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Xperia XZにMagiskを入れる

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概要

Xperia XZ(海外版 F8332)にカスタムROMであるLineageOS v15.1(Android 8.1相当)をインストールし、その後 Magisk v29.0 を使ってroot化するまでの手順をまとめます。

使用機種

  • Xperia XZ 海外版 (F8332)

🛠 用意したもの (インストールしたもの)

ハードウェア

  • Xperia XZ (F8332) 本体
  • PC (Windows, adb/fastbootコマンドが使用可能な状態のもの)
  • USBケーブル
  • MicroSDカード

ソフトウェア

あらかじめPCにダウンロードしておき、SDカードの準備(手順2)で使います。

✅ 前提条件


📝 手順

Xperiaでの作業を [X]、PCでの作業を [PC] と表記します。

1. [PC] TWRPをリカバリに入れる

[3]を参考に、カスタムリカバリ(TWRP)をインストールします。

  1. Xperiaを fastbootモード で起動します。

    • (電源OFFの状態から、音量下げボタンを押しながらPCに接続する)
  2. PCでコマンドプロンプト(管理者権限)を開き、TWRPのイメージファイル (.img) があるディレクトリに移動します。

  3. fastbootでTWRPを焼きます。

    # デバイスが認識されているか確認
    fastboot devices
    
    # TWRPイメージを焼く (ファイル名は適宜置き換えてください)
    fastboot flash recovery twrp-3.7.0_9-0-kagura.img
    
  4. 完了したらXperiaをPCから外し、電源を切ります。

2. [PC] 必要なファイルをSDカードに準備する

LineageOSのインストールとroot化に必要なファイルをSDカードに転送します。

  1. ダウンロードしたlineage-15.1-....zipを解凍し、中にある boot.img を取り出します。
  2. PCにMicroSDカードを接続し、以下のファイルをコピーします。
    • lineage-15.1-....zip (LineageOS本体・解凍しない)
    • open_gapps-arm64-8.1-....zip (GApps・解凍しない)
    • Magisk-v29.0.apk (Magiskアプリ)
    • boot.img (上記1で取り出したもの)

3. [X] LineageOSとGappsを焼く (インストールする)

SDカードをXperiaに挿入し、TWRPを起動してOSをインストールします。

  1. [X] TWRPを起動します (電源OFFの状態から、電源ボタン + 音量下げボタン を長押し)。
  2. [Wipe] (初期化) を選択します。
  3. [Advanced Wipe] を選択し、System, Data, Cache, Dalvik/ART Cache にチェックを入れてスワイプし、Wipeを実行します。(※内部ストレージも消えるので注意)
    • (友達曰く、これをしないとLineageOSがバグることがあるらしい?)
  4. TWRPのトップメニューに戻り、[Install] を選択します。
  5. インストール元としてSDカードを選択し、lineage-15.1-....zip を選択してスワイプし、インストールします。
  6. 続けて [Install] を選択し、open_gapps-arm64-8.1-....zip を選択してスワイプし、インストールします。
    • 注意: GAppsは必ずLineageOSの初回起動前にインストールしてください。
  7. インストールが完了したら、[Reboot System] を選択してLineageOSを初回起動させます (初回起動は少し時間がかかります)。

4. [X] boot.imgにパッチをあてる

LineageOSの初回起動と初期設定が完了したら、root化の準備をします。

  1. [X] ファイルマネージャーアプリなどで、SDカードから Magisk-v29.0.apkboot.img を本体の「Download」フォルダにコピーします。
  2. Magisk-v29.0.apk をタップしてMagiskアプリをインストールします。
  3. Magiskアプリを起動します。
  4. 上部の「Magisk」の横にある [インストール] をタップします。
  5. 「メソッド」で [ファイルを選択してパッチを適用] を選びます。
  6. ファイル選択画面が開くので、「Download」フォルダにある boot.img を選択します。
  7. パッチ処理が開始され、しばらくすると「Download」フォルダ内に magisk_patched-....img という名前のパッチ適用済みイメージファイルが生成されます。
  8. [X] 開発者向けオプションを有効にし、[USBデバッグ] をオンにします。
  9. [X] 生成された magisk_patched-....img ファイルを、SDカードまたはUSB経由でPCに転送します。
  10. [X] シャットダウンします。

5. [PC] fastbootコマンドでパッチ済みイメージを焼く

PCから、Magiskによってパッチが適用されたbootイメージを焼きます。

  1. [X] fastbootモード で起動します (音量下げボタン + USB接続)。
    • (またはTWRPのRebootメニューからBootloaderを選択)
  2. [PC] コマンドプロンプト(管理者権限)を開き、転送した magisk_patched-....img があるディレクトリに移動します。
  3. 機器の接続を確認します。
    fastboot devices
    
  4. fastbootでパッチ適用済みbootイメージを焼きます。(パスは適切なものに書き換えてください)
    fastboot flash boot \Users\XXX\Documents\XperiaXZroot\magisk_patched-29000_DXP7K.img
    
  5. 完了したら、Xperiaを再起動させます。
    fastboot reboot
    

6. [X] Magiskのインストールを完了する

Xperiaが起動したら、最後の仕上げです。

  1. [X] Magiskアプリを開きます。
  2. 追加のセットアップを求められる場合があります。その場合は、[インストール] をタップし、 [直接インストール (推奨)] を選択して実行します。
  3. インストールが完了したら、再起動を求められるので [再起動] をタップします。
  4. 再起動後、Magiskアプリを開き、「インストール済み」のバージョンが v29.0 になっていればroot化完了です。

おまけ

パッチしたimgファイルは、全く同じOS(ROM)であれば使いまわせる(たぶん)ので、保存しておくとOSを再インストールした時に便利です。

参考

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