個人開発者というキャリア
企画して、デザインして、プログラムを書いて、マーケティングする。
毎日ダッシュボードの数値を確認しながら次の施策を考える。
自分の職業ってなんだっけ?
それが個人開発者。
学生時代に個人開発を始めてから、気づけばもう7年目。(※個人開発したWEBサービスを運営開始した時点からカウント)
「社会人エンジニアから個人開発者」ではなく、「個人開発者から社会人エンジニア」というのは、少し珍しいかもしれない。
法人化して、今では個人開発社でもある。
これはあくまで僕個人の話ですが、これまでの経験をもとに、個人開発について書いていきます。
個人開発者とは?
個人開発者は、プロジェクトの全てを自分一人で対応するソロプレイヤーの成れの果て。
時にはデザイナーになり、時にはエンジニアになり、また時にはマーケターとしてユーザーを分析する。
ざっくり言うと「IT系なんでも屋」みたいな職業。
専業個人開発者もいるし、会社員やフリーランスしながら個人開発してる人もいる。
この中で僕が最も得意としているのが、エンジニアの部分。
僕以外の個人開発者も似たような感じだと思う。
エンジニアと言っても、
- フロントエンド
- バックエンド
- データベース
- インフラ
- セキュリティ
などなど、開発に必要な技術はとてもとてもとても多い。
だって、これら全ては1つだけで職業になるくらいだから…
えっ、なんでもできる個人開発者すごくね?!
結論から言うと、そんなことない。
中には本当になんでもハイレベルな超人がいるのだけど、全てが中途半端になりがちな人も多い。
※もちろん、しっかりとした軸がありつつ他の領域にも手を出しているタイプの人もいます。
ちなみに、僕は後者の中途半端なタイプ。
どう頑張っても技術力だけではプロフェッショナル集団の組織に勝てる未来が視えないのだよ…
どれか1つに集中していれば極めることができたかもしれない。
その可能性を捨てて器用貧乏への道を進む。
これが個人開発者。
「なんでもできる」は「なにもできない」
転職活動などの採用の場においては「なんでもできる」の評価は非常に低い。
エンジニアとしてキャリアを積んでいると、フロントエンド・バックエンド・インフラなど、どれか1つの領域に詳しくなっていくのが一般的。
そのため、「なんでもできる」と答えると「どの領域にも詳しくない」と判断される可能性がある。
可能性があるというか、僕はこれに遭遇した経験がある。
じゃあ、「バックエンドが得意です!」のように答えれば良いのかと言うと、今度はバックエンドを専門とするプロと比較されることになる。
つまり、プロと器用貧乏の戦いになるわけで、とても分が悪い。
幅広くできることを評価されたいが、そもそも市場に存在すると思われてない。
たとえ、休日も含めて年中ずっと個人開発でスキルを磨いていたとしても、それが採用側に伝わることは(ほとんど)ない。
だって普通に考えてそんなやついるわけないじゃん。
うん、わかるよ。
採用する側としても、幻のポ◯モンよりも堅実にギャラ◯スを探す方が成果を出せることは理解できる。
そもそも個人開発の印象が良くない(気がする)
数年前のプログラミングスクールブームの影響で、個人開発の印象が「プログラミング初学者のバグだらけなポートフォリオ」と結びついてしまったように感じる。
確かに、どちらも「個人開発」ではあるが、なんだかなぁ…って気持ち。
駆け出し以上、プロ未満
幻のポケ◯ンという表現を使ったけど、僕の自己評価としてはこれ。
仕事として仕方なくエンジニアしてる人に負ける気はない。
しかし、プロとして誇りを持っているエンジニアには勝てる気がしない。
全てをプロレベルまで高めるには、どうしても時間が足りない。
取捨選択の結果、器用貧乏。そんな感じ。
悪いことばかり…というわけでもない
ここまでネガティブなことばかり書いてしまったが、もちろん個人開発のメリットもそこそこある。そこそこ。
パッと思いつくメリットを挙げるとこんな感じ。
- 欲しいシステムを自分で作れる
- トライ&エラーがほぼ無料(※自分の人件費は考慮しない)
- 一発当たるかもしれない(※夢は見ない方が良いです)
- 意外と仕事がある
- 楽しい
上から3つはそのままなのだけど、4つ目の「意外と仕事がある」については「あれ?冷遇されてるんじゃないの?」と不思議に思う人がいるかもしれない。
実はプロと比べたら分が悪いだけで、仕事は全然ある。
個人開発をやってると幅広く対応できることもあって、「今ちょうどこのポジションが空いちゃって…」みたいな状況に遭遇した際に滑り込みやすい。
狙ったポジションに入るのは難しいものの、空いてるポジションに滑り込むのは意外と簡単。
もしかすると、ラッキーチャンス特化型なのかもしれない。
スキルを掛け合わせることの可能性
スキルを掛け合わせて自由に好きなプロダクトを開発できる。
伸ばしたいスキルを選んで、習得して、レベルを上げて生活に還元する。
これを繰り返すことで、エンジニア業だけでは得られない知見が貯まり、一発当てる力になる。
MMOみたい。これこそ個人開発の醍醐味。ほんと楽しいんです。
相性の良い組織
個人開発者はこのどちらかを目指しているはず。
- 最終的には個人開発だけで生活したい人
- 個人開発しながら組織でも働きたい人
なんにせよ、一発当てるまではどこかの組織のお世話になるしかない。(※嫌というわけではないです。関わってくださる企業様には本当に感謝してます!!)
個人的に少数精鋭のスタートアップやベンチャーは個人開発者と相性が良いと感じる。
もちろん品質も大事だが、初期のスタートアップやベンチャーでは素早くPDCAを回すことを優先する場合が多い。
幅広く対応できる個人開発者はPDCAを回す際の連携コストを削減でき、入れ替わりの激しい現場の穴も埋めやすい。
それに、初期のわちゃわちゃした時期に活躍できるのは楽しい。
ただ、成長して人が増えてくると居心地の悪さを感じるかもしれない。
組織が成長するとプロフェッショナル枠の採用が増えて、誰もやりたくない面倒な仕事ばかり回ってくるようになるから…
そうなったら次の組織を探し始める時期なのかもしれない。
最後に
私、nir(ニア)は仕事を探してたり、探してなかったりします。
幅広く対応できる自分が活躍できそうな環境がありましたら、条件次第では最短即日で飛びつきます。
スキルについては、記事の最後に紹介しているWEBサービス(Asked Q&A)程度であれば一人で作って運用できます。
一緒に楽しくプロダクトを作り上げていける組織や個人の方からのご連絡をお待ちしています。
※ご連絡の際は、お問い合わせフォームからお願いいたします。
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