私たちの成長をカタチに!スクラムチームの「リリースレゴ」導入記
はじめに
保育士向け転職サイトの開発チームにて、スクラムマスターを担当しているfurusawaです。
最近チームへ導入した "リリースレゴ" についてご紹介します!
なぜ「リリースレゴ」を始めたのか?
私たちのチームは、スピーディな開発を信条としています。施策を小さく分割してリリースし、仮説検証を高速で繰り返す。このアプローチによってプロダクトの価値は着実に向上し、ユーザーからは良いフィードバックも得られていました。
しかし、その一方で、チーム内には漠然とした 「モヤモヤ」 が広がり始めていました。
それは、まるでゴールのないマラソンを走っているかのような感覚でした。いくら施策をリリースしても、それが目に見える大きな成果として実感しづらいのです。プロダクトの数値が向上しても、それがチームのどの施策によってもたらされたのかを明確に切り分けることは難しく、個々の作業に対する達成感や手応えが薄れていってしまったのです。
いつの間にか、メンバーからは 「リリース疲れ」や「マンネリ化」という言葉が聞かれるように。このままでは、チームのモチベーションを維持することが難しい。そう危機感を抱いていた時、私たちは『SCRUM BOOT CAMP THE BOOK』という書籍で紹介されていた、「リリースという積み重ねを見える化する」 ユニークな手法に出会いました。
それが、 「リリースレゴ」 です。
これは、私たちのチームが直面していた課題を解決する、新たな挑戦の始まりでした。
「リリースレゴ」とは?
「リリースレゴ」は、プロダクトのリリースごとにレゴブロックを一つずつ積み重ねていく、シンプルながらも強力な手法です。この取り組みの目的は、 「目に見えないチームの努力と、その結果であるリリースを可視化すること」 にあります。
スクラム開発では、スプリントごとにプロダクトの価値を高めていきますが、その多くは目に見えないコードの積み重ねや、ユーザーには知覚されにくい改善です。それらは確かに重要ですが、物理的な成果として実感することは難しいでしょう。
そこでレゴブロックの出番です。
リリースするたびに、レゴブロックを積み重ねます。
このシンプルなアクションが、チームに大きな変化をもたらします。メンバーは、物理的に積み上がっていくレゴタワーを見ることで、 「自分たちの仕事が着実に成果として積み上がっている」と実感できます。それは、モチベーションの向上だけでなく、チームの一体感を高め、「自分たちが何を作り上げてきたか」 を共有する共通のシンボルになるのです。
私たちの「リリースレゴ」独自ルール
- 1スプリントで1ステップ
- 通常であれば、「1リリースごとにブロックを1つ積む」ものですが、細かすぎて負担になるため、ルールをシンプルにしました。
- 「1スプリントで1つ以上の施策をリリースしたら、組み立て手順書の1ステップ分を組み立てる」
- これにより、毎スプリントの終わりに、チームの進捗を目に見える形で実感できるようになりました。
- 使用するレゴブロック
- 本物のレゴブロックだと、重量的にも金銭的にも重たいため、「プチブロック」を使用しています
- ダイソーさんで110円で売ってます。種類も豊富です!!
- 組み立てる時間の配慮
- 他部署の方から業務時間中にレゴで遊んでいるように見られないための配慮として、組み立てる時間帯は、お昼休みか定時後の夜遅めの時間にしています。
目に見える成長!最初のレゴブロックの完成
毎スプリント(私たちのチームは1週間スプリント)、何かしらのリリースを継続していたので、リリースレゴを始めてから約6週間で最初のレゴブロックが完成しました!
- ステップ1
- ステップ2
- ステップ3
- ステップ4
- ステップ5
- 完成!
リリースレゴを実施してみてチームメンバーの感想
「リリースレゴ」を導入して、チームメンバーからはポジティブな感想が寄せられています。特に大きな変化は、 「見えにくい成果の可視化」 です。
私たちは、リファクタリングやバグ修正など、見た目が変わらない施策も多く行います。これまでは、そうした地道な取り組みが「積み上がっている」と実感しにくく、モチベーションの維持が課題でした。
しかし、リリースレゴのおかげで、すべてのリリースが確実に成果に繋がっていると実感できるようになりました。グロース施策の効果が出ずに切り戻すことがあっても、一度積んだレゴは 「前進している証」 として残り続けます。
この小さなレゴタワーは、チームが抱えていた「達成感の薄れ」や「マンネリ化」といった課題を解決し、私たちの努力が未来に繋がっていることを教えてくれる、大切な存在になっています。
まとめ(今後の展望)
新しいレゴブロックに順次着手しています。
完成したレゴブロックをたくさん並べて、達成感・プロダクト成長を見える化し、実感していきたいです。
弊社内の別のスクラムチームでも、リリース疲れを感じるチームがあれば導入支援などを行っていきたいです。
- 完成したレゴブロックたち
- 現在組み立て中のもの
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