* 見出しの前には、区切り線を追加する
- 区切り線を追加することで、マージンが入り、記事の構成が明確になります。また、読み手にとって読みやすくなります。
しかし、うまく反映されないことも多いです。
- 区切り線を追加することで、マージンが入り、記事の構成が明確になります。また、読み手にとって読みやすくなります。
-
また、記事の最初に40文字以内でタイトルを再作成し、150文字以内の記事の解説を作成してください
- タイトルはGoogle検索結果だと、40文字程度以内で表示されるため、その名残として文字数を指定しています。
また、記事解説は読み手にとってすっきりとした読みやすい文章になるため、150文字以内に収めることが望ましいです。
記事の最初に「記事の最初」と入れると、タイトルの下に表示されます。
記事の概要を入れると読み手にとって分かりやすくなります。
- タイトルはGoogle検索結果だと、40文字程度以内で表示されるため、その名残として文字数を指定しています。
指示文のボツ案
下記の指示では、自分の求める文章までには至りませんでした。
また、見出し(見出し2,見出し3,見出し4)の前には、必ず「区切り線」を入れてください。
↑ときどき成功しますが、大抵は、区切り線を入れてくれませんでした。
なお、記事の「キーワード」は太字に装飾します。
↑「なお」だとうまくいかない場合が多かったです。
なお、文章はすべて示してください。
↑NotionAIは文章が途中で終わることがあります。
放置したいので、なるべく全部表示してほしいのですが、うまくいきませんでした。
箇条書きリストと番号付きリストをなるべく利用することと、すべての見出し2,3,4の前には、必ず「区切り線」を入れることが条件です。
↑条件をひとつの文にまとめ方が良いと思いましたが、リストのほうが理解してくれるようでした。
次の記事を、コンテキストとキーワードを変えずに改善し、箇条書きリストと番号付きリストをなるべく利用し、「キーワード」は太字に装飾し、すべての見出しの直前に「区切り線ブロック」を追加する条件で、「ですます調」に変換した記事にしてください。
↑試行錯誤したのですが、意図した結果にはなりませんでした。
文章の前には、100文字以内で作成した「概要」と、重要なポイントをリストした「まとめ」を挿入します。
最初に記事タイトルを提示します。タイトルは、概要を40文字以内のタイトルに変換して作成します。
↑「タイトル、概要、ポイント、本文」の順に示してほしかったのですが、「ポイント」が本文の最後に付与されることが多かったです。
単純に、「概要」と、の「と」の伝え方が下手だったようです。
「指示文」をスニペットに登録しよう
毎回同じ文章を入力するのが面倒なので、MacのアプリであるAlfredのSnippet機能を活用しています。
「,nseiri」というショートカットで、「指示文」を呼び出すようにしています。
Windowsを使用している場合は、ユーザー辞書に単語登録することで同様のことができます。
これにより、文章入力の手間を省くことができます。
ちなみに、ChatGPT用のSnippetとして、「,cseiri」も用意しています。
秘書的役割を担ってもらう
文章作成は時間を要する作業なのですが、NotionAIやChatGPTに秘書的な役割を担ってもらうことで、短時間で、自分の作成した文章をわかりやすいものに修正してもらうことができます。
ちなみに、文章を「生み出すこと」を指示すると、意図しない情報が返ってくることも多いです。
あくまで、元になる文章の中に、必要なコンテンツが入っていないと意図した結果が返ってこないので注意です。
**「まずは文章を作成して、そこから修正を指示する」**というような、流れが効果的だと思いました。
「あとから文章を綺麗にしてもらえる」と思うと、勢いよく文章を作成できるので、作業効率があがります。
ChatGPTとNotionAIについて
ChatGPTは文章を対話形式で作成することができる一方、NotionAIは作成した文章をNotionというクローズドな空間で整理することに向いていると感じました。
また、短い文章はChatGPTに依頼するほうが簡単です。
今後も、より便利な利用方法が見つかれば記事に取り上げていきたいと考えています。
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