RDS Performance Insights が CloudWatchDashboard へエクスポート可能に
背景
「RDS Performance Insights」はデータベースのパフォーマンスを監視し、チューニングするための強力な機能です。
非常に強力なツールでありながらAWSコンソールの専用画面にアクセスしないとパフォーマンスの状況が確認できないという大きな課題を持っていました。
新機能
今回、この「RDS Performance Insights」が、メトリクスダッシュボードをAmazon CloudWatchにエクスポートする新機能を発表しました。これにより、パフォーマンスメトリクスをより容易に視覚化し、CloudWatch内で他のメトリクスと統合することが可能になりました。
エクスポート手順
事前確認
Performance Insights が有効化されている必要がありますので以下を参考に設定してください。
エクスポート
RDS Performance Insights へアクセスしたら [メトリクス] タブから [CloudWatch にエクスポート] を押します。
次に「新しいダッシュボードとしてエクスポート」を選択して [確認する] を押します。
元の画面に戻り、エクスポートされたメッセージが表示されます。
※「既存のダッシュボードに追加」はその名の通り、既存のダッシュボードを選択すればその末尾にグラフが追加されます。
ダッシュボード
エクスポートメッセージから [CloudWatch で表示] を押して確認してみましょう。
今までは確認できなかったグラフがダッシュボードで確認できるようになりました。
監視可能なメトリクス
2023/11/10 現在で確認できるメトリクス一覧は以下の通りです。
- CPU 使用率
- 空きメモリ
- メモリ不足によるキル
- IO レイテンシー
- IO オペレーション
- IO スループット
- IO ディスクキューの深さ
- ネットワークスループット
- 接続の使用率
- セッション
- ログイン
- InnoDB の履歴リストの長さ
- クエリ
- クエリレイテンシー
- クエリスループット
- DML
- アクティブなトランザクションとロック
- クエリキャッシュヒット率
- バッファプールのヒット率
- IO キャッシュとディスク読み取り
- 行ロック時間
- デッドロック
何が嬉しいの?
監視
今までは確認することしかできなかった情報が CloudWatchMetrics で取得できることで監視が可能になりました。
新しく取得できる Metrics にアラートを設定することでオブザーバビリティが向上しました。
報告
RDS Perfomance Insights で確認した結果をスクリーンショットで共有することがしばしばありました。
ダッシュボード化できるということはそうです、「ダッシュボードの共有」が可能ということです。
サインインすることなく「皆さんここを見てください」が簡単に実現できるようになりました。
アクセス
何となく RDS Performance Insights の画面は深いところにあるイメージがありましたが、ダッシュボードで確認できることでアクセスが容易になりました。(なったと思う!)
まとめ
非常に便利になりましたが、皆さんの中でもほんの少し不満を感じている人がいるかもしれません。
そうです、「ディメンション」です。
こんなに素晴らしい情報を提供してくれているのに、「ディメンション」は奥深くの RDS Performance Insights までアクセスしないと見ることができません。
ですが、ここはまた次回のアップデートを楽しみに待ちたいと思います。
一言
皆さん AI で騒いでいる中で地味な記事書いてるなぁと感じつつの執筆でした。
でもこの新機能が具体的にどんなものなのかをすぐに知りたい方もいるだろうということで宜しければ参考にして頂ければと思います。
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