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Macで始める画像生成 Stable Diffusion Web UI導入ガイド

2024/12/30に公開

小板研究室M2の小川です.今回はmac環境での画像生成方法を紹介したいと思います.
画像生成と聞くとお金がかかると思うかもしれませんが,今回紹介する方法は \textcolor{red}{無料}で実装できるので安心して取り組んでください.

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今回取り組む内容

今回はmacにStable Diffusion WebUIをインストールし画像生成を行う方法を説明します.

Stable Diffusion Web UIとは?

Stable Diffusion WebUI は,Stable Diffusion という画像生成モデルを簡単に操作できるようにするための,ブラウザベースのユーザーインターフェース (UI) を提供するツールです.このWeb UIを使うことで,プログラミングの知識がなくても,テキストプロンプトを入力するだけで高品質な画像を生成したり,生成画像を編集したりできます.

実行環境

今回の実装にあたって使用したMacのスペックは以下の通りです.

  • MacBook Air
  • メモリ 8GB
  • チップ M2
    PCにM1チップもしくはGPUが搭載されていない場合は,Stable Diffusion Web UIを動かすことができません.

なお,推奨スペックは以下の通りです.

  • メモリ(RAM):32GB以上
  • GPUメモリ(VRAM): M1チップ以上
  • ストレージ(SSD):512GB以上

他にも,有料ではありますがクラウドサービスを使ってGPUを搭載したPCを利用できる方法もありますので,ご興味のある方はぜひご相談ください.

実装

1. Homebrewのインストール
ターミナルを開き,以下のコマンドを入力しHomebrewをインストールします.

/bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"

次に以下のコマンドを入力します.

export PATH="$PATH:/opt/homebrew/bin/"

インストール完了およびPATHが通っているか確認します.

brew --version

2. Stable Diffusion WebUIのインストール
以下のコマンドを入力し,必要なライブラリをインストールします.

brew install cmake protobuf rust python@3.10 git wget

3. Stable Diffusion WebUIのリポジトリのcloneを作成
Stable Diffusion WebUIのリポジトリをローカルPCにcloneします

git clone https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui

次のコマンドを実行し,[webui-macos-env.sh]ファイルを編集します.

nano stable-diffusion-webui/webui-macos-env.sh

ファイルを開いたら,export COMMANDLINE_ARGS=~の末尾に "--no-half"を追加してください.

ファイル編集後は,[Ctrl] + [O]キーを押し,[Enter]キーを押してください.
その後,[Ctrl] + [X]キーでファイル編集から抜けてください.
(編集前)

export COMMANDLINE_ARGS="--skip-torch-cuda-test --upcast-sampling
--no-half-vae --use-cpu interrogate"

(編集後)

export COMMANDLINE_ARGS="--skip-torch-cuda-test --upcast-sampling
--no-half-vae --use-cpu interrogate --no-half"

4. Stable Diffusion webUIの起動
以下のコマンドを入力し,Stable Diffusion WebUIを起動します.

bash stable-diffusion-webui/webui.sh

インストールが完了すると,ターミナルに[Running on local URL: http://127.0.0.1:7860]が表示され,Stable Diffusion WebUIが自動的に起動します.

終了と再起動

Stable Diffusion WebUIを終了するには,ターミナル上で[Control]+[C]キーを押して,[Enter]キーを押します.
再度Stable Diffusion WebUIを起動するには,ターミナルで次のコマンドを実行します.

bash stable-diffusion-webui/webui.sh

最後に

今回はmac環境で画像生成を行う方法を説明しました.最近は新しいモデルも出てきており,画像生成も活発になってきているので今回の記事を参考に是非,興味を持っていただきたいです.

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