EventBridgeでS3イベント通知を使う構成をCDKで作ってみた
きっかけ
同僚との会話の中で新機能 – Amazon EventBridge で Amazon S3 イベント通知を使用する の話が出て、確認したらCDKで実装できそうだった。
EventBridgeにちゃんと触れたことがなかったので、やってみようと考えた。
S3バケットの設定
マネージメントコンソール
以下の画像の通り、イベント通知の下にAmazon EventBridgeの欄があり、これを有効にすればEventBridgeへの通知が可能になる。
CDK
CDKの2系だと、v2.7.0から対応が入っており、筆者はv2.8.0とv2.20.0で実施した。
class Bucket (construct)
v2.20.0以降のバージョンでは、class Bucket (construct)にあるように、この設定だけでEventBridgeに通知を送ることができるようになる。
// S3 バケット作成
const bucket = new Bucket(this, `${this.stackName}-Bucket`, {
eventBridgeEnabled: true
})
v2.7.0とv2.8.0にもこの設定は入っていたものの、このバージョンではconstructsが内部的に作っていると思われるLambdaが以下のようなエラーをCloudWatch Logsに吐き、結果としてスタックで定義したリソースは作成されなかった。
v2.7.0とv2.8.0のこの設定はv2.9.0でrevertされていた。
4:10:23 PM | CREATE_FAILED | Custom::S3BucketNotifications | AppStack-Bucket/Notifications
Received response status [FAILED] from custom resource. Message returned: Error: Parameter valida
4:10:23 PM | CREATE_FAILED | Custom::S3BucketNotifications | AppStackBucketNotifications3C
718F75
Received response status [FAILED] from custom resource. Message returned: Error: Parameter valida
tion failed:
Unknown parameter in NotificationConfiguration: "EventBridgeConfiguration", must be one of: Topic
Configurations, QueueConfigurations, LambdaFunctionConfigurations. See the details in CloudWatch
Log Stream: 2022/01/23/[$LATEST]cfcaa42e5fcc49af90531885959d7e41 (RequestId: d6c1cd22-5e2e-4aa0-b
210-2be5f0535d4a)
CfnBucket
class CfnBucket (construct)のnotificationConfigurationでeventBridgeConfigurationの設定はできた。
ただ、上記に記載したとおりv2.20.0で class Bucket (construct) の設定ができるようになったため、個人的にはこちらを使うことはなくなりそう。
// S3 バケット作成
const bucket = new CfnBucket(this, `${this.stackName}-Bucket`,{
notificationConfiguration: {
eventBridgeConfiguration: {
eventBridgeEnabled: true
}
},
})
EventBridgeの設定
EventBridgeとEventBridgeによって駆動されるLambdaを作成する。
Lambdaは受け取ったイベントを標準出力(CloudWatch Logsに出力)するだけのものとした。
EventBridgeの挙動を確認するために、イベントパターンにシンプルな設定パターン(パターン1)とリソースの指定やトランスフォームを設定するパターン(パターン2)の2つで試した。
パターン1
// Lambda Function 作成
const fn = new Function(this, `${this.stackName}-Function`, {
functionName: `${this.stackName}-Function`,
code: Code.fromInline( `
// https://docs.aws.amazon.com/lambda/latest/dg/nodejs-handler.html
exports.handler = async function(event, context) {
console.log("EVENT: "+ JSON.stringify(event, null, 2))
return context.logStreamName
}
`),
runtime: Runtime.NODEJS_14_X,
handler: "index.handler",
timeout: cdk.Duration.seconds(3),
})
// EventBridge Rule作成
const rule = new Rule(this, `${this.stackName}-Rule`, {
ruleName: `${this.stackName}-Rule`,
eventPattern: {
"source": ["aws.s3"],
"detailType": ["Object Created"],
},
targets: [new LambdaFunction(fn)]
})
上記の設定でアカウント内のAmazon EventBridgeを有効にした任意のS3バケットに空ファイルのオブジェクトを作成すると、Lambdaのログで以下のように出力がありました
2022-01-26T13:51:52.741Z 74dfbbc9-3a2c-48f8-9037-912f13e3b933 INFO EVENT:
{
"version": "0",
"id": "6b730fd2-7259-9cbb-c069-09d13fab2931",
"detail-type": "Object Created",
"source": "aws.s3",
"account": "XXXXXXXXXXXX",
"time": "2022-01-26T13:51:48Z",
"region": "ap-northeast-1",
"resources": [
"arn:aws:s3:::s3-eventbridge-test-bucket"
],
"detail": {
"version": "0",
"bucket": {
"name": "s3-eventbridge-test-bucket"
},
"object": {
"key": "test.txt",
"size": 0,
"etag": "d41d8cd98f00b204e9800998ecf8427e",
"sequencer": "0061F151F4C8285748"
},
"request-id": "N21BD34Q1F88R1XC",
"requester": "XXXXXXXXXXXX",
"source-ip-address": "XXX.XXX.XXX.XXX",
"reason": "PutObject"
}
}
ドキュメントに記載されているイベントの形式と同じ形式で出力されていました。(ただし、ドキュメント上 objectに含まれるversionは、S3のバージョニングを有効にしていなかったためか出力されていなかった。)
このときこのEventBridge Ruleに紐付いているCloudWatch Metricsも以下のように出力されていることを確認しました。
パターン2
パターン1に以下の設定を加え、パターン2としました
- eventPattern の resources にCDKで作成したS3バケットを指定(class Bucket (construct)利用の場合)
- ターゲットにわたすイベントを指定
- LambdaにわたすイベントをEventBridgeが発行したイベントから必要な項目(ここでは、イベント発生時刻・S3オブジェクトキーとそのサイズのみ)で構成されるオブジェクトに設定
// Lambda Function 作成
const fn = ・・・・
// EventBridge 作成
const rule = new Rule(this, `${this.stackName}-Rule`, {
ruleName: `${this.stackName}-Rule`,
eventPattern: {
"source": ["aws.s3"],
"detailType": ["Object Created"],
"resources": [bucket.bucketArn]
},
targets: [new LambdaFunction(fn, {
event: RuleTargetInput.fromObject({
time: EventField.time,
object: {
key: EventField.fromPath('$.detail.object.key'),
size: EventField.fromPath('$.detail.object.size')
}
})
})]
})
上記の設定でCDKで作成したS3バケット(変数bucketのS3バケット)にオブジェクトを作成すると、Lambdaのログで以下のように出力がありました。
2022-04-08T16:23:23.435Z 2f2444b2-f3aa-4715-a90d-d9ffd5b3e5e6 INFO EVENT:
{
"time": "2022-04-08T16:23:20Z",
"object": {
"key": "index.json",
"size": 18766
}
}
上記の出力より、パターン1で出力したイベントのうち、必要な項目のみ指定したオブジェクトをイベントとしてLambdaが受けていることがわかります。
このときのEventBridge RuleのCloudWatch Metricsは、パターン1と同様にTriggeredRulesとInvocationsが1ずつ表示されていました。
ちなみに、試しにイベントパターンに指定していないバケットでオブジェクト作成してみましたが、ルールのトリガーは発生しませんでした。
リポジトリ
https://github.com/nmemoto/aws-s3-eventbridge-cdk にパターン2の構成をリポジトリを置きました。
まとめ
- S3イベント通知のEventBridge有効化設定をバケット毎にできるようになった。これを有効にすることによりバケット内の全てのイベント通知をEventBridgeで受けれるようになる。
- v2.20.0 で Bucket(Constructs)のeventbridgeenabledをtrueにすると、S3イベント通知のEventBridge有効化が設定できる。
- EventBridgeのルールのイベントパターンでEventBridgeのルールをトリガーする条件を指定でき、ターゲットで実行したい処理(Lambda等)と実行したい処理に渡すイベントの形式を指定できる。
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