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Xperia XZにMagiskを入れる
概要
Xperia XZ(海外版 F8332)にカスタムROMであるLineageOS v15.1(Android 8.1相当)をインストールし、その後 Magisk v29.0 を使ってroot化するまでの手順をまとめます。
使用機種
- Xperia XZ 海外版 (F8332)
🛠 用意したもの (インストールしたもの)
ハードウェア
- Xperia XZ (F8332) 本体
- PC (Windows, adb/fastbootコマンドが使用可能な状態のもの)
- USBケーブル
- MicroSDカード
ソフトウェア
あらかじめPCにダウンロードしておき、SDカードの準備(手順2)で使います。
-
LineageOS 15.1
- Xperia XZ (kagura) 用の非公式ビルド。
- lineage-15.1-20200828-UNOFFICIAL-kagura.zip
- (参考スレッド: XDA Forums)
-
GApps (Google Apps)
- LineageOSにはGoogleアプリが含まれていないため。
- Platform: ARM64
- Android: 8.1
- Variant: Stock (Fullなどでも良いが容量注意)
- Open GApps
-
Magisk
- root化に使用。
Magisk-v29.0.apkをダウンロードします。 - Magisk v29.0 (GitHub)
- root化に使用。
-
TWRP (Custom Recovery)
- Xperia XZ (kagura) 用のリカバリーイメージ。
- TWRP for Sony Xperia XZ
✅ 前提条件
- OEMロック解除済みであること。
- PCでadbおよびfastbootコマンドが使用できること。
- Windows10以降でデバイスが認識しない場合、ドライバ署名の強制を無効にする必要があるかもしれません。
- (参考: [2] デバイスドライバインストール時に...)
📝 手順
Xperiaでの作業を [X]、PCでの作業を [PC] と表記します。
1. [PC] TWRPをリカバリに入れる
[3]を参考に、カスタムリカバリ(TWRP)をインストールします。
-
Xperiaを fastbootモード で起動します。
- (電源OFFの状態から、音量下げボタンを押しながらPCに接続する)
-
PCでコマンドプロンプト(管理者権限)を開き、TWRPのイメージファイル (
.img) があるディレクトリに移動します。 -
fastbootでTWRPを焼きます。
# デバイスが認識されているか確認 fastboot devices # TWRPイメージを焼く (ファイル名は適宜置き換えてください) fastboot flash recovery twrp-3.7.0_9-0-kagura.img -
完了したらXperiaをPCから外し、電源を切ります。
2. [PC] 必要なファイルをSDカードに準備する
LineageOSのインストールとroot化に必要なファイルをSDカードに転送します。
- ダウンロードした
lineage-15.1-....zipを解凍し、中にあるboot.imgを取り出します。 - PCにMicroSDカードを接続し、以下のファイルをコピーします。
-
lineage-15.1-....zip(LineageOS本体・解凍しない) -
open_gapps-arm64-8.1-....zip(GApps・解凍しない) -
Magisk-v29.0.apk(Magiskアプリ) -
boot.img(上記1で取り出したもの)
-
3. [X] LineageOSとGappsを焼く (インストールする)
SDカードをXperiaに挿入し、TWRPを起動してOSをインストールします。
-
[X]TWRPを起動します (電源OFFの状態から、電源ボタン + 音量下げボタン を長押し)。 - [Wipe] (初期化) を選択します。
-
[Advanced Wipe] を選択し、
System,Data,Cache,Dalvik/ART Cacheにチェックを入れてスワイプし、Wipeを実行します。(※内部ストレージも消えるので注意)- (友達曰く、これをしないとLineageOSがバグることがあるらしい?)
- TWRPのトップメニューに戻り、[Install] を選択します。
- インストール元としてSDカードを選択し、
lineage-15.1-....zipを選択してスワイプし、インストールします。 - 続けて [Install] を選択し、
open_gapps-arm64-8.1-....zipを選択してスワイプし、インストールします。- 注意: GAppsは必ずLineageOSの初回起動前にインストールしてください。
- インストールが完了したら、[Reboot System] を選択してLineageOSを初回起動させます (初回起動は少し時間がかかります)。
4. [X] boot.imgにパッチをあてる
LineageOSの初回起動と初期設定が完了したら、root化の準備をします。
-
[X]ファイルマネージャーアプリなどで、SDカードからMagisk-v29.0.apkとboot.imgを本体の「Download」フォルダにコピーします。 -
Magisk-v29.0.apkをタップしてMagiskアプリをインストールします。 - Magiskアプリを起動します。
- 上部の「Magisk」の横にある [インストール] をタップします。
- 「メソッド」で [ファイルを選択してパッチを適用] を選びます。
- ファイル選択画面が開くので、「Download」フォルダにある
boot.imgを選択します。 - パッチ処理が開始され、しばらくすると「Download」フォルダ内に
magisk_patched-....imgという名前のパッチ適用済みイメージファイルが生成されます。 -
[X]開発者向けオプションを有効にし、[USBデバッグ] をオンにします。 -
[X]生成されたmagisk_patched-....imgファイルを、SDカードまたはUSB経由でPCに転送します。 -
[X]シャットダウンします。
5. [PC] fastbootコマンドでパッチ済みイメージを焼く
PCから、Magiskによってパッチが適用されたbootイメージを焼きます。
-
[X]fastbootモード で起動します (音量下げボタン + USB接続)。- (またはTWRPのRebootメニューからBootloaderを選択)
-
[PC]コマンドプロンプト(管理者権限)を開き、転送したmagisk_patched-....imgがあるディレクトリに移動します。 - 機器の接続を確認します。
fastboot devices - fastbootでパッチ適用済みbootイメージを焼きます。(パスは適切なものに書き換えてください)
fastboot flash boot \Users\XXX\Documents\XperiaXZroot\magisk_patched-29000_DXP7K.img - 完了したら、Xperiaを再起動させます。
fastboot reboot
6. [X] Magiskのインストールを完了する
Xperiaが起動したら、最後の仕上げです。
-
[X]Magiskアプリを開きます。 - 追加のセットアップを求められる場合があります。その場合は、[インストール] をタップし、 [直接インストール (推奨)] を選択して実行します。
- インストールが完了したら、再起動を求められるので [再起動] をタップします。
- 再起動後、Magiskアプリを開き、「インストール済み」のバージョンが v29.0 になっていればroot化完了です。
おまけ
パッチしたimgファイルは、全く同じOS(ROM)であれば使いまわせる(たぶん)ので、保存しておくとOSを再インストールした時に便利です。
参考
- [1] 国内版Xperiaでブートローダーをアンロックする方法! AndroidでOEMロック解除してBootloader Unlockしよう
- [2] デバイスドライバインストール時に 「指定されたカタログファイルにファイルのハッシュがありません。」 と表示された場合の回避方法
- [3] TWRP for Sony Xperia XZ
- [4] lineage-15.1-20200828-UNOFFICIAL-kagura.zip (AndroidFileHost)
- [5] Magisk (GitHub)
- [6] OpenGapps
- [7] TWRPを使わずにMagiskをインストールしてroot化する方法
- [8]Unagidojo
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