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Goの安全設計
家電製品の湯沸かしポットのデザインに思うこと。
左が最近の電気ケトル。右が2001年ごろに人気の出た「初期モデル」。
- 初期モデルはフタが軽くシンプルな構造で重心が低い。
- 最近のものはフタが重厚かつズン胴で重心が高め。
- 古参メーカーはもともとズン胴で大容量かつ保温するタイプを売っていた。
- 2001年ごろから日本で販売し始めた「初期モデル」に電気ポット市場を持っていかれた。
- 明らかに古参電気保温ポットに比べ「初期モデル」は給水から注ぐまでの本体の取り回しがしやすかった。
- 少量のお湯しか扱えない代わりに沸くのが1分以内というのも当時としては画期的だった。
- 「初期モデル」はフタも軽くさっと給水してさっと沸かしてさっと使えるのがウリでそこがヒットした。
- 古参電気ポットは大量にお湯を沸かし保温し続けるという省エネとは真逆の方針であったことも要因の一つ。
- また、古参のデザイン指針には「安全」というものがある。
- いかに速く沸くとか使い勝手よりも「安全」を優先する。
- その傾向を取り入れながら生まれたデザインが上の図の左の形状。
- つまり転倒させてしまった時にお湯がこぼれにくくするためロック機構やパッキンがしっかり入ったフタ。
- このフタ、実際使ってみるとわかるけど給水時に外すのも力がいるし、重い。
- 転倒でお湯がこぼれないのはいいことかもしれないが、そのフタが重くて転倒しやすさを呼び込んでいたりする。
- そして、実際には左の最近のデザインが結構売れている。
- 初期モデルを投入したメーカーまで当初のポリシーを捨てて左のデザインを商品ラインナップに加えている(日本市場のみ)。
Goの安全の考え方は上記の「初期モデル」に近い考え方かなと思う。
低重心にして転倒させにくくはしたのであとは使う人に気をつけて使ってもらう。
そのかわり取り回しは楽ちんにしといたから。っていう考え方。
しかして日本ではより「安全」な方が好まれる。
というのがGoogleトレンドの数字に現れているんじゃないのかなぁとか思ったり。