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Bubbleからの移行サービス選定におけるポイント

2023/05/09に公開

はじめに

本記事では、Bubbleからの移行先サービス選定のポイントをご紹介していきます。移行先の候補もご紹介しているのでご参考にしていただけますと幸いです。
Bubbleの新料金プラン適用開始に伴い、これからどのプラットフォームでサービス提供していこうか迷っている方もぜひご一読ください。

移行サービスの代表例

アプリの要素をデータベース、ロジック、ビジュアルデザインの3観点とすると、移行先のパターンは大きく以下の2パターンに分かれると考えられます。ここで、パターンとそれぞれのサービスの代表例をご紹介します。
※ノー/ローコードプラットフォームを利用することを前提としています。

  • パターン1. 1つのノー/ローコードプラットフォーム
    App MasterBildrなど
  • パターン2. ノー/ローコードプラットフォーム × クラウドDBサービス
    WeWeb × Xano(またはSupabase)、FlutterFlow × Firebaseなど

移行サービスの選定ポイント

移行サービスを選定するに当たって、確認すると良いポイントがいくつかあります。

Point1. 自分のアプリを苦手分野とするプラットフォームでないか?
Point2. 実装できなくなるデザイン・機能はあるか?
Point3. サービスの習得難易度はどれくらいか?
Point4. 持続可能な料金プランか?
Point5. PWA・ネイティブアプリ化の予定はあるか?
Point6. ノーコードプラットフォームから完全に独立させる予定はあるか?
Point7. サービス継続力は?

Point1. 自分のアプリを苦手分野とするプラットフォームでないか?

Bubbleは、B to B、B to C、SaaSなど、どのようなタイプのアプリにも対応できるプラットフォームですが、なかには得意分野・苦手分野がはっきりしているプラットフォームもあります。
例えば、FlutterFlowはモバイル向けアプリの開発が得意で、SaaSタイプのアプリ開発は得意でないとされています。一方、Wapplerというプラットフォームは、SaaSタイプのウェブアプリ開発が得意とノーコーダーの間では言われています。
プラットフォームによって得意不得意、向き不向きがあるという前提でプラットフォームを検討するのがおすすめです。

Point2. 実装できなくなるデザイン・機能はあるか?

フォントの種類やカラーなどデザイン面の制限や、時間指定ワークフローやAPI連携など機能面の制限にはどのようなものがあるでしょうか。Bubbleはノーコードサービスの中でもできることが幅広いので、Bubbleでは実装できたが新サービスではできないという部分があるかもしれません。そういった部分がないかを確認しましょう。

特にBubbleのAPI Connectorが欠かせないアプリの場合、APIを実行する機能があるかは要チェックです。外部連携機能を指す「Integration(統合)」(Bubbleで言う外部サービスと手軽に連携できる「Plugin」のようなもの)からどのようなサービスと連携できるかも確認しておきましょう。

Point3. サービスの習得難易度はどれくらいか?

ノー(ロー)コードと言っても習得が難しいサービスもあります。Bubbleもノーコードプラットフォームのなかでは習得が難しいグループに入ると言われていますよね。
Bubbleユーザーにはプログラミング未経験の方も多いですが、特にそういう方にとってはアプリ構築・運用の難易度が高く、かなりの学習を必要とするノー(ロー)コードサービスもあります。
チュートリアル動画やドキュメントを一通り確認して実際に簡単な機能を構築してみるなど、基本的な使い方と開発・運用できる習得難易度なのかを確認しておくのが望ましいです。

Point4. 持続可能な料金プランか?

サービスの持続可能性を高めるという点で、構築・運用にかかる費用は重要なポイントですよね。そのプラットフォームで必要な費用を確認しましょう。
ロジック・ビジュアルとデータベースで別のプラットフォームを使用する場合、両方で費用がかかるということを忘れずに確認してください。また、1つのノー/ローコードプラットフォームを利用する場合でも、開発関連とホスティング関連でそれぞれ費用がかかるといったものもあるので、何にどれだけ費用がかかるのかしっかり確認しましょう。

また、スケーリング後もそのプラットフォームを使い続けたいと考えている場合、スケーリング後に必要になる費用が現実的な金額であるかは確認しておく必要があります。
特にユーザー数やデータ数が増えることで高額なプランにランクアップする必要があったり、従量課金での大幅な追加料金が必要なサービスは、収益予想と照らし合わせて支払い可能な金額かを確認しておきましょう。

Point5. PWA・ネイティブアプリ化の予定はあるか?

ノー(ロー)コードプラットフォームで構築できるのは基本的にWebアプリになります。Webサービスは、ある程度スケーリングすると端末にインストールして利用できるPWAやネイティブアプリの形態で利用できるようになることが多いですよね。もしその展開を想定しているなら、選択したプラットフォームでPWA・ネイティブアプリ化機能が利用できるかを確認しておくのがおすすめです。特に開発費用をできる限り抑えたいプロジェクトで確認してほしいポイントです。

PWA・ネイティブアプリ化機能が利用できるノー(ロー)コードサービス

PWA化機能が利用できるプラットフォームとしてWeWebが挙げられます。
FlutterFlowは、CodeMagicと連携しているので構築したアプリをApp Store/Google Play Storeへ簡単にデプロイできます。

▼参考
・WeWeb(PWA)
https://old-docs.weweb.io/progressive-web-application/
・FlutterFlow(ネイティブアプリ)
https://docs.flutterflow.io/settings-and-integrations/app-settings/mobile-deployment

Point6. ノーコードプラットフォームから完全に独立させる予定はあるか?

今後スケーリングに伴ってノーコードプラットフォームから独立させ、コーディングしてアプリを構築する予定がある場合、アプリのコードやデータのエクスポートができるプラットフォームを検討するのがおすすめです。アプリのどの範囲をどんな形式でエクスポートできるかも確認しておきましょう。

アプリのエクスポート機能が利用できるノー(ロー)コードサービス

FlutterFlowWeWebはコードのエクスポート/ダウンロード機能を備えています。FlutterFlowはStandardプラン以上でコードのダウンロード機能が利用できます。WeWebはエクスポート機能をエンタープライズプラン限定の機能としていましたが、2023年4月にStarter以上の年間プランで利用できるように変更しました。
また、エクスポートの形式ですが、FlutterflowはDartWeWebはVue.js形式です。Dartは、Flutterというフレームワークで使用される新しい言語で利用者はまだ少ないですが、Vue.jsは馴染みのある方も多いのではないでしょうか。ノーコードWeb制作ツールSTUDIOでのWebサイト構築に使用されている言語でもあります(STUDIOにはエクスポート機能はありません)。
単に「エクスポート機能がある」ということだけでなく、どんな言語・形式でエクスポートできるかも確認しておきましょう。

▼参考
・FlutterFlow
https://docs.flutterflow.io/deploying-your-app/testing-your-app/testing-on-mobile-device#1.-download-code
・WeWeb
https://www.weweb.io/changelog/pricing-update-april-2023

Point7. サービス継続力は?

日進月歩で日々新しいサービスが誕生していますが、そのサービスに安定してサービスを継続するためのリソースを確保する力があるかは意識して選ぶ必要があります。スタートアップの資金調達力は判別するのが難しいですが、せっかくアプリを再構築したのに突然サービス停止、なんてことになったら悲しいですよね。永久にそのサービスが使えるわけではないということを意識しておく必要があります。

【おまけ】Bubbleの代替サービスについて意見交換をしているスレッド

以下のBubble Forumスレッドでは、「Bubbleから他のサービスに移行するなら」というテーマについてのBubbleユーザーのありのままの意見が閲覧できます。
https://forum.bubble.io/t/reasonable-alternatives-to-bubble/255679

まとめ

今回は、Bubbleからの移行サービスを選定する際のポイントと移行先サービスの代表例をご紹介しました。
移行先の検討の際には本記事を参考にしてみてくださいね。アプリの特色や今後の事業展開を踏まえてぴったりのサービスを見つけられますように!

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