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車ゲームに関する考え事

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車の故障表現について

壊れ方をしっかり模倣しようとするタイトルはあります。が、これは車メーカーとライセンス契約はとってないように見えます(よく似た架空の車という扱い)。

https://store.steampowered.com/app/284160/BeamNGdrive/?l=japanese

BeamNG.driveではこのような壊れ表現を採用していますが、これ車メーカーの人が見るとたぶん違和感を感じると思います。居住スペースは他の部分に比べ強度を上げているはずだけど、一様にペッシャンコにひしゃげたりしています。

https://youtu.be/awfm6JJFMtE

DiRT Rally 2.0 ではかなり故障表現はがんばっている方で、ダメージを「リアル」設定とすると、オフセット衝突などのエンジンにめり込むような衝突やしつこくサスにダメージが蓄積すると走行不能で一発リタイヤになります。

https://store.steampowered.com/app/690790/DiRT_Rally_20/?l=japanese
https://www.youtube.com/watch?v=bzz5n-lzE88

ラリーの世界では安全運転&車の耐久性&完走に対する評価が強いです。
運営も車メーカーもドライバーもいかに車が壊れず完走できるかが第一目標の世界です。
その中でゲーム性としてどちらかというと「車の故障要素」は必須なジャンルです。
途中で車の修理をしながらイベントをこなすのがラリーなので。
しかし、実際のラリーではこんな感じで変な跳ね方するだけで走行不能になるので、DR2ですら車が頑丈ということになる。

https://x.com/TheMSHub/status/1699499934620225936?s=20

車メーカーとのライセンス契約には、故障表現にいくらか制限があるようです。
特に「現実的でない壊れ方」は許容されません。
「現実的でない」の実際の内容がメーカーによって多様なので、
全部ヒアリングして確認をするのは車種数をアピールするタイトルでは難しいでしょうね。
例えば「フロントガラスが外れる壊れ方」はほとんどのメーカーは許容できません。
メーカーはそうならない様にかなり工夫した設計を採っているから。
車メーカーは特に搭乗者の危険につながる壊れ方表現を嫌うようです。
DR2では搭乗者スペースに関してはほぼ変形しません(全車両ロールケージが入っていることもあり)。

https://carsmeet.jp/2020/09/25/168483/

各車メーカーはこういう安全性能評価で高評価を得るために日夜努力しています。その努力に泥を塗るような表現は御法度です。なのでBeamNG.driveが正式ライセンスを取ろうとしてもおそらく断られるんじゃないでしょうか。

  • 壊れ表現を頑張って実装しているところはある
  • 実装例はあるし実装自体はどこのゲーム開発でも採用可能
  • メーカーは各社の設計指針のなかで許せない故障表現がある
  • メーカーごとに壊れ表現の許可を確認していく作業はコストが高い
  • 車種が豊富なタイトルこそそういったコストが膨れやすい
  • 車種が豊富かつ壊れ表現があっても全車種共通の小さなダメージ表現のみ
  • 壊れ表現がゲーム性に寄与するタイプってラリー系くらいかも?

逆に車種数が少ないタイトルや車メーカーとライセンスを結ばないタイトルのほうが積極的に故障表現を採用しやすいというわけです。

故障表現自体はほとんどのタイトルでゲーム性を低下させる要因なので、ほとんどのタイトルではあえて採用しないという事例が多そう。ラリーでは「故障させずに走る」「多少故障しても走る」という駆け引きがゲーム性に含まれますので故障要素自体は必須かと思います。

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AI車について

  • 現状、人と見間違うレベルのAI車は実現できていない
  • ほとんどのケースでドリフト走行をしようとしないしできない
  • プレイヤーが気持ち良くなるための追い抜き障害物でしかない
  • 追い抜き障害物は一定間隔の距離と順番を守って走るようになっているものが多い
  • 走行ラインを堅守する事しか考えていない
  • そもそも「順位をひとつでも上げる」、「順位を落とさない」という戦略を採らない
  • 抜くのも抜かれるのも受動的行動の結果でしかない

トヨタやGranTurismo開発の研究レベルでようやく自動走行でドリフトが可能になってきた。

https://www.youtube.com/watch?v=KiGnc2eEES0&t=1s

https://www.youtube.com/watch?v=2M6_AVVqf64

今のAI車に足りないところ

  • テールトゥノーズについた時「ぶつけない」
  • サイドバイサイドについた時「ぶつけない&ぶつけられない様に車間を保つ」
  • トップスピードで手抜きしない
  • 各車一つでも順位を上げようとするし、順位が下がるのを防ごうとする
  • コーナーごとに複数の攻略ライン想定し状況に合わせて選択する
  • ドリフト走行を使った攻略ラインも選択肢に含む
  • 後述のレースマナーの遵守

レースマナー

  • レース進行におけるフラッグ指示の遵守
  • 事故発生時の安全マージンを確保した回避行動と事故付近での追い抜き禁止
  • 隣の車をコース外に押し出すような幅寄せは禁止
  • ブロックのための進路変更は1回まで
  • コース復帰時は後続車の進路を妨害しない
  • 意図的な走路外の走行は禁止

未来のAI車

  • 対人のアプローチと対AIのアプローチに差が無くなるといいな
  • AIも人のようにうっかりミスをするとか
  • オンラインで人とAIの区別ができなくなるようなものが理想
  • キャラ付けによる個性みたいなものがあるとなおよいな
  • 無難でミスの少ないキャラとかベストラップ出すけどミス頻度が多いとか
  • 自動で実況とかつくと面白そう
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ゲーム性について

  • 正直レーススタイルのゲーム性でマリカーを超えるものはない(ゲーム性を最大化するようにデザインされたため)
  • 車レースの最大の問題はぶつけて相手をはじき出すという最強戦術をいかに封じるかだったけども
  • マリカーでははじき出すのもアリとしたし、状況によってはお互い加速するというアドバンテージとした
  • レースマナーを守ったレースではどうしても追い抜き頻度が少なくなって地味な展開になる
  • マリカーではできることは何でもやっていいという世界観を作った
  • 低い順位ほど有利なブーストアイテムを得られるということで抜きつ抜かれつのエキサイティングな展開が生まれやすくなっている
  • ゲーム性としてこれは強すぎてほかのリアル系レーススタイルでは太刀打ちできない
  • リアルとマリカーの中間であるNFSやFHなどなどのアーケードスタイルがたくさん生まれた
  • notリアルだと車の故障要素はゲーム性の低下を招くのでほぼ採用されない
  • リアルかつできることは何してもいいを保つのは困難
  • ラリー形式だと他車との緩衝が無いためリアルかつ何をしてもいいがだいぶ実現できている
  • プレイヤーにレースマナーを分からせる仕組みは最低でも必要
  • 例えばレースマナー違反したら自動的にペナルティが適用されるなど
  • しかし「最強戦術」は被害側が不利な状況になるため、加害側ペナルティだけでは取り返しが効かない
  • かといって被害側を瞬時に被害の無かった予測位置に復帰させるわけにもいかない

レース形式をゲームとしてどう成立させるか

  • マリカーのように割り切る
  • 安全を脅かす運転にかかわったらペナルティやリワードで調整しつつレースマナーの遵守ランク(1レース平均ペナルティポイントなど)ごとにグループ分離する
  • 雑なアイディアとして「マナー違反な強ヒットはすり抜けが発生して当てられた側はそのまま走れ、当てた側はしばらく透明化(当たり判定無し)としてさらにペナルティを付与」という割り切りはどうか(ヒット判定はあるがヒットの影響はそもそも計算しない)?ちょっとリアルからは遠ざかるけれど、フェアなゲーム性を確保することはできる
  • コース外に停車状態で復帰というペナルティはどうか
  • コースイン時に後続車に当たったらマナー違反として再度コース外にて停車状態にし、後続車は何事もなく走れる
  • レースマナーに関して無知であってもプレイ可能だけど、コース外に追いやられることで少しずつレースマナーを把握させるという自動的な仕掛け
  • ただ、この場合連鎖事故は起こらなくなるがゲーム性にそれが重要かというとそうでもない