Open7
Windowsマシンにおけるマザー&CPU変更について
結論
- ここで紹介する手順なら、Windowsライセンスはいかなるタイプでも新しいマザーに移管可能
- 確認ポイントはTPMとUEFIブートとMicrosoftアカウント
- さらにBitLockerな人は回復キーを確認
古い情報の錯綜
- とにかく古い情報が検索結果にでやすい
- OEM版は移管できないという誤解
- DSP版という概念も移行可能っぽい(あとで認証し直しになる可能性はある)
- デジタルライセンスじゃない場合、基本ライセンスはマザーボードに紐づけ
- プロダクトIDとプロダクトキーは別なので注意
- プロダクトキーという概念はWin10->Win11などにアップグレードした時点で無効化されている
- またはWindowsログインにマイクロソフトアカウントを利用するなど
- これらの状況では「デジタルライセンス」に移行する
- 「デジタルライセンス」されている場合、マザーボードの変更でも移管できる
- 逆に「デジタルライセンス」に移行していない場合、そのライセンスをマザーボードをまたいで移管できるかはWindowsエディションに影響される
ちゃんと明記されてた
ハードウェア構成の変更後に Windows 11 のライセンス認証をもう一度行う
マザーボードの交換など、ハードウェアを大幅に変更した場合は、Windows 11 をライセンス認証できなくなる可能性があります。
Microsoft アカウントをデジタル ライセンスに関連付けて、ハードウェアの変更用に準備してください。 この関連付けにより、ハードウェアを後で大幅に変更した場合でも、ライセンス認証のトラブルシューティング ツールを使って Windows のライセンス認証をもう一度行うことができます。 詳しくは、「 ハードウェア変更後の Windows の再アクティブ化 」をご覧ください。
あれ?ドキュメントの表記とあわない・・・
現状Win11リセット後:
ライセンス認証の状態
表示 | 説明 |
---|---|
Windows はデジタル ライセンスによってライセンス認証されています | これは、Microsoft アカウントがデジタル ライセンスにリンクされていないことを示します。 |
Windows は、Microsoft アカウントにリンクされたデジタル ライセンスによってライセンス認証されています | これは、Microsoft アカウントが既にデジタル ライセンスにリンクされていることを示します。 |
実際の移管手順
- Windowsでのマイクロソフトアカウントによるサインインになっていることを確認
- MSアカウントの回復キーにて該当マシンのBitLocker回復キーの表示を確認(印刷しておいても良いかもしれないが流出に注意)
- SystemRecueCDのブータブルUSBメモリを作成
- PCのBIOS設定でセキュアブートを無効にする
- ブートメディア選択でSystemRecueCDのUSBメモリを起動
- ブートメニューでdefaultを選択して起動し、startxコマンドを実行
- gpartedを起動し、移管元と移管先のドライブ名称を確認
- 「sudo ddrescue -f -v Windowsのディスクパス 新しいディスクパス」を実行して待つ
- 新しい機材を組み上げてBIOS設定を開き以下の項目を確認
- TPMの有効化
- セキュアブートの有効化
- UEFIブートの利用
- おまけ:開発系必須なVirtualization(AMDの場合SVM)機能の有効化
- もしハードディスクが複数あるなら起動するディスクを移管先を最優先に変更
- PCをブート
- BitLockerの回復操作(あらかじめ確保した回復キーを入力)
- 起動OKかつ移管先の容量が大きい場合はディスクの拡張を行うディスクの管理を開き、
- 回復パーティションサイズを確認して削除
- ディスクの拡張(この時最大サイズから回復パーティション分引いたサイズに変更)
- 余った領域に指定サイズの回復パーティションの作成
回復パーティションの作成参考
BitLocker利用時のハマりポイント
- UEFI有効じゃないとTPMが使えない
- TPMが有効じゃないとBitLockerをバイパスするのは一時的
- つまり、UEFIとTPMを有効にするまで何度でも起動時にBitLocker回復キーの入力画面になる
- 回復キーを間違っても削除とかしない