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個人開発で知っておいた方が良かったこと

2021/12/11に公開

個人開発 Advent Calendar 2021の11日目の記事です。

個人開発をしてきて今まで自分はいくつかサービスを作ってきて、過去の自分が知っていたらなと思う内容を書いていきたい。

原則

自分と色々な人の話も含めて総合的に考えると失敗するパターンは存在するので、最初に書いていきたい。

1. サービスがヒットしてからマネタイズを考える

とりあえずサービスがヒットしてからマネタイズを考えるのはやめといた方が良い。そもそも課金方法はサービスの根幹部分にかかわるので、あとから追加しようとすると不整合が起きる。例えば、広告で売上を上げたいという場合にインプレッション・クリック単価とアクセス数・ユーザー数の目安は事前に計算できる。

しかし事前に計算せずに今のサービスが仮にニッチ層向けがターゲットだった場合、広告で売上を上げる方針転換は難しい。そうなるならあらかじめ企画の段階から考えていた方がミスに気づける。これは個人開発じゃなくてもスタートアップでもたまに起きる問題である。

これはとある本にも書いてあって自分も納得できたのが、「自分ならその商品をお金を払って買うのか」という視点だ。自分の少ない経験だが自分は買わないけど、他人で買う人はいるかもというのは失敗するし、やる気の継続ができない。toB向けでたまに自分では買えないものは存在するが、そもそもそういうサービスは個人開発レベルでは出来ない。

2. スタートアップと個人開発は違う

スタートアップの手法を個人開発にも活かそうとして失敗することがある。そもそもスタートアップといっても大体10人くらい人数はいるし、資金も全然違う。大企業とスタートアップのやり方が違うように、スタートアップと個人開発のやり方も違う。

たまに個人開発でリリースまでしたことない人が、自信満々にこうすればいいでしょみたいなことを言う人がいるがまあエアプだ。前提として個人開発は1人分のリソースしかないし、昼間は本業を別にしている人が大半なのでその前提を忘れている。

だからスタートアップの人が話している手法がそのまま個人開発に応用できるとは思わない方が良い。

3. 最初のサービスは早くリリース

個人開発で最初のサービスが大ヒットすることはないと断言できる。これは自分の観測範囲の内容なので例外はあるかもしれないが、かなり確率が低いのは確かだろう。どうせ失敗するのだから早くリリースして手放した方がいい。
最初のサービスをリリースして得る実感は想像以上にアクセスが来ないこと。早く経験を積もう。

またこれも経験談だけど2つめ3つめはのサービスはコツをつかめているせいか、労力は最初よりはかからない。たくさんサービスを出している人は機能を使い回せるようにしていて効率化を図っている。

4. サービス開発を楽しむ

個人開発を長く続けているとだんだん仕事のように「〜をしなければ」ということが多くなってくる。しかし、個人開発でとにかく重要なのはやる気である。なぜやる気が重要かというと企業でのサービス開発は受け身でも進めることが出来る。例えば、仕事の依頼をされて期限が切られると本人のやる気云々関係なく一応義務感から進められる。
他にも「何を作るかよりも、誰と作るか」という言葉があるようにサービスに興味が無くても人間関係が好きで続けることが出来る。しかし、個人開発の場合は一人なので常に能動的に行動しないといけない。そのためずっと「〜をしなければ」の状態が続くと楽しくなくなり開発がストップしてしまう。

反対に裏を返せばなるべくやる気に依存させないようにする工夫も大事。上に書いたように根を詰めすぎて燃え尽き症候群になる前に適度にサボる。

個人的に思ったこと

1. 少し作ってから反応を見て、本格的に開発する幻想

よく言われているモックや紙芝居のようなもので低コストで作り、ユーザーの反応が良かったら本格的に開発に着手することがあるが落とし穴が結構ある。

難しい点としてヒアリングしたユーザー選定は正しかったのか、プロダクトの需要が無かったのか、モックのレベルが低すぎて意図が通じなかったのかの切り分けが難しい。
また経験上、自分は絶対にこのサービスがは伸びないなと思ったサービスでも実は伸びていたというケースがよくある。なので最初の反応が悪かっただけでダメと決定するのは早い。

toB向けや開発に1年ぐらいかかるのであれば、初期のヒアリングは重要だけど工数として3~4ヶ月ぐらいで作れるものなら調査に時間をかけすぎず作って検証した方がエンジニアは早い。そもそもこの手法はスタートアップが運転資金の枯渇を防ぐための手法と考えている。

2.プロダクト、とにかくプロダクト

個人開発ではとにかく1人しかいなので最初はプロダクトに注力せざるおえないと現時点では考えている。実は集客の方が確かに運営していくにははるかに重要だけど、そもそも集客のプロじゃない開発者がプロダクト作りより前に集客に注力しても結果が出にくい。

既存のサービスで一点突破のある機能で10倍使いやすいサービスを作って紹介していく方が広がりやすいのではないかと考えている。まあここは人それぞれ考えが違うと思う。

3.維持費は低予算で

維持費は低予算がいい。それはサービスが終了するのが開発者のやる気がなくなった時ではないく、「維持費もそれなりにかかっているし、サービスも伸びないから消すか」と思った時だからだ。なのでやる気が0になった時ではなく維持費を削減したい気持ちが同時に起こるとサービスが閉じれられる。

ただ、サービスはやはりポートフォリオの意味でも残していた方が良いと思う。サービスが継続していれば色々と技術的な面でも実験することが出来るし、別のサービスを立ち上げた時の導線にもひょうとしたら出来る。

4. 楽しそうと楽しいは違う

最近読んだホリエモンの記事で書いてあって納得した。最近は流行りのWeb3.0やVRなど楽しそうなものは毎年出てくる。でも、楽しそうと楽しいはメロンとメロンパンぐらい違う。少しやってみて違うなと思えばやめることも勇気だと思う。流行りのものにキャッチアップしていないことや、実際に楽しめていないことに後ろめたさを感じる必要はない。

個人開発の場合は本心から楽しめていないものはやはり長続きしない。

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