【初心者向け】SaaSを管理する前にインプットしておきたい、SaaSの基本概念
はじめに
スタートアップやベンチャー企業のコーポレート部門に従事していると、「ITツールの管理業務」は避けては通れない道となりつつあります。
- 経理や労務などのバックオフィスとして入社したのに、知識ゼロの状態でSaaS管理を
ぶん投げられた任された・・・ - 情シス未経験のメンバーに業務を引き継ぐことになった・・・
そういった経験、ありませんか?
この記事では、初めてSaaSを管理することになった方や、ITツールってよく分からないという方向けに、管理業務を進めるにあたって事前にインプットしておきたい SaaSの基本概念 を解説していきます。
基本的な構成を理解する
設定画面はだいたい左右 or 画面上部にある
- どこからアカウント発行するの?
- 設定を変えたいのに場所が分からない!
そんな時には、とりあえず画面の左右もしくは上部を見てみましょう。
メンバー
や 歯車のアイコン
などの表示があれば、我々の勝ちです。だいたいのSaaSはそこから設定を操作することが可能です。
ただ、ちょっとイレギュラーなケースもありまして。
右上のアイコンをクリックすると "管理者メニュー" のような表示が出てきて、そこから管理画面に入る・・・なんてパターンもあります。
そういったSaaSの場合は、「ユーザー権限の画面」「管理者権限の画面」それぞれが存在していると認識して操作をしていきましょう。
なんにせよ、設定画面が存在しないSaaSはほぼ無いといっても過言ではありません。
画面をよく見たり、SaaSごとのヘルプセンターで検索をしたりして、自力で探す・見つける力を身に付けましょう!
構成や権限範囲を把握する
全体像
図にしてみました。こんな感じの仕組みになっています。
権限と共有設定
これも図にしてみました。
なお、図中には記載しませんでしたが、Notionでは「Web公開」という設定をすることが可能です。
これは、URLを知っていれば誰でもそのページにアクセスできてしまう・・・という、便利でありながら使い方を間違えると情報漏洩が起こりかねない設定項目です。
(チームスペースの設定から、Web公開の設定を制限することも可能です)
社外にも情報公開ができる設定項目については、取り扱いに十分注意しましょう。
事前に"仕組み"を理解しよう
今回は、個人的に好きなサービスの1つであるNotionを例にしましたが、構成の複雑さや権限範囲の仕組みはSaaSごとによって異なります。
SaaSを管理するにあたって、どのような構造になっているのか・どの項目に対して権限設定するのかを事前に理解することは非常に大切です。
ここを疎かにしてしまうと、依頼されたことと違う設定をしてしまったり、重大なインシデントに繋がってしまう・・・なんてことも起きてしまいます。
また、今回は図解を用意しましたが、実業務ではこういったものを作成する余裕はほとんど無いに等しいです。
頭の中で仕組みをイメージして、整理する。
この習慣を身に付けると、理解するスピードは格段に速くなると思います。
課金形態を把握する
ほとんどのSaaSは、大きく分けると以下の2つの課金形態が存在しています(一部例外はあります)。
①課金対象=ユーザー数
アカウント発行したユーザーを課金対象とするケースです。
ここからさらに枝分かれして、
- 存在しているアカウントすべてが課金対象
- アクティブなアカウントのみ課金対象
などの形態があったりしますが、詳細については割愛します。
②課金対象=ライセンス数
購入したライセンスや、割り当てたライセンスが課金対象となるケースです。
これは発行したユーザー数とイコールにならないことが多く、注意が必要です。
「管理権限だけ欲しいからアカウント発行して」と言われて、課金の仕組みを把握しないままライセンスも付与してしまう・・・なんてパターンはよく見かけます。
この課金形態のサービスを利用する際には、アカウント発行とライセンス付与は全く別のものである、ということを意識して扱うようにしましょう。
番外編
- 10アカウントまでは〇〇円
- 50~100アカウントは〇〇〇円
などの「テナント規模に対しての課金形態」もあったりします。番外編として補足しておきます。
無駄なコストを省くために
SaaSを使い続ける上で、業務効率が向上するという点は最大のメリットです。それと同時に、コスト管理を怠ってしまうと経費は無限に発生していきます。
どのトリガーで課金が走るのかを把握して、最適なコストの運用・無駄なコストの削減に取り組みましょう。
さいごに
今回は初心者の方向けに、SaaSってだいたいこんな感じだよということが伝わればと思い、この記事を作成しました。
正直もっと細かく説明したい部分もありましたが、また別の機会にアウトプットできればと思います。
・・・SaaSは面白いぞ。
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2024年1月時点の仕様です。最新の仕様についてはヘルプセンターなどをご確認ください。 ↩︎
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