仕様書には目的と利用について 2 つの違う性質があるので、それぞれに対して 2 つの仕様書を作成するのが望ましいです。
1 つ目は依頼側との意識合わせ。「外部仕様書」や「基本設計書」などと呼ばれ、大まかな仕様について記述されます。
要望を出している依頼側が理解できる内容とし、操作上の処理フローや画面構造などとスケジュールが記載されます。
2 つ目は情報システム部内での意識合わせ。「内部仕様書」や「詳細設計書」などと呼ばれ、細かい仕様について記述されます。
採用する言語やデータベース、処理ロジックやデータの構造などについて、部内で検証できる内容が記載されます。
処理ロジックの記載では、以下のように前ページの「業務で利用するプログラムの特徴」を意識すると良いでしょう。
- データをデータベースから取得する
- データを表示内容に合わせて加工する
- データをフォームに表示する
どちらにしても、「コード記述前に相手と意識合わせを行うため」「プログラム完成後に相手からテストしてもらうため」という側面があることを意識すると理解しやすくなります。
最近は開発スピード優先だったり、要望している側も完成のイメージを持ってないことが多いため、仕様書を作成しないケースも確かにあります。
ただ、その場合でも「自分が確実にイメージが出来上がってるか」「関連する言語やデータベース(仕様や設定内容含めて)について知識があるか」というところを考え、意識的に内容を整理すると良いでしょう。他に内容を理解している人から意見をもらいながらすすめると、後戻りする必要がなく結果的には早く完成したりする可能性が高くなります。